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(番外編)純愛♎︎狂愛5
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百目鬼さんは益々忙しくなって、僕とプライベートで会う時間がまた減った。
やりたかった仕事と、姫香さんの依頼と、その他の素行調査の依頼、事務所の舵取り、全てこなし。一般の依頼は檸檬さんが受け、その仕事の確認を百目鬼さんがして、事務仕事は杏子さんが、そして簡単なものを僕がこなす。矢田さんは運転と電話番。
大学終わりに百目鬼事務所にバイトに行ったら、百目鬼さんはやっぱり不在。
檸檬「おはよ、マキちゃん」
マキ「檸檬さん、お疲れ様です」
檸檬「百目鬼さんさっき出掛けたんだよ。伝言預かってるから、姫香さんの所に行く日が決まったからその話しをするね」
百目鬼さんのデスクから書類を出す檸檬さん。
百目鬼さんの机は、少し散らかっていて、ゴミ箱にはカップ麺の蓋がチラホラあった。僕がゴミ箱を眺めていると檸檬さんが大きくため息。
檸檬「はぁー。酷いでしょ?一人だと全然ご飯適当なんなよ。マキちゃんが居候してた時はマキちゃんが時間が見計らって『お腹すいた』って声かけてたから三食キチンと食べてたのに」
檸檬さん、僕がワザと騒いでたの知ってたのか…。
檸檬「一緒に住んじゃえば良かったのに、何で一人暮らししちゃったの?」
檸檬さんはさりげなく僕と百目鬼さんの世話を焼く、楽しくて仕方ないらしい。
百目鬼さんが一緒に住んでくれたら、毎晩一緒に居られる。そうできるならそうしたい。
だから、荷解きも進まない…。
だけど、百目鬼さんは、僕とは一緒に住みたくないと思う…。
…百目鬼さん不足。
そうなると僕は、直ぐに修二の所に行ってしまう。修二はいつでも僕を温かく迎えてくれる。
最近は、いつも色っぽくて気怠げ。幸せに毎日ラブチャージしてるんだからこんな羨ましいことはない。
マキ「ねぇ修二。最近やたらと気怠げだけど、獣にも待てを躾けないと身がもたないんじゃない?」
修二「よく言うよ、自粛してたむつと華南を煽ってヤらせたのマキじゃん!」
真っ赤な顔して怒りながら、でも、幸せそうな口元のほころび…。
修二は、僕と同じでエロエロで、2日と開けられない人。まぁ、百目鬼さんが調教したんだけど。エロエロなのに、自分からは行けない。その代わりむつと華南に挟まれて溢れんばかりの愛を注がれてる。
察しが悪くて修二のエロサインに気づかず俺流で好き勝手なむつ。でも修二は、そんな真っ直ぐで腕を引くむつにメロメロ。
察しはいいが、修二のおねだりが見たくて一回始まると二人相手に朝までヤれちゃう性欲魔神華南。でも修二は、そんな華南の包容力とエロ力に安心する。
マキ「ふふふ、僕はあんまり間を開けるとダメだよって言っただけで、毎日盛れとは言ってないよ。君の所の獣はいつまでも野生っ気が抜けないおバカちゃんだね♪。僕ならあの二人を躾けるのなんて容易だけど♪毎日出来るなんてそんな羨ましいことないのになぁ」
修二「もう、むつと華南に変なプレイ教えるの止めてよ」
マキ「えー。2人が教えてって言うんだよ♪」
修二とのお喋りは楽しい。
むつと華南と三人も良いけど、修二が一人の時にからかうと可愛いし、2人のことを考えてる時が一番綺麗だ。
修二「そんなことしたら百目鬼さんに怒られるよ、百目鬼さん嫉妬深いんだから」
百目鬼さんの昔のこと、修二に聞いたらなんか分かるかな?それとも、僕が間に挟まらずに、また修二と話す機会を作ったほうがいいかな?
やっぱ百目鬼さんを解放できるのは修二だからな…
マキ「……修二…あのさぁ…」
言いかけたところで、玄関の開く音がした。ガヤガヤと声がしてむつが帰ってきたと直ぐに分かった。
だけど何故だろう。女の子の声が混じってる。
修二を横目で見ると、修二は一瞬複雑な表情をした。僕はそれを見逃さない。
むつ「マキ!」
マキ「ハァーイむつ♪
……随分賑やかだね」
つーか、愛の巣に堂々と女の子の連れ込むって。相変わらずむつは空気読めないなぁ…。
むつ「マキ悪さしてねぇだろうな!」
マキ「してないよぉー♪」
むつ「俺、今から仕事だから、悪さするなよ」
女子2人「お邪魔しまーす♪」
ぞろぞろと挨拶して、むつと男女3人は、リビングに面した和室に入り、襖を締めた。
うっわ〜、最悪じゃん。仕事って言った?仕事ってことは、マッサージの練習でしょ?今から女の子交えてベタベタすんの?修二の前で?
ほらほら、今修二に耳としっぽがあったら〝しゅしゅぅん〟下がっちゃってるよ。
しかも見ました?あの女の子たちのミーハーそうな顔。むつは女の子を女の子とも思わないような顔してたけど、女の子たちは『男の子の家キャハッ♪』って顔に書いてあったよ。香水の匂いなんかさせちゃってさぁー。特にあの二つ結いの女の子の方は、むつ君に妙な視線送っちゃって。
ウェ〜。肉食系女子キモい。
コラ!馬鹿修二!愛の巣に女の侵入を許すとは何事か!って、ジトッとした目で修二を見つめると、僕の言わんとすることを察した修二は、平気だよって健気な顔して笑った。
修二「…あは、勉強熱心でしょ?」
マキ「…」
修二は………、〝待て〟しかできないおバカ兎ちゃんでした。
僕だったら絶対嫌だよ。〝好きな人〟を狙ってる子と会うとか、元カノと会うとか、兎に角好意を持ってる人と会ってるなんて…、僕は嫌だよ…。
僕が嫌なんだから、修二も同じ気持ちでしょ?
泉「そうですね〜、〝馬鹿〟ですね〜。私の知り合いにも同じか、それ以上に馬鹿が居ますが…」
その日のうちに泉の家に泊まりに来た僕は、とても邪魔者扱いされていた。
泉君冷たい。
マキ「誰だろうね〜♪」
泉「まったく、人様の世話をやく暇があったら。ご自分のことなんとかしなさい。…と僕はその知り合いにも言いたいです」
マキ「あは〜♪泉って冷たいわりに世話焼きさんだよねぇ〜♪そこが女の子にはギャップ萌ぇ〜なのかなぁ〜?ねぇ、美琴ちゃん」
僕が話しを振ると、そこには日本人形みたいに美人で凛とした女性、泉の許婚の美琴ちゃんがいた。
美琴「そのようですね。私(わたくし)も泉さんと同意見ですね」
マキ「あらら、ドSコンビ」
美琴「なにかいいましたか?」
マキ「あははー♪」
美琴「今時身を引くのが美しいと考えるなんて、だから草食男子なんてモノができるんです」
泉「男の草食系は頂けないですね」
マキ「あー、肉食系男子がいいってこと?禅さんみたいな?」
名前を出した途端、泉がギロッとこっちを睨んできた。
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