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request〜雪哉〜中編②
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あーーー。
やらかしました。
俺のバカ俺のバカ俺のバカ…。
リバースした俺は、ラブホのベッドを汚してお釈迦に。さらに、烏磨さんのお高いスーツの背広も汚してしまう大失態。だけど、烏磨さんは俊敏に避けたので、裾が汚れた程度。
烏磨さんは怒って俺を見捨てても良かったのに、不機嫌ながら見捨てはしなかった。
縄を解き、ふらつく俺をシャワーに連れてってくれた。
俺は勿論謝り倒して、シャワーが済んだ全裸に腰タオルの状態でスーツとワイシャツを洗わせて下さいと土下座した。最初は〝そんなことできるのか?〟って怪訝そうな顔してたけど、すぐに水洗いしないと落ちなくなっちゃうし匂いも酷いし、背広は着れないけど、ワイシャツは袖だけだから洗ってドライヤーで乾かせば着て帰れることを説明したら、脱いで二つとも預けてくれた。
そこで驚くのは、烏磨さんの上半身の筋肉。細身でインテリでいかにも勉強だけかと思いきや、脱いだら凄いんです!!
ふ、ふ、腹筋が割れてる!!
烏磨「おやおや…失態を晒した上にセクハラですか?」
ワイシャツを俺に渡しながら、凝視していた俺を嗜める烏磨さんはあの鋭い目で軽く睨んできた。
雪哉「すすすすいません!!そういうつもりじゃ!!」
慌てて視線をそらし、ワイシャツを受け取って洗面所で洗い出す俺。
…だけど。烏磨さんは仁王立に腕組みして俺の隣にいて、洗面所から出て行かない。
俺は視線を手元に落としたまま、恐る恐る。
雪哉「…あの、あっちの部屋で待ってて下さい」
烏磨「悪臭漂う部屋で待てと?」
雪哉「す、すいません。そ、そうですよね。…あの、せめて後ろを向いてて下さいませんか?」
烏磨「なぜ?貴方が私の服をどんな風に扱うか監視してるとこですが、裸を見られてるのが恥ずかしいとでも言うんですか?」
ヤ、ヤバイ…。この人の棘のある声、ゾクゾクする。めっちゃ非常識だけど…俺…反応しそうだよ…、てか、バスタオル腰に巻いてるだけだから、おっきくなったらバレちゃうよ。
雪哉「すいません!違うんです!…いや、恥ずかしいは恥ずかしいんですけど、違くて。烏磨さん俺に見られるのは不快でしょうから…、あの、俺、家事とか得意なのでシミ抜きとかも普通にできるので、できれば…烏磨さんのご立派な上半身を隠して下さいませんか?」
烏磨「…バーに居た時と、随分態度が違うんですね?」
雪哉「すいません!酔って失礼な態度ばかりとりました。本当にすいません。今日はちょっと酔いたい気分だったので…深酒し過ぎました…」
なるべく烏磨さんを見ないように丁寧に謝りながら、手は休めずテキパキと動かす。
烏磨さんは、上半身を隠してくれる様子はない…。
烏磨「…百目鬼に失恋したからですか?」
雪哉「違います!」
思わず、烏磨の方を見てしまい、俺は慌てて視線をそらして洗濯作業に戻る。
雪哉「本当に違うんです。失恋とかじゃなくて、単純に羨ましいなって、神とは、その…」
烏磨「セフレなんでしょ?」
雪哉「エッ!?」
烏磨「ベロベロになってた時、そう言ってましたよ」
NOォォーーーーーーーー!!!!
雪哉「ほ、他には、ワタクシハ何と?」
お酒怖い!お酒怖い!
烏磨「百目鬼との思い出を少々と、自分はマゾだとか、虐めて貰わないとイけないとか、後はマキ様は天使だから幸せになるべきなのに、あのブッキーなポンコツがモタモタウジウジしてるから、でも手のかかる子ほど可愛いもんでお世話しなくて良くなるのかと思うと寂しくなるなぁ…って仰ってましたよ」
ゴフッ!!(精神的吐血)
穴があったら入りたいけど、尻隠さず状態ィィ!!イヤーーーーーー!!!!!
初対面の男にリバースした上に、ゲイマゾの赤裸々な性的事情をとブチまけたぁぁぁ!?
烏磨「ああ、心配しないでください。秘密は厳守しますので」
営業スマイルでニコリとされ、彼が弁護士だと改めて思い出す。
雪哉「ま、誠に申し訳御座いません!このお詫びは必ず致します!!いや!!是非お詫びさせて下さい!!何でもします!!」
烏磨「へぇー、何でも?」
見てなくても分かる。そのほくそ笑んだような声は、あの鋭い目をさらに細めてニヤリとしてるに違いない。
ゾクゾクと、うなじのあたりがざわめく…
ダメダメ!興奮してる場合じゃ無いから!
