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俺たちを壊す媚薬〜修二〜8
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中性的な顔立ち。
男女の判断に迷う美人顔のモデル体型。
猫っ毛の髪を後ろで束ね。
たれ目の左下の黒子が色気を漂わせ。
妖艶で不敵に笑う人物…。
マキ「今晩は♪先生のお使いで参上しました♪マキです♪」
妖艶に微笑んだのは、よく知る人物。
修二「…マ…キ?」
な、な、なんでマキ!?
ど、どうして!?
神出鬼没にもほどがある。
しかし、驚いた僕を他所に、百目鬼は驚いた様子はなく、不機嫌そうにマキに近寄る。
百目鬼「先生様はどうした」
マキ「先生様は、忙しいんです」
っていうか、こいつ…まさか、百目鬼の差し金だった??は?意味わかんない!?全然脈絡が分からない!?
マキ「それに、百目鬼さん、電話でも言ったけど、完全な物はまだ出回ってない。先生は、今、方々探し回ってるんですよ」
百目鬼「チッ」
マキ「それにしても、なんかなぁ、随分酷い躾だねぇ。俺、こうゆうの好きじゃないなぁ」
2人が話してる内容についていけない。
とにかく、知り合いだってことは見て取れる。ただ、仲がいいとは思えない。
マキが百目鬼の手先だったとしたら…体育祭の写真を百目鬼が持っていたことに納得がいく。でも、百目鬼さんは、僕とむつがくっつくのを邪魔しようとしている事を考えると、付き合うきっかけになった、マキとの出会いと、その後何回かの接触は偶然??
分からない。考えようにも頭が上手く働かない。
百目鬼「余計なこと言ってないで、中和剤を出せ」
マキ「は〜い♪」
マキは、斜めがけの小さなカバンの中から、茶色の瓶に英語がズラ並んだラベルが貼ってあるものを手に取った。
中のカプセルを二つ取り出し、一つを僕の口にもってきた。
マキ「修二君は、今日で4回目ましてだね♪」
4回目まして?
いや、もっと会ってるし…全部数えたら10回位あったし!今日抜いたら3回?3回ってどの3回!?
修二「…お前何者?」
マキ「うふふ、僕のことが知りたいの?惚れちゃった?」
修二「茶化すな!」
マキ「知りたい?知りたいならコレ飲んで♪」
マキは相変わらず何考えてるか分からない笑顔を浮かべ、薬を人差し指と親指の腹でつまんで僕の唇に触れる。
マキ「体の熱を取る薬だから、ア〜ンして」
僕は、得体の知れない薬に喉が引きつる。口を開けない僕に、マキは妖艶に笑みを深め、カプセルを自分の舌の上に乗せて、もう一度口を開けるように催促してきた。
マキ「ア〜ン」
それは、この薬は安全だと示してくれてる。
舌の上の薬と、手に持ってる薬を見せてきて「早く口開けて」と目が言っていた。
僕は、おