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獣vs猛獣+マキ=(化学反応)1
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神さんはいつも忙しい。
平日は僕は大学があるから気にならないけど、
平日の毎日に、土曜日も、日曜日も、祝日も仕事。
基本、忙しい時期は檸檬さんと杏子さんと矢田さんを優先的に休ませ、神さんは早上がりを理由に休みを削る。
僕と夕飯を食べるため、早上がりしてる神さんは、ずっと働きっぱなし…
土日祝日神さんがいない間の僕は、午前中は足腰立たなくてベットの中。午後は1人で勉強したり、キングとミケと遊んだり、お出かけしたり、修二の所に入り浸ったり。
神さんと一緒に住んでいるけど、一緒にいる時間は、矢田さんと神さんが過ごしてる時間の方が、長い。
12月は繁忙期。
神さんは益々忙しくて…、
神さんの体調が心配なんだけど…
矢田さんより会ってる時間が短いって、
なんか悔しい。
約束のデートは保留のまま。
…。
ちょっと…
ほんのちょっとだけ
寂しい…
かな…
むつ「はあ?。お前魔性の癖に何純情ぶってんの?」
むつ君は、不機嫌に眉間にシワを寄せ、苛立った声を出す。
今日は日曜日。
暇な僕は、むつのマッサージ屋さんに来ていた。
1DKのむつのお店は、むつのキャラもあってお姉様方に大人気。口コミで広がり、出張もしてくれるからって、むつはそこそこ忙しくてやってる。
この部屋は、菫ママの友達が格安でむつ君に貸してくれてるし、むつ君の勉強熱心で真っ直ぐ熱い性格は、独り身のお姉様方に、ラブコールを受けまくる。むつの正直すぎて時に空気を読めてない発言は、嘘を言わない真っ直ぐさと熱さ。もちろん、正直すぎて嫌われることもあるだろうけど、むつを好きになる人たちは、むつの熱さに熱狂的なファンになる。
修二のように…。
僕は、正直で熱いむつ君のことは面白くて好きだけど、その真っ直ぐな熱が僕に向けられちゃうのは困るし、ちょっと苦手。
むつは自分勝手なこと言ってるようで、根本は見失わない。そして、騙されやすいくせに、けして惑わされない。
むつ「潮らしいフリしてねぇで、さっさと押し倒して誘えば良いじゃんか。お前が誘って落ちない奴いないだろ。上手におねだりしろよ、もっと一緒にいたいって」
いつもの仕返しとばかりに、テクで勝てないからって好き放題言ってくる。
マキ「むつ君。僕、今お客様なんだけど」
むつに背中をマッサージされながら答えると、むつは不服だと言わんばかりにワザとらしくニッコリ営業スマイルで微笑む。
むつ「いつも贔屓にして頂きありがとうございます。今日は随分腰が凝ってらっしゃいますねぇ」
むつは、張り付いた満面の笑顔で僕の腰をグリグリ
マキ「ふふふ♪、昨日も朝まで離してもらえなかったから♪僕と百目鬼さんはラブラブなんだよ♪」
むつ「そうでしたかぁ、それはようござんした。でもSEXばかりで体の負担を少しは考えたら如何でしょう、か!」
マキ「イタタタッ!、痛いよぉむつくぅーん」
ここぞとばかりにツボ押されて激痛が走る。
だけどむつ君は、マッサージを口実にニコニコ
むつ「お客様は腰回りとお尻がだいぶ凝ってらっしゃるので念入りにね♪」
マキ「イタタタッ!痛い痛いよむつ君、そんなお尻グリグリしたら今晩百目鬼さんとエッチ出来なくなっちゃう!」
むつ君「明日は大学だろうが!少しは体を労れや!」
すっかり言葉遣いも忘れて僕の凝ってるところやツボをグリグリしてくるむつ君、もう、痛すぎて涙出ちゃうじゃんか。
マキ「僕の体はSEXが栄養元なの!ただでさえ百目鬼さんとイチャイチャできる時間少ないんだから!夜くらい良いじゃんか」
むつ「お前の尻が壊れても知らねぇぞ!」
マキ「修二と毎日出来ないからってひがまないでよぉ」
むつ「ひがんでねーよ!修二はケツの穴まで繊細なんだよ!ってか、お前の心配してやってんだろうが!」
マキ「僕は百目鬼さんに大事に大事にされてるから大丈夫なんですぅ♪百目鬼さん優しいし上手いし♪」
僕の惚気に、むつ君は呆れ顔。
むつ「時々縛られた痕とか噛み痕付けられといてよく言うよ」
マキ「キスマークみたいなもんじゃん♪僕は百目鬼さんの所有物だって明かしだもん♪」
むつ「お前、マジその何でも人に合わせるのやめろよ」
マキ「合わせてないよ。むしろ百目鬼さんが僕に合わせてくれてるの。百目鬼さん仕事忙しいのに毎日三食僕に手作りしてご飯食べさせてくれるし、仕事中も合間にメールくれるし♪」
むつ「所在確認と浮気の心配のメールじゃん」
マキ「嫉妬と独占欲♪可愛いじゃん♪。毎時間僕に大好きだって言ってくれてるんだよ♪嬉しいじゃん♪」
むつ「お前相当頭湧いてるな。ちゃんとした言葉で愛情表現してもらえよ。お前もあいつも歪みすぎだろ」
マキ「そんなことないよ♪『俺のもんだ、閉じ込めるぞ』って最近はベッドで囁いてくれるよ♪」
むつ「また監禁かよ。なんで〝好きだ〟って言えないのかなぁ、あの腐れ野郎は」
マキ「もう!むつ君百目鬼さんの悪口言い過ぎ、百目鬼さんはシャイなの、でもちゃんとたまに好きって言ってくれるよ。照れ屋なんだよ可愛いでしょ♪、それに百目鬼さんは、言葉は苦手な分ちゃんと行動で示してくれるんだよ、お仕事で疲れてるのに毎日ご飯作ってくれて、お風呂一緒に入って、全部洗ってくれて、拭いて乾かしてくれて、一緒にお布団入って寝るんだよ♪。百目鬼さん休む暇も作らないくらい僕のこと大事にしてくれてるんだ。僕の体より百目鬼さんの体の方が心配だよ」
むつ「…そんなの奏一さんだって修二だってやってるよ。それに、世の中の共働きの母ちゃんはそんなの毎日だよ、働いて、飯作って家事して、百目鬼だけが特別疲れるわけねぇじゃん」
マキ「むつ君は修二にちゃんと毎日感謝してる?言葉にしてる?そういうのって大事だし、家事やってくれるの当たり前じゃないんだからね」
むつ「…言葉にはしてねぇけど感謝はしてるよ」
マキ「よく言うよ、家事手伝いとサボる癖に」
むつ「うっ…」
マキ「修二と華南はちゃんと分担してやってるよ♪。知らないからねぇ♪修二と華南の2人に愛想つかされても♪」
むつ「ッ…うっせーな!俺だってちょっとはやってるし、お店の立ち上げでバタバタしてたんだよ!もう落ち着いたからこれからはちゃんとやるんだよ!これからが本番だよ!俺の本気を見てろよ!」
ふぅーん、言い訳はしたけど、『俺だって感謝の意味込めて修二と華南にマッサージしてんだよ』っとか威張るかと思ったのに…。修二と華南にマッサージしてあげてることは自慢しないんだ。
マキ「ふふふ♪頑張って♪」
むつ「笑うんじゃねぇよ!俺は本気だからな!」
むつ君が奮起してたら、僕のマナーモードにしていた携帯が震えた。
相手は神さん。そして珍しく電話だったから、マッサージしてくれてるむつに許可取って電話に出た。
マキ「はぁい♪あなたのマキちゃんでぇーす♪♪」
嬉しさを表現したつもりだったけど、神さんの声はとても低かった。
百目鬼『お前、どこにいる?』
ありゃりゃ、不機嫌さん♪。
マキ「むつのところだよ♪今朝行くって言ったじゃん♪」
百目鬼『むつって、家じゃ無くて店の方か?まさか2人っきりでマッサージされてるとか言わないよな』
ドスの効いた声で、それがダメと言わんばりのフレーズ。
でも、お店でマッサージされてる以外ないし、お店は1DKと狭いので2人っきりなのは当たり前。
マキ「あはっ♪。マッサージ屋さんなんだから、マッサージされてるよ♪」
笑って返したが、受話器の向こうの神さんの声はさらに不機嫌になっちゃって…。神さんも最近の忙しさにかなりキてるから帰ったほうがいいかなぁとか考えてたら、むつがいきなり強くツボを押してきた。
マキ「アウっ!…痛ぁ…」
百目鬼『ッ!!』
マキ「ちょっ手加減してむつ君…、んッ…んんッ…そこ駄目ッ…グリグリしちゃ駄目、もうちょっと優しく…」
百目鬼『何やってんだッ!!』
あぁ、ほらぁ、誤解されちゃったじゃぁんかぁー。
怒鳴った神さんの声は、受話器から漏れてむつの耳まで届いた。むつはその声にムッとして、携帯に向かって吠え出す。
むつ「何って!てめーが乱暴にしたマキの腰マッサージしてんだよ!マキか優しいからって盛りやがって!マキのケツが壊れちまうだろうが!」
百目鬼『!!』
マキ「ちょっとむつ!!」
むつ「マキはまだ施術時間残ってっからゴチャゴチャ言うな!今はマッサージ中だ!マキは俺が癒してやっから引っ込んでろ!!」
ギァアアアアアア!!!!!!!
むつ君はなんでいちいち神さんに喧嘩売るの!!!!
神さんにフォロー入れようとしたが…
携帯はすでにブッツリ切れていた。
ツー、ツー、ツー…
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