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キングの冒険5
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意識が遠のいた。
数分眠っちゃったんだと思う。
けたたましい音が響いて目を覚ました時、事態は一変していた。
ーバァアアアアアンッ!!!!
ヒヤッ!?
な、なになになになに!??
雷!?噴火!?
ハッ!?俺!気を失ってた!?
マ、マキ??マキはどこ!?
?「きゃぁーーーー♪♪!!私のレーダーに狂いはなかったんだからぁ!!見つけたぁーー!!」
女の子の黄色い歓声と、獲物を見つけたようなキランと輝いた瞳で指差した先には、3人の男が…
そのうちの1人、マキは女の子を見るとにっこり笑った。
マキ「あはは♪見つかっちゃった♪もうちょっとだったのにな♪」
そう言ってるマキの下では、マキを襲おうとした男2人が、麻縄で縛られて半ケツ状態で泣いていた。
何が起こってるの?
?「駄目駄目マキちゃん!そんな奴ら相手にしたらその手が汚れるんだから!お仕置きは私に任せて!!」
マキ「あははは♪。礼(アキラ)ちゃんは女の子なんだから、それこそ可愛い手が汚れちゃうよ♪」
礼。「マキちゃんの笑顔が眩しいー!。でも駄目!駄目駄目!マキちゃんの笑顔はパートナーの為に取っといて!!」
な、なんだこの女…。
メチャクチャテンション高い…。
礼。「って、氷室威(ひむろい)さんまだ来ないの?もう、どこ探してんのよ鼻が効かないなぁ。…あっ、来た来た。おーい氷室威さーん!!遅いよ!!駄目じゃん、ナイトは1番に駆けつけなきゃ!」
礼(アキラ)と呼ばれた女の子が、廊下に向かって叫ぶと、バタバタ走ってきた男が1人、部屋に飛び込んできた。
氷室威「マキ!」
マキ「氷室威さん」
氷室威(ひむろい)と呼ばれた男は、長身で黒髪でサラサラの髪、とても爽やかな感じの好青年ってかんじで、イカツイのが多いい百目鬼事務所にはいないタイプのお兄さんだった。
イケメン…っていうのかな、なんかテレビCMの飲料水に出てきそう。
氷室威「ああ、こいつらか。マキの成績に勝てないからって…努力もしないで」
縛られたモブ男子たちが、マキは教授に取り入ってるだの涙の情けない顔で喚いたが、氷室威は「ダサい真似すんな、人に言えないことしてんのは誰だ」と、バッサリ切り捨て、モブドモは言葉も出ない。
氷室威「マキ、こんなのいちいち相手にするな、俺たちを呼べって言ったろ?」
氷室威はとても優しい目でマキの頭をクシャッとした後、肩を抱き寄せてポンポンとなだめるように叩いた。
近い近い近い!
マキに触るな!!お前は誰だ!マキのなんだ!!
親しそうではあるが、マキを抱きしめていいのは俺と、俺に美味しい飯を作ってくれる特別枠の百目鬼だけだぞ!!
マキ「ごめん氷室威さん、キングのことが心配で…」
しおらしく謝るマキ。その様子を見ていると、マキは氷室威と礼に気を許してるように見えた。
さっきまでのキレイな笑顔は消えて、いつもの百目鬼事務所のみんなといる時の明るいマキだ…。
氷室威「そうそう、前みたいに大勢に囲まれて1人でなんとかするなよ。今は俺たちサークル仲間がいるんだから。なっ、俺にはいつでも連絡しろって言ったろ?それとも、まだ信用ならない?一人でいたいと思ってる?」
マキ「……いいえ」
氷室威「よし。綺麗な顔っていうのも大変だな」
マキ「氷室威さん、もう、落ち着いたから離して下さい…」
氷室威「おっと失礼…」
氷室威がマキを抱いていた両手をパッと離した。
その途端、テンション高い女、礼がハンカチに噛みつき悶え出した。
礼。「あーんッ!もうお終い!?」
氷室威「礼…。声に出てる」
礼。「きゃっ♪私としたことが、オホホホ」
氷室威「そういうのは部室だけにしろ」
氷室威が軽く礼を叱ると、礼は悪びれず「ハァーイ♪」と元気に返事した。
そういうのってどういうことかな?
なんだか分からない会話ばかりだと首を傾げてると、氷室威が俺に近づいてきて、俺を抱き上げてマキに手渡し、さらにマキを礼と外に行くように即した。
氷室威「こいつらは俺が懲らしめるから、礼はマキをミィちゃんのところに、保険医に話を通してキング君保護してもらえるようにしてるから」
礼「さすが氷室威とミィちゃん!」
氷室威と礼は息ぴったりでテキパキその場を整理して、氷室威はモブ男子の後始末、礼はマキと俺を連れて保険室と言われる場所に移動した。
こいつらが、さっきモブドモが言ってた〝取り巻き?〟。モブドモがマキに近づけないようにってことは、こいつらはマキの味方なのか?
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