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〔裏番外〕狂愛♎︎純愛32
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俺は、直ぐに三階自宅に上がり、兎に角マキに電話した。
百目鬼「マキ!顔に痣があるってどおいう事だ!?」
怒鳴る俺に、マキの反応は予想通りヘラヘラしたものだった。
マキ『あはは♪矢田さんから聞いたんだね。説明したとおりだよ、大学内で…』
百目鬼「嘘つくんじゃねぇーよ!誰にやられた!!」
お前がそんな風に喋る時は嘘八百なんだよ!
ふざけんじゃない!俺はお前に怪我させないために離れたんだ!
瀧本も朱雀も俺の知ってる限り動いてなかった…。俺が見逃してマキに怪我を?一体どおなってる!?
マキ『もう、電話口で怒鳴らないの♪、僕まだ大学で、電話から漏れてる怒鳴り声で、友達が心配してこっち見てるじゃん。嘘じゃ無いよ、友達に代わろうか?』
百目鬼「あア!?口裏合わせた野郎の言葉なんか信用できるか!!あんま温い嘘ついてっと大学乗り込んで裏取るぞ!」
だが、俺が今相手にしてるのはマキだ。
そう簡単にしっぽは出さない。
マキ『どうぞ、本当の事だから、探せば目撃者もいるよ』
これはハッタリか?、かと言って、俺はやると言ったらやる男だってマキは分かってるはずだ。なら、友達使って目撃情報をでっち上げるかもしれない。
もし、本当に大学での出来事なら、なぜそんなへらへらしてやがる!?
だいたいその態度はなんだ!!なんの反省もしてないじゃないか!!お前の言ってることが本当なら、危険に飛び込むのは相変わらずだな。
俺はお前の心配してるのに、なにヘラヘラ喋ってやがんだよ!!
それとも何か?もう、本当のことを言う必要は無しってか?
百目鬼「何だテメェーは、終わったら関わるなって事か!!ふざけんな!ヘラヘラしやがって全然反省してねぇーじゃねぇーか!」
電話に怒鳴った瞬間。
マキの笑い声が止まった。
シーンとして、大学のキャンパス内だろう、ザワザワとした人の声がして。
遠目から、『マキ、大丈夫?』と男の声が聞こえた。
クソ!誰だそいつ!
新しい男か!?
だが、電話口から聞こえたのは、初めて聞くような、動揺しきった声だった。
マキ『……お…わ……った?……ナニが?』
マキの声は、掠れて震えていた。
その反応に、俺は驚きを隠せない。
は?なんだその反応?
百目鬼「お前が終わらせたんだろうが」
そう伝えると、また、マキが黙った。
マキ『…………』
え?は?なんで黙る?お前が分かったて終わらせたんだろ!
混乱しだした俺にマキは、やっと口を開く
マキ『…僕たち…終わっ…てたの?』
ぶるぶる震えた声は、取り繕うとしても出来なかったといった声だった。
マキが、驚いてショックを受けてる…。
そのことに俺は驚く。
いや、おかしいだろ…
百目鬼「お前が〝分かった〟って言ったんだろうが」
マキ『…ッ……僕ッ……ッ……』
携帯越しのマキは、息ができてるのかってくらい混乱したような口ぶりで、まさか、こんなに動揺するなんて思ってもみなかった。
どうやら俺とマキは、終わってないらしい。
その証拠に、マキは、絞り出すような涙声で
訴えた。
マキ『…終わりになんて…したくない…』
泣いてるのか?
別れたくないって…、泣いてるのか?
〝俺と〟別れたくないと…
本当に?
電話じゃあ、顔がわからない。
マキは嘘つきだ。もしかしたら、声を作ってるのかもしれない。
なぜ別れ話をしてる時にそう言わなかった?
何故、今なんだ?
俺は、別れたと思って…
あぁ、そうだ、俺は、マキと別れなきゃいけないんだ。
マキ『百目鬼さん…話がしたい…、会って話させて』
マキの相手は、俺じゃだめなんだ。
百目鬼「なら、聞かせろ。痣は、誰に付けられた」
マキは俺に、空手や護身術をやってるから強いんだと言っていた。そんな人間が、仲裁に飛び込んで一発食らうなら、運動部なんかの喧嘩の仲裁にでも入ったのか?
違うだろ?
百目鬼「どうなんだマキ」
マキ『やだなぁ、さっき説明した通りだよ、大学内でトラブルがあって仲裁に…』
百目鬼「分かった。お前の大学はこっちで勝手に調べる。それまで、家から一歩も出るな、今日の帰りはタクシー使って帰れ。授業終わりと、タクシー乗り降りするたびにメールをよこせ」
マキ『え?あ、あの、百目鬼さん…』
百目鬼「怠ったら話しは聞かない。大学内を調べて嘘だと分かっても、話しは聞かない。その時は、大人しく別れろ」
涙声で別れたくないと言うなら。
俺に晒してみろよ!
茉爲宮優絆を…
マキ『………』
はっきり告げたら、また、マキは黙った。電話の向こうで、一体どんな顔をしてる?
マキ『…お願い百目鬼さん、僕にチャンスを頂戴。話しがあるんだ、僕、このまま終わっちゃうなんて嫌だよ…』
百目鬼「こないだとずいぶん意見が違うな、っていうか、このまま終わるってことは、嘘ついたと認めるのか?」
マキ『…そういう意味じゃない…。嘘はついてない』
百目鬼「なら、黙って自分の家で待ってろ」
マキ『……百目鬼さんは、終わっていいの?』
百目鬼「その話しは、大学の話しが本当だったらだ」
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