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獣vs猛獣+マキ=(化学反応)5
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百目鬼さんの瞳が、完全に怒った目をして僕を捉えた。
むつ君が、エロエロだの上手いだの言うから完全にそういう事したと思われてるじゃん!
いや…全くしてないって言えないから苦しいところなんだけど…、僕は教えただけで、決して参加したわけじゃない。
嘘は言ってないけど、真実は神さんを怒らせる。
それに…
マキ「アハッ♪…だから、僕は、百目鬼さんにいつもやさぁしくお腹いっぱいにして貰って大満足してますよ♪♪」
乾いた笑いが漏れちゃった。
早くこの話題を終わらせないとヤバいことになる予感。神さんにこの場でキレられても困るし…。せっかく神さんが優しい人になったってむつに信じてもらってるのに…
ここは、早く神さんとむつ君を引き剥がした方が無難。
マキ「神さぁん♪早く帰って続きしよう♪」
百目鬼「…」
うぅ、完全に目が怒ってるよぉー!!
マキ「むつ君今日はありがとう!2人分の料金ここに置いておくね!」
むつ「ちょっと待てマキ!おつり!」
マキ「いいよ、チップに取っといて♪」
むつ「は?ポテトチップ?」
むつ君の馬鹿!!
マキ「お礼に貰っといてって事」
むつ「はあ!?いらねぇよ!」
えっ?なんで怒るの?
マキ「そこは喜ぶところじゃないの?ってか、前から思ってたけど、むつの料金設定ちょっと安すぎると思うよ」
むつ「俺の力量に合った値段なんだよ。俺にはまだ、あれより多くもらう技術はねぇからいらねぇよ!」
…真面目。
マキ「でも、今日は急に百目鬼さんのことやってもらったりしたし…」
むつ「お前には前の店の時からずっと常連になってもらってる上に、お客に宣伝してもらったり、百目鬼のマッサージさせてくれたりこっちがお礼しなきゃいけないんだぜ」
マキ「むつ…」
こういうところは、すごく律儀なんだよなぁ…。
むつ「百目鬼、今日は施術受けてくれてありがとな。上手いって言われて嬉しかったし。
気持ち良さそうに寝てたし…」
百目鬼「ッ…」
むつ「ちょっと自信ついた。ハハッ」
むつの八重歯が恥ずかしくも嬉しそうに顔を覗かせた。
さっきまで威嚇して吠えて、いつも敵意むき出しで、でもそれは、むつの素直な性格が故で、その自由な俺様暴走機関車は、その素直な表情が誰かの心に太陽のように光が届く。
ストレートに怒り。ストレートに喜び。
百目鬼「!。…いや、俺こそ、仕事のことを悪く言ってすまなかった」
そしてその素直さは、伝染する。
百目鬼「本当に上手くて体が軽くなった。お前の仕事に対する姿勢を見てオカマ共がファンになるのがよく分かった。みんなお前がこの店始めてから癒しが出来たと喜んでる」
それがむつの不思議な魅力。
むつ「マジ?、うわっ、褒められっとなんか恥ずいな。俺、仕事だけは真面目にやってっから、だって男として家庭を支えていかなきゃいけねぇし。俺、もっと頑張って施術の幅も広げるから、そしたら、あんたの鉄板みたいな筋肉もあっという間にほぐしてトロトロにやっし!」
百目鬼「……。あぁ。楽しみにしてる」
あっ、笑った…。
神さんが優しい顔して笑った。
むつも照れて笑ってるし、神さんも微笑ましそうにしてる。
良かった、どうなることかと思ったけど、これでこの2人も少しは…
むつ「マキも楽しみにしてろよ!今は指圧中心だけど、リンパ流すのとかアロマオイルマッサージとか勉強してるし、ついでにバストアップの方法も覚えるからお前のもっとサイズアップさせてやるからな♪♪」
バストアップしたいのはむつ君でしょッ!!
むつ「だからまた来いよ。今はマキのテクに敵わなくてもすぐ追い抜くし!スーパーテクニシャンになって俺がいつでも疲れたマキのこともいっぱいほぐしてトロトロのメロメロにしてやっからさ♪♪」
マキ「!!」
百目鬼「……」
可愛い八重歯覗かせた照れ笑いでいい顔してるところ悪いんだけど、むつ君その言い方ッ!!
もぉ!せっかくいい雰囲気だっだのに!
マキ「アハハッ、〝マッサージ〟のことね、〝疲れを癒す〟ってことでしょ♪」
軌道修正してさっさと帰ろう!
むつ「オウ!羽根生えるぐらい軽くてトロトロに解してやっからよ!お前にはずっと色々教わってて世話になってっし、いっぱい恩返しすっから待ってろよ!それに全部習得したら〝お前より上手くなって俺も華南を気持ちよくさせられるように〟なるからよ♪」
百目鬼「…俺も?」
ああぁぁーーッッッ!!!!
むつ君のバカァー…
神さんの瞳がギロッと僕を睨んで、神さんはむつの言葉をキッチリ拾う。
百目鬼「お前らやっぱり如何わしいことしてるんだろ」
むつ「はぁ?だからしてねぇーし」
百目鬼「いったい4人で何やってんだ」
せっかく和んだ空気が、徐々に悪化していく…
むつ「俺らが仲良くすんのがそんなに気になんのかよ、お前こそなんかマキに逃げられるような不安材料があるんじゃないの?だからそんな風に取られるとか思って焼くんだろ。俺らと如何わしいことするってマキのこと思うのは、あんたがマキを満足させてないってあんたが思ってるからじゃねぇの?」
百目鬼「マキは俺で満足してる」
むつ「あんたは満足してるの間違いじゃねぇの?」
百目鬼「なんだと!」
むつ「マキはいつもウチ来てもっとエッチしてーって言ってるぜ、あんたそんなデカイ凶器持ってながら自分だけスッキリして満足してる早漏なんじゃねぇの?」
なんてこと言うのむつ君!!
神さんは長持ちだし朝まで離してくれないほど性欲あって極上に上手いんだよ!!
百目鬼「下品な詮索ばかりしやがって、貴様こそ友達だからを利用してるんじゃねぇのか!!」
むつ「ハァッ!?」
や、やばい!
今にも掴みかかりそう…
マキ「ちょっと、2人ともやめてよ!」
むつ「ふざけた妄想で俺とマキを侮辱すんな!!だいたい、俺はマキなんかに勃たねぇよ!!」
えーー!むつ君それってなんかちょっとショックぅぅー。〝なんか〟って…、
百目鬼「嘘だ!マキのエロエロで可愛い誘いに落ちない奴はいないって言ったの貴様だろうが!」
むつ「確かにマキは綺麗だしエロいけど、俺はマキとエッチしてーなんて思ったこと一度もねぇよ!!エロイ事されても、裸見たって勃たなかったし」
百目鬼「エロい事されて!?裸!?」
嫌ぁあああー!!もぉ!!また振り出しに戻った!!もうどう修正すればいいのか分からないんですけどぉ!!
かといって真実は益々神さんを怒らせそう!
修二にイタズラしてたのは神さんと付き合う前なんだけど、神さん知ったらきっと怒るだろうし…
むつ「おい百目鬼!また俺とマキがSEXしたとか考えてるんだろ!!テメェーこそ如何わしいんだよ!!俺はマキにエロテク教わった事はあってもSEXした事なんか一度もねぇんだよ!!そんな風に疑うなんてお前やっぱ糞だな!!」
激怒するむつに、血が上ってた神さんが一瞬怯んだ。
それを見ると、むつは今度は僕を睨んできた。
むつ「マキ!!お前も黙ってねぇーでなんとか言えよ!!マキは悔しくねぇのかよ!お前は一途に泣いちまうほど百目鬼のこと切実に愛してんのに、浮気を疑われるとか、こいつ、お前の気持ち全然分かってねぇじゃんか!マキ!お前は腹たたねぇのか!お前の純粋な真っ直ぐな気持ちをこいつは踏み躙ってる!お前がどんなに死にそうなほど百目鬼を好きなのか、こいつ1ミリも分かってねぇし信じようともしてねぇじゃんか!!だから、俺はこいつが嫌いなんだ!!」
えっ?
