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〔裏番外〕狂愛♎︎<純愛14
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少しは素直な話をしてるのかと思いきや、マキの話は変な方向に向き出した。
SEXについて誤解があったと思ったら、何故か俺がキレるのはオナニーしないからだと言う。
俺は大人だ、悪いがそれなりに性欲はある。俺があまりSEXシたくないといったのは、俺の性欲は普通より貪欲なくらいだからだ。SEXをすると我を忘れるから制御してるだけで、別にマキと合わない訳でもないし、マキとシたがらなかった訳じゃない。
マキは誤解してる。俺は、一度理性が無くなれば、朝まで相手を貪るし、一緒にいればいただけ欲しがる。賢史が言ってるが、俺は恋愛をすると相手に入れ込みすぎてダメになるタイプだ。
そうなれば、俺はマキを喰らい尽くす。
マキの言葉は、まるで心理カウンセラーみたいだ。
話があるって…、マキがなにか言い残したことがあるんじゃなくて…。
〝いつかの、慰めの続き〟なのか?
マキ「百目鬼さん、普段から仕事や人間関係から私生活まで、自分の中のスイッチをオフにするのが出来てない。だから爆発しやすくなっちゃうんだよ。ストレス。フラストレーションが溜まってるの」
百目鬼「ストレス?フラ…?」
マキ「百目鬼さん、やりたい事も言いたい事も、変に我慢する癖があるでしょ。きっと、それは小さい頃から自然とやってた事だから自覚がないのかもしれないけど」
百目鬼「は?なんの話だ、お前の言いたい事はコレなのか?」
マキ「うん、ずっと言わなきゃいけなかった。だけど、黙ってた」
百目鬼「意味が分からない」
その言い方、まるで〝授業〟みたいだ。
マキ「言わないで済むなら、そうしたかった…」
百目鬼「…だったら言わなきゃいいだろ」
俺は、馬鹿みたいに、自分で振っておきながら、マキの言葉にガッカリしてる自分がいることに気がついた。
マキから、違う言葉を期待していた。
泣いて追いすがるマキを…置き去りにしたのは俺なのに……
ああ…、あの腕時計のせいだ…
マキが買った腕時計が、俺に期待を抱かせた。守るために離れると決めたのに…。
俺は、そんな誓いも守れないのか…。
『守るなら!24時間側で守ればいいじゃねぇーか!!』
あのガキみたいに、24時間側にいればなんてそんなことを想像するなんて……
俺もただの馬鹿だ……
マキ「ううん、言う時が来たから言う。僕がその役割を果たせてたら言う必要なかっただけだから…。僕が、〝百目鬼さんの癒し〟になれてたら、言わなくて済むって思ってた事だから…」
は?
〝癒し〟?〝慰め〟の間違いじゃなく?
マキ「百目鬼さん、僕、百目鬼さんと出会えて幸せだった。百目鬼さんほど素敵で可愛い人他にはいない」
可愛い!?相変わらず意味がわからない!俺を可愛いなんていう奴は、今まで生きてきてて、お前しかいないぞ!
マキ「お願い聞いて!」
百目鬼「…」
マキ「百目鬼さんはちゃんと人を愛せる。好きになった人を大事にできて幸せにできる。だって僕は、ずっと幸せだった。百目鬼さんの側にいて甘やかしてもらって、抱き合える事が嬉しかった。百目鬼さんは乱暴したって落ち込むけど…」
マキは、珍しく必死な瞳で俺に話をする。
マキはお人好しだ。誰がどう見たって、俺のことをそんな風に見る奴はいない、マキは、俺のいい面ばかりしか見てない、マキといると、すべて許されたような気にすらなる。今の俺でもいいんじゃないかって。マキは、俺が頑張ってるというが、頑張るだけじゃダメなんだよ、普通になれなきゃ、俺はまた過ちを繰り返す。
マキは知らない、俺がマキを監禁してドロドロになるまで抱いて腕に閉じ込めちまいたいと思ってるなんて、そんな恐ろしいこと考えて。
マキの言う通り、100人いたら100通りの考え方と、100通りのSEXがあるのかもしれない、だが、泣かせで喜ぶなんて外道のすることだ。
あれが、情熱的なSEXだ?束縛が可愛い?嫉妬が嬉しい?俺が好き?そのままの俺と向き合いたい?
マキは知らない。俺は我慢してるんだ…。
我慢しても!あんなことしちまうんだ!
マキ「…でも…、百目鬼さんはちっとも信じてくれない…。ううん、百目鬼さんが本当に普通がいいならそれでもいい、僕も普通になるようにする。だけど、仕事も頑張って、人間関係も頑張って、頑張って頑張って、さらにプライベートも頑張って。じゃあ、いつリラックスするの?人間は機械じゃないんだ、息抜きしなきゃ!」
百目鬼「俺は…」
俺は足りないんだ!今の頑張りじゃまだまだ頑張った内に入らない!そんなこと言ってもらえる人間じゃない。ただの獰猛な猛獣だ。
マキ「百目鬼さんは、過去の罪を背負ったと同時に、何もかも否定しちゃってる。過去の罪と性癖やSEXの仕方は別問題だよ。百目鬼さんはちゃんと分かってる、何をしちゃダメなのか、もうちゃんと分かってる。僕は付き合ってから百目鬼さんにキレられた事なんかないもん」
百目鬼「キレたろうが、毎日!毎回!キレてお前の事…し…」
マキ「失神したこと?そりゃあんだけイカされたら失神もするよ、ハッキリ言って百目鬼さんのSEX上手いうえに大きくて良いとこグリグリすんから、良すぎて失神くらいするよ」
百目鬼「あ!?」
マキ「あんなのキレたうちに入らないよ。僕とシててキレたことあるとすれば、最初の一回だけ。僕と初めてシた時だけだよ」
どこまでおめでてぇーんだお前の頭は!!