雪哉「はい!何でも!!」
烏磨さんは、顎に手を当てニヤニヤして、何かとんでもないことを考えてるんじゃないかと思わせる。ドキドキします!
烏磨「では、赤ワインに合うケーキを作って下さいよ。なかなかしっくりくるのが見つからなくて」
雪哉「は、はい!銘柄を教えてくだされば誠心誠意お作りします!」
烏磨「フッ。銘柄を気にするなんて気が利いてますね」
ヤ、ヤバイ!この人、よく聞くと声も結構好きかも!
って!俺!反省しろよ!
雪哉「あっ…!お、お待たせしました、ワイシャツ乾きました!!」
烏磨さんを見ないようにしながらワイシャツを突き出した。
が。
烏磨さんはワイシャツを直ぐには受け取らない。
烏磨「…」
雪哉「あ…どうかされましたか?」
烏磨「そういえば、慰めてる途中でしたね」
意地悪な声が降ってきて、烏磨さんを見ないように下げてた顔の視線をそろっと上げると、烏磨さんは、俺の下半身を凝視していた。
そこは、こんもり緩やかなお山が…。
雪哉「ごッ、ごめんなさい!!!」
烏磨「そんなにお気に召しました?私の体は」
雪哉「凄く……ッじゃなかった!気持ち悪いですよね!ごめんなさい!!その!!弁護士様が腹筋割れてるとは思わなくてビックリして!!」
烏磨「昔、剣道をね。今は週二でジムに通ってます。…心配しないで、偏見はありません。ただ、初対面の人間そうなるほど飢えたはしたない方だと呆れただけです」
ゾクンッ…
その冷ややかな眼差しが、その呆れた声が、駄目だと思えば思うほど、体を疼かせる。
流石にヤバイと思い、その場に蹲る。もう、タオルでは隠せない状態に、烏磨さんに顔向けできない。
雪哉「すいません烏磨さん、クリーニング代とタクシー代出しますので、先に出て下さい」
烏磨「具合の悪い人を置いてくほど非常識な人間ではありません」
雪哉「ち、違うんです!その…」
烏磨「ああ…、勃起しちゃいました?」
ぎゃーーー!!!はっきり言わないで!!
もっと反応しちゃうじゃん!!
雪哉「本当にごめんなさい!」
烏磨「…本当に、バーにいた時と別人ですね、キャンキャン吠えてたかと思ったら、今度はブルブル震える子犬ちゃんですか?」
バカにしたように鼻で笑われ、もうゾクゾク止まらない。
駄目だ、この人のあの目で見下ろされてると思うと、興奮が止まらない…
烏磨「いいですよ、そこで自慰なさるのを見ててあげましょうか?」
雪哉「は?」
酔って妄想しすぎて、幻聴が聞こえたのかと思った。だけど、目の前の烏磨さんは、あの鋭い目で俺を見下ろし意地悪な笑みを浮かべてる。
その笑みは、楽しんでるとかじゃなくて、どれかというと興味本位?的な…
烏磨「貴方はお忘れのようですが、私がここにいるのは、貴方のケーキが不味くなかったら、慰めに付き合うという約束をしたからです。約束は約束ですので、ちゃんと守りますよ。私はサドではないので、お気に召すようにはできないでしょうが、視姦もお好きなんでしょう?」
意地悪に見下ろすその瞳は、プレーなんだろう。俺が慰めるなら虐めてと言ったのを、守ってくれてるみたい…
駄目だ…凄く素敵!!
だけど、そこは理性を絞り出し、興奮を押さえ込んで聞いてみた。
雪哉「か、烏磨さんて、ノンケですよね?さっき偏見はないって…、もしかして負けず嫌いですか?いくら約束でもないこんなこと付き合わないでしょう?」
烏磨「フッ、負けず嫌いですよ。とことんね。弁護士ですから」
ニコッと笑ったその顔は、爽やかイケメンなのに、腹黒いものを感じてまたしてもゾクゾク止まらない。
烏磨「私は女性としか付き合ったことありませんし、今まで男性で興奮したこともありません。まぁ、田舎育ちで男ばかりのところにいたので、そういうのは見てますよ。経験は無いので、体を使って慰めることはできませんので、自慰でお願いしますね」
雪哉「…ほ、本当に見るんですか?」
烏磨「見ますよ。…ああ、こうじゃ無いですよね?…。見せたいんだろ?」
ゾクゾクゾクゾクッ…
烏磨「命令口調がお好み?それとも丁寧語で辱められたい?」
黒目がギラッと鈍く光り、興奮する俺を蔑む。
それが芝居だと分かっていても、その理想すぎる含み笑いと黒い瞳は、俺の体を急激に熱くして、理性を簡単に溶かす…
雪哉「ッ…ッ…、好きなように…なじって…下さい……」
烏磨「フッ…、変態」
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