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〔裏番外〕狂愛♎︎純愛1
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【純愛がゆえ、羽ばたけるよう癒し叶える。...狂愛がゆえ、翼を奪い全て喰う、己を殺す。その愛はどちらがより深く強く重い?】
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〜〜百目鬼side〜〜
マキと付き合って5ヶ月を迎えた。
5ヶ月で、マキは何か変わったか、というと、まぁ、徐々にといったところだ。
マキは、冗談交じりなら、本音を言えるようになってきた。
何故かヘラヘラと下ネタ交じり…。もう、癖なんだろう、不器用なやつ。人のこと不器用とか言ってるが、マキの方がよっぽど不器用でややこしい。
だが、仕方のないやつだと思ってると、時々破壊力抜群の素直な表情が飛び出す。
心臓に悪い上に、俺をドキッとさせるコツを、つかみ始めてた。
時々、聞いて欲しい我儘なんかを通す時にその素に近い可愛らしい表情を出してくるようになった。なんてタチの悪い魔性。
小悪魔が!。
この5ヶ月で、俺の方は何が変わったって?
俺は…
俺は…
マキ「百目鬼さん♪」
マキがニコニコ喉を鳴らしながら、ベッドに入ってきた。こいつの魂胆は分かってる。今からセックスに持ち込む気なんだ!
マキ「百目鬼さん、おやすみのチューしよ♪」
俺の上に跨ったマキが、可愛らしくおねだりしてくる。
俺はこの5ヶ月…、マキからの誘惑にほぼ惨敗。日々、脳内でのマキの猫化が進んでる。
可愛らしい艶のある欲情した瞳で俺を見つめ、マキは本当に嬉しそうに俺に抱きつく、フワッフワの猫耳が、マキの感情を表すように、欲情してピンと立ってる。唇を重ねると、ふにゅっと折れて、キスに感じるたびにピクッと動く。甘い吐息を漏らしながら、唇を離し、続きがしたいとフワ耳がふるふる揺れる。その間、尻尾は俺の腰にまとわりついてねだってる。
マキ「百目鬼さん…もう一回…」
百目鬼「おやすみは一度でいいだろ」
マキの表情が変わるより先に、幻覚の猫耳が悲しそうにシュンとうなだれる。
〝かまってかまって、エッチしたい、もっとキスして、百目鬼さんのいじわりゅ〟
ブチッ!!
マキ「ああッ!…あん!気持ちイイよ!!」
百目鬼「この好きもんが!自分で扱くな!俺より先にイくんじゃねぇよ!」
マキ「ひゃッ!百目鬼さぁん!アアッ!」
百目鬼「締め付けやがって!喜ぶんじゃねぇよ!もっと奥まで犯してやる!」
マキ「ああぁん!イイ!奥あたる!百目鬼さんもっとぉ!もっとぉ!ンンッ…好き!百目鬼さんが好き!ああーーん!!」
チーン。
大事にするどころか、どんどんキレる確率が上がってやがる。
俺はこんな風にセックスしたくないのに、マキは満足そうに俺の傍で丸まって眠る。
お腹いっぱい俺を食べたマキは、ゴロゴロ喉を鳴らしながらすり寄って、俺の体温を感じながら安心したように幸せそうに寝息を立てる。
この可愛すぎる魔性の小悪魔猫に、まんまと掌で転がされてる!!