自己犠牲だからそう思えるんだ!!
自分のことは犠牲にしても構わないと思うから…!
マキ「どうして?実際にSEXした僕が言ってるんだよ」
百目鬼「お前は俺を慰めようとしてるだけだ」
マキ「慰めで何回もイッたり、失神したり出来ないよ。僕、これでも100人くらいとSEXしたことあるんだよ、その僕が、百目鬼さんのSEXはまともな方だって言ってんだよ?」
百目鬼「ッ!100!?」
マキ「中には本当のSの人としたこともある。言葉で罵るだけじゃ物足りなくて、殴ったり首絞めたり、中には血を見るのが好きな人もいた」
なんだと!!
だから、何しても平気なんて言うのか?どうしてお前は自分を大切にできない!お前が傷ついたら泣く奴はいっぱいいるだろ!
マキ「だから、相手を泣かしたいなんて言う百目鬼さんのSEXは全然可愛い方だ。しかも、それを自覚して、相手を大切に抱きたいって変わりたいって思ってるんだから。
僕だったら、受け止められると思ってた。百目鬼さんの悩みも、性癖も…。経験豊富な僕なら、なんとか百目鬼さんの心をほぐせるって…、そしたら…、答えを教えなくても済むと思ってた…」
お前は、俺の心を解放した。
修二と向き合えるようにしてくれた。
お前は十分やってくれた、だから、幸せになれよ!馬鹿なことばっか言ってないで!
マキ「…我慢ばかりしてないで、少しは好きなようにしなきゃ」
俺が好きなようにしたら、お前が困るんだよ!お前が泣くことになるんだよ!!
マキ「そしたら自分でも分かるよ、キレたりしてないし、これから先キレることはないよ」
俺はお前といるとおかしくなる、お前にだけ優しくできない…すぐに我を忘れる…
マキ「SEXだけじゃない。普段も仕事も、もっと仲間や友達と話をしなきゃ、百目鬼さんは一人じゃないんだから、もっと相談したり、飲みに行ったりした方がいいよ。口下手だからで済ませるのは百目鬼さんの悪い癖、このままじゃ、百目鬼さんを心配する矢田さんが心配しすぎで過労死しちゃうよ」
ゲイの相談なんてそうそうできるもんじゃない、確かに今俺の周りにいるのはいい奴ばかりだが…。
マキ「…百目鬼さんは、僕といると、どうしても、修二との過去を思い出すんでしょ?」
修二に犯した罪を繰り返したくない…
マキ「修二の友達の僕とじゃ、やっぱり、無理だった…?。僕といると百目鬼さんは益々百目鬼さんらしくはいられずに自分を責めちゃうんでしょ」
俺らしい?…俺らしいってなんだ?
マキ「…百目鬼さん…、聞いていい?
ずっと聞きたかったけど…
聞けなかった事…」
…。
マキ「……可能性が無いなら…、答えなくていいよ。でも、ほんの少しでもあったなら、教えて欲しい…。ずっと聞きたかった…言葉にして欲しかった…、それが、存在するなら……」
可能性?
聞きたかったこと?
言葉にしてほしいこと?
なんだ?
マキ「僕は、どんな百目鬼さんも好き。百目鬼さんにとって寄っかかってもらえる存在になりたかった。1番になりたかった。
百目鬼さんは僕の事……、
ほんのちょっとでもいい…、好きだと言える瞬間はあった?」
は?
マキ「本当の僕を見て、可愛がりたいだけでも、笑顔を見てみたいだけでもなくて、……〝恋〟は芽生えましたか?」
なッ!?
何言ってんだ??!!
マキ「僕はどんな言葉も信じる。あの時言えないって言った気持ちは、付き合った半年間、百目鬼さんの中で生まれましたか?」
マキは…
俺と半年付き合ってそんなことを考えていたのか!?
マキ「一度も言ってくれなかったのは、本当の僕を、好きにはならなかったから?」
お前は、俺と付き合いながら、片思いのままだったって言いたいのか??
俺は確かに〝好き〟だとは言わなかった、だけど、お前のこと大事にしたいから大切にしたいから、大事に大事にしてきたのに…。
恋してるかって?
お前と再会してから、馬鹿みたいにお前のことばかり考えて、修二の友達だから手放さなきゃと思ってるのに、お前は俺を好きだと言うし。一緒にいる時間が増えれば増えるだけどんどん憎らしいくらい可愛くなるし、こっちはお前を壊さないように必死だったのに…、お前は、俺に好かれても恋してもらってもいないと思っていたのか…
俺が…思わせてたのか…
マキ…。
そんな苦しそうな顔して…
どおして俺の側にいたがる…
俺はお前の気持ちもわかってやれない最低野郎なのに……
マキ…
どおしてだ………
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