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(番外編)純愛>♎︎<狂愛24
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マキ「つよし〜♪♪あは♪♪元気してた?大きさ変わらないね♪」
つよし「げ、元気です…けど。あの…その指で表してる大きさ3センチくらいしかありませんけど…」
臆病なハムスターみたいなつよし。僕は人差し指と親指の間を3センチくらい開けて覗き込んでたけど、さすがにツッコまれちゃった♪♪
マキ「145㎝から伸びてなくない?」
つよし「…こ、これから成長期です」
マキ「声も可愛いままだね♪♪」
つよし「ここ、声変わりもこれからです」
小さい体をふるふるさせながら頑張るつよし、むつに鍛えられて少しは声張るようになったけど、本人これで怒鳴ってるつもりだもんな。
きっと、百目鬼さんに怒鳴られたら気絶しちゃうなぁ…。
マキ「今日は保護者組は?」
つよし「あっ、ゆうすけさんと、れんとさんとは、関係ないです。姉の家に行く所で」
マキ「じゃあ、外泊許可取ってんの?」
つよし「はい、今日から日曜までの2泊で」
マキ「ふふふ♪じゃあ、夕飯だけ一緒に食べようよ♪♪みんないるし♪♪」
なんでだろう。
つよしの事は気に入ってる。けど、つよしと2人で遊んだ事はないし、元々同級生のれんとが面倒を見てた後輩で、〝悪戯しないで守ってやって〟と頼まれたから面倒見てた子だ。学校で水森泉と同じくらいお世話になったのが、同級生のれんとだったから…。
まぁ、第一印象のつよしはモサっとして臆病なハムスターみたいな感じだったけど、つよしは実はメチャメチャ芯が強い。つよしはハーフで、目がエメラルドグリーン。それを隠すために前髪ボーボーに生やしてて、根暗だキモいだってイジメられてたけど、へこたれない。普段は吃って震えるばかりだけど、人にも動物にも思いやりあるし、正義感もある。これで自信がついたら、どのおとぎ話の主人公に化けるのか、僕は凄く楽しみにしてる。
つよし「………マキさん…変わりました?」
マキ「えっ?」
つよしは、僕をまじまじと見上げながらそう呟く。
つよし「なんだか凄く表情が…」
ドキッとした。
僕はそこまでで、つよしの言わんとした事が分かり、無防備だった自分に気がついた。恥ずかしい気持ちになって誤魔化そうとしたら、突然熊みたいな賢史さんが威嚇しながら現れた。
賢史「オイオイオイ、小学生がうろつく時間じゃねぇーだろ」
190㎝ある賢史さん、しかもむさいしヒゲも生えてる人が突然低い声で現れたから、つよしはビクッッと怯えて気絶しそうになってた。直ぐにむつがサッと背中に隠す。
むつ「おいケダモノ!つよしがビビっちまったろ!」
賢史「小学生を拉致したお前に言われたくない。現行犯だぞ」
むつ「拉致じゃねぇーよ!!つよしはダチだし!中3だぞ!!」
賢史「見え透いた嘘をつくなお巡りさんが逮捕しちゃうぞ」
賢史さんの悪い癖。マジなお巡りさんがニヤニヤいじめっ子気質でちょっかいかけるっていうタチの悪さ。だけど、賢史さんは、ビクビク怯えるつよしと、からかいがいのあるむつをいじろうとしたんだろうけど…
つよし「う、嘘じゃありません!むつさんはとても親しい友達です!!とてもいい方です!!」
今日一の大声張ったつよし。
ぶるぶる震えがながら、むつにひっしと抱きついて、ボサボサの長い前髪の隙間から、意志の強い瞳で賢史さんをキッと見つめるもんだから、賢史さんは驚いたんだろう。ポカッと間抜けにも口を開けて目を見張る。
さらにつよしは、手持ちの鞄から身分証明にと神明学園の生徒手帳を見せた。