僕の…こと?
えっ?えっ?
修二の事があったから神さんが嫌いなんだよね?
えっ?
ッ…
ッッッ…
ってか、むつ君とんでもなく恥ずかしい事暴露してないッ!?!?!?
だけど暴走機関車は止まらないし止めるすべはない。
むつ「百目鬼!!テメェーはマキが優しいからって調子乗んのもいい加減にしろよ!!
お前がマキを捨てた時、マキがどんな気持ちで毎日泣いて過ごしたか!修二が毎時間どうやって飯食わすか悩んだか!華南聞きたくても聞かずになんも知らないふりしてやって側にいたか!本当はどうしたかマキから聞いて、お前をぶっ飛ばしてやりたかったのに、マキが泣くから我慢してやってたんだ!そんなマキとヨリを戻したんだ、なのにその態度はなんなんだよ!!俺たちと居るマキが心を許してるのが不安か?その原因作ったお前には嫉妬する権利もマキを俺たちから取り上げる権利もねぇし、ましてや浮気を疑うなんて、テメェーどんだけマキを苦しめれば気がすむんだ!そんなんで大事にしてるとか優しくしてるなんてよく言えたなッ!!」
百目鬼「ッ!!!」
むつ「マキがどんなにテメェーなんかを大好きなのか全く信じてねぇじゃねぇか!!
マキを幸せにする覚悟をしたんじゃねぇのか!?出来ねぇならマキを解放しろ!てめーが自分を制御出来なくてマキを壊しそうだとかなんて関係ねぇんだよ!マキを壊すなよ!マキを大事にしろよ!男なら有言実行しろや!!マキがエロくてテクがスゲーのは分かるが、だからって男が一度約束した事を破っていいわけねぇだろーが!!マキを大事にしろよ!マキが好きなら自分ばっかスッキリしてねぇでマキの事もっと気持ちよくして満足させてやれよ!!」
……
……
むつ君…最後のなんか…違う…
百目鬼「…………俺は…」
ハッ!!
早く神さんをフォローしてあげなきゃ!!
僕はちゃんと大事にしてもらってるし、幸せなんだよって!!
百目鬼「マキを大事に大切にしてる。まだ至らないところもあるが、臆病なマキにはゆっくり教えていくつもりだ。俺の一生使って幸せにするってことを。俺たちには俺たちのペースがある。むつ、お前の言ってる事も分かるが、マキはお前が思ってるより遥かに臆病で繊細で甘え方を知らない。俺はそんなマキとゆっくりお互いを知れればいいと思ってる」
じ…ん…さん…
百目鬼「それに俺は、悪いが早漏でもなければ回数が少ないわけでもない。それとマキとシていて満足した事はない」
えっ…
百目鬼「俺が満足するまでヤッたら、マキは外にでる暇がないからな」
むつ「は?」
百目鬼「それに、むつ、お前はマキの事何も分かってない」
むつ「なんだと!」
百目鬼「お前は魔性のマキのイメージしかないんだろう。だが、〝俺のマキは〟お前の知ってる魔性マキとは全く違う」
怖いくらいマジな顔した神さんが、僕の腕を掴んで引き寄せ、気がついたら神さんの腕の中で腰を抱かれてた。
マキ「えっ…」
百目鬼「俺は、ちゃんとマキを満足させてる」
マキ「えっ…ダメッ!ンンッんッッーー!!!」
突然の唇を割られ、強引で濃厚な口づけに、一瞬で体が痺れて言うことを聞かない…
マキ「じ…はぁァっ…ッッ…むつが見て……ンンッん…」
百目鬼「ん?」
だから?と言わんばかりの瞳は、クールで意地悪なカッコ良さ全開で迫ってくる。
強引だけど優しく、僕の弱いところを包んでその手で擽るように這わせて動きを封じ。僕の抵抗と言葉を奪うように唇と舌を濃密に吸い上げて絡め取る。
むつの前なのに、神さんのが欲しくて腰が痺れてジンジン切なくなっちゃうよぉ…
むつ「……」
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