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〔裏番外〕狂愛♎︎<純愛35
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菫の店でマキとお互いの気持ちを確かめてから、今日で3日目。
俺は自分で決めたことを唱えなてる。
マキ「ミケぇ〜ミケぇ〜、本棚から降りてコッチおいでぇー」
結局マキは3日連続でうちに泊まることになった。
マキ「ミケぇ〜、お友達連れてきたよぉー」
本当は危ないから連れて帰りたくなかったが、あの場で置いていったら誤解を生むと修二に注意された。
マキには、迎えに来るから仕事の間だけはここにいろと言ったら、マキはへらへら笑って返事した。修二の指摘通り、マキは不安がって瞳が震えてた。
マキ「ミケぇ〜、この子キング君、仲良くしてね♪」
俺は別にマキと一緒にいたくないと思ってるわけじゃないのに、マキに上手く伝わらない…。
誰か通訳してくれ…
マキ「百目鬼さんどうしよう。ミケが本棚から降りてきてくれないよ」
子犬のキングを抱きかかえながら、シュンと肩を落とすマキ。
マキがいる時はいつもすり寄ってたミケは、本棚の上からジッと子犬のキングを見下ろしている。
百目鬼「まぁ、あいつ猫だからな」
犬なんか飼うからだと思ったから、素っ気なく言ったのは失敗だった。さらにマキが落ち込んでしまった。
百目鬼「あー…、ミケは気まぐれ屋だから、慣れるまではそっとしとけよ」
マキはコクンと頷き、キングを撫でながら、ミケと仲良くしてねとお願いに必死。
ほら、犬コロ邪魔じゃねぇーか。
マキのリクエストを取り、俺が作った夕食を食べ終わった頃、犬コロは、タオルに包まりお寝んねしてた。隣ではマキが愛おしそうに犬コロを見つめて微笑んでる。
チッ、良いツラしやがって…
俺はこの時すでにミスを犯しまくっていた。
風呂から上がり、寝室でさぁ寝るぞと布団に入ったが、マキが布団に入ってこない。
不思議に思って顔を上げると、自分のパジャマをきちんと着たマキが突っ立ってた。
百目鬼「どうした?」
マキ「…ごめんなさい百目鬼さん」
あれ?俺、なんかやらかしてた?
百目鬼「マキ、こっち来い。隣で話せ」
俺は内心焦って、ベッドの空いたスペースをポンポンと示した。
マキから本音を読み取るには、間近で瞳の具合を見るのが1番だ。
俺の隣におずおず座るマキを、ガッチリ抱き寄せ、腕の中に収め、その瞳を真っ直ぐ見つめる。
はぁ…、犬コロが邪魔だったがやっと俺の時間だと思ったのに…。なぜこんな感じになるんだ?俺は、邪魔な犬コロに募るイライラも抑え、マキの好きなご飯作ってやったのに…、笑顔にするってムズイな…。
今日も俺の乾かしたマキの髪はぁ綺麗で、シャンプーの匂いがする。うん、完璧だ。
なのに、何故不安そうなんだ…。
俺はまた余計なことしたのか?
俺の腕の中で、マキは申し訳なさそうにしながら少し恥ずかしそうに頬を染め。
マキ「ッ…近くない?」
百目鬼「いつもはお前から迫ってくるくせに」
マキ「うぅ、ムラムラしちゃうから、腰をガッチリ掴むなやめてよぉ〜」
百目鬼「嫌だね、話を済ませろ」
マキは目を丸め困った顔してしまった。
ああ…しまった。マキが恥ずかしそうにしてるからついつい…
百目鬼「俺が猛獣化する前に、話してくれないか?」
マキ「え?猛獣化しそうなの?」
マキは、驚いた顔をして、昨日も一昨日もシたじゃんと言いたげ。
何故だろう、考えて発言してるのに、一向に俺の意図が伝わらない。
百目鬼「だーもー、だから、何がごめんなさいなのか早く言え」
マキ「ぁ…うん…、その、急に押しかけてごめんなさい」
百目鬼「押しかけたんじゃないだろ、俺が連れてきたんだ」
マキはモジモジしながら、指先を弄りながら、ヘラヘラ笑いだした。
さっきまでは恥ずかしそうな素だったのに。
マキ「えへへ♪ほら、華南が余計なこと言って、百目鬼さんが連れて帰らなきゃ行けないみたいな雰囲気にしちゃったじゃん♪」
全く伝わらないこいつに、体で教え込まなきゃわからなそうだと一瞬イラッとしたが、誓いを思い出して心の中で首を振る。
マキ「それに僕、ミケとキングが仲良くなれないってこと想像もしてなくて…。百目鬼さん怒ってる?」
ああ…、それか。
百目鬼「言ったろ、ミケは気分屋だ、気が向けば仲良くするさ」
マキ「ならなかったら?喧嘩しちゃうかも」
百目鬼「…ミケもお前が取られたみたいで拗ねてるのかもな」
ため息まじりに溢れた言葉に、腕の中のマキがピクッと動いた。
その瞳はパチクリ瞬いて、悪戯に細められた。
マキ「ミケ〝も〟?」
百目鬼「……………ぁ」
マキ「ふふふ♪♪」
さっきまでは申し訳なさそうだったのに、マキはクスクス楽しそうに笑ってやがる。
マキ「ずっと不機嫌だったから♪、怒ってるのかと思ったら、百目鬼さん〝も〟拗ねてたの?♪♪♪♪」
至近距離でこれでもかと可愛らしい顔して小首を傾げる、この小悪魔。
百目鬼「拗ねてねぇ、不機嫌でもねぇ」
マキ「え〜、だってこーんな急勾配に眉間のシワ寄せてたよ」
マキは人差し指で自分のおでこに大きなVの字を現し、俺がずっとイラついてたとクスクスしながら訴える。
無意識にどうやらずっと睨みつけてたらしい。
百目鬼「俺は生まれながらこの角度なんだよ」
マキの指をガブっと噛むと、マキは擽ったそうに笑いやがった、
マキ「キャハハ♪百目鬼さん可愛い♪♪」
百目鬼「なんだと」
今度はおでこにガブっと噛み付くが、マキは楽しそうに「可愛い可愛い」と笑い転げてる。
ムムムムムッ!!
あまりに笑うからイラっとして、ベッドに押し付けて口を塞いで激しく吸いついた。
マキ「んーーーーーー?!」
驚きで目を丸め、すぐにその瞳は困ったように右往左往して、そのうち潤んで溶けていく。
マキ「んっ…ふう…」
鼻から抜ける甘ったるい吐息。
食べちまいたほどすぐに甘くなるこの小悪魔を、俺はどうやって俺のものにすりゃあいいんだ。
マキ「プハッ…、ズルい…」
俺に押さえつけられたマキは、小悪魔からいつの間にか蕩けて素になってた。
少し拗ねたその口調は、俺に散々キスされた濡れた唇を震わせながら、真っ赤な顔して羞恥に惚けていた。
マキ「百目鬼さん…こんな甘々になるなんて反則…溶けちゃうよ…」
ああ、やっぱ…
百目鬼「お前は、俺をキレさせる天才だな」
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