つよし「岩龍剛、神明学園中等部3年!今日は部活終わりに姉の家に泊まるためにこっちに来たのでこの時間になりました!むつさんとは、さっき駅でバッタリ会って、マキさんがいらっしゃるって教えて下さっただけです!」
こういう時のつよしは、吃らないし、男を見せて、相手の目を見てピジャリと言い放つ。
僕はこの小動物がとても面白くて気に入ってる。
ただ、体の震えは止まらないけどね。
賢史さんは瞳をパチクリさせ、震えながら立ち向かってくるつよしを興味深そうに見つめた。
賢史「お前、面白いなぁ」
ニヤッと笑った賢史さんが手を伸ばしたら、すかさずむつがつよしを賢史さんから遠ざけた。
むつ「触んなッ!!」
ガルルルルっと威嚇するむつ君を、賢史さんはゲラゲラ笑いながら、楽しみが増えたなぁみたいなニヤついた顔してる。
賢史「保護者に連絡しろよ、そしたら夕飯だけなならいいぜ、帰りはおじさんが送っちゃる」
むつ「なんでテメーに従わなきゃならないんだ!誰がテメェーみてーな危ねぇ顔のやつに送らすか!俺たちが送り届けるからすっこんでやがれ!」
つよし「姉に連絡します」
むつ「つよしー!!なんで言うこと聞くんだ!!」
つよし「で、でででも、た、逮捕され…」
むつ「あんなのがお巡りな訳ねぇだろ!」
むつ君残念。賢史さんは〝アレで〟かっこかなり優秀な刑事さんです。
奏一「むつ、その子に電話入れさせな、帰りは俺が送るから」
むつ「ッ…、はい」
さすが奏一さん。一言で暴走機関車むつ君を止めてしまいます。
カッコいい♪♪
奏一さんは、ソファーに座ったまま。そして百目鬼さんは奏一さんの後ろに立ったまま。喧嘩してる様子はない。そう言えば、さっき奏一さんが声を荒げたのはなんだったんだろう??
って、なんでだろう…、百目鬼さんがこっちを睨んでる。
僕、なんかしたかな?
賑やかな集まりになった夕食。
今日の集まりは、百目鬼さんが企画した物。お世話になったみんなに、百目鬼さんから食事のお礼だと、菫ママの店でお料理と飲み放題を用意したとのことだった。
百目鬼「好きなだけ食べて飲んでくれ、ただし、未成年グループはジュースに限るぞ」
むつ「ケチー!」
修二「むつ、文句言わないの」
つよし「えっ?、えっ?そんな会だとは知らずに僕…、は、払います」
華南「ハハッ、気にすんなよつよし。マキが主役のパーティーだから」
マキ「つよしも、いっぱい食べてね♪♪」
滝本のことも、元をたどれば成一の仕業だった。だから奏一さんの店の営業妨害の原因は成一。そして、僕が滝本や成一の元に行ったばっかりに、みんなに迷惑をかけた。
その謝罪とお礼を込めた事がしたいと言ったら、百目鬼さんが「全部終わったら、菫の店にお金落としてみんなに奢るつもりだったから、その時みんなに感謝の気持ちを言えばいい」と、この場を設けてくれた。
百目鬼さんは、元々そうするつもりだったと言ったけど、これって、僕を助けるために協力してくれたみんなにお礼をって会だよね…?
ねぇ…、それってさ…、なんか…胸の奥が擽ったいんだけど…、それってさ…
俺のマキを助けてくれたみんなに…
って…こと…?
あっ…
どうしよう…。
想像しただけで勃っちゃった…。
百目鬼さんは、きっと、僕の言葉を聞いてこの場を作ってくれたんだよね。
なんか百目鬼さんに毎晩蕩けるまで抱かれてるから、頭がバカになっちゃった…
俺のマキを…、だなんて想像するなんて…
平和ボケだなぁ。
〝俺のマキを〟助けてくれたみんなにお礼を言う会…
…だったら…
いいのにな………
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