どんなにマキを大事にしてやろうとしても、会うたびマキは跨ってくる。会う回数と、セックスの数だったら、セックスの数の方が断然多いい。泊まりの日は、必ず朝までになっちまう…。
どんなにマキに言い聞かせても、あの猫耳があまりにも悲しそうにシュンとする。マキ本人は、そんなに表情に出してないのに、あの幻想の猫耳が、マキの気持ちを代弁してるみたいに俺にアピールしてくる。
泊まりを一回キャンセルした日の次に会った時、マキは何もないようにヘラヘラしてる、ヘラヘラしてるのはそれはそれでむかつくが、幻想の猫耳と尻尾が尋常じゃないほど元気がない。
マキのことはかまってやりたい、だが、ある程度、俺がコントロールして制御してやらないと、マキは100%跨ってくる。
俺は時々本気で、マキは俺のチンコが好きなんじゃないかと思う。
泊りをキャンセルして、なるべくマキを見ないようにする。でもマキは、何も言ってこない。寂しそうなそぶりもなく、仕事で会う時は仕事をキチンとこなす。
仕事が忙しいから食事だけだと釘を刺し、俺の手料理を振る舞うと、嬉しそうで美味しそうに頬張って食べる。
俺が「帰れ」というまで家に居るけど、ちゃんと自分から玄関に向かう。
セックス無しだと、マキは割とあっさりしてる。
この5ヶ月、マキから恋人っぽい事をしたいと言われたことがない。デートは相変わらず俺が言うだけで、提案してこない。
ご飯とセックスはねだってくるが、他のことは言ってこない。
そして最大の難点は、マキは、誰でも引きつけ誘惑する。
一般依頼の多くは、マキのファンだ。
依頼は依頼でちゃんとしてるのだが、接客すると、あの容姿に、巧みな話術に、即契約。
菫ママの店でもマキのファンがいて、ママに頼まれ時々ヘルプに行くと、オヤジどもにべたべた触らせてヘラヘラしてやがる。
普段から雪哉と賢史と檸檬に懐きやがってベタベタして、雪哉と檸檬に至っては、抱き合うなんてしょっちゅう!
他にもまだある…とにかく
とんだ浮気者だ!
と、思ってる自分は、なんて心が狭いんだと日々反省しながら。
かろうじて…、マキには言ってない。
マキに、一度でも言ってしまったら、俺はきっと止まらない。
また、前みたいに、束縛して、鎖で繋いで閉じ込めるに決まってる。
修二は、控えめな性格だったから、普段ここまでイラつくことはなかった。
だが、マキは、…分かってた、マキは蝶々みたいに派手でアッチコッチフラフラとする、初めからわかってた、マキと付き合ったら苦労するって。
分かってて付き合ったんだ。
見た目は派手に見せて、素直で無邪気で賑やかで…
なのに本音は全然違って心の中で勝手に自己完結してる。ちっとも素直じゃない。
冗談ぽく言うようにはなったけど、まだ、素直に直接行ってくるところまではいかない。
早く、もっと素直になってくれないだろうか?セックスばかりじゃ、マキのことは分からない。会えば誘惑に負けるから、ワザと泊まる日を削ったりして、セックスの回数を減らしてる。
忙しいのを理由に、なんとか普通の恋人っぽくしてるが、マキは、特に何も言ってこない……
携帯が鳴った。
ーピリリリリ♪ピリリリリ♪
水森泉から着信に、嫌な予感がする。
泉『…もしもし、百目鬼さんですか?』
すると、泉の後ろからマキの叫び声が。
マキ『あーッ!!なんで百目鬼さんに電話するのぉぉ!?』
突然の電話で聞こえてきたのは、どうも俺に聞かれたくない事を、泉に話したような反応のマキ。
百目鬼「俺に聞かれちゃマズイ話か?」
泉『ええ、百目鬼さんに会えなくて寂しいみたいで、誰かと遊びに行こうかなぁ、と言ってました…』
相変わらずシビアな泉は、どんな内容もサラッと俺に報告する。
本当に変わった友情だ。
マキ『言ってない!そんなこと言ってない!!』
悔しくてムカつくが、水森泉の前では、マキは素直で、良く取り乱して子供っぽくなる。水森泉は、話術でマキに勝てる数少ない人物の1人だ。
泉『マキ、百目鬼さんが電話代わってって』
水森泉の楽しそうな声、そしておそらく、ためらってるマキ。
マキ『…えへ♪貴方の天使マキちゃんです♪』
チャラケやがって。
百目鬼「今すぐ事務所に来い」
マキ『え……でも、今日は約束してる日じゃないし…忙しいから邪魔でしょ…』
また、そんなことを言ってやがる…
どうして俺には、寂しいとか会いたいとか言えないんだ!可愛くない!
百目鬼「チッ。そこ動くな、迎えに行く」
こうして今日も、マキにイラついた声を聞かせてしまう。
でも、マキが悪い!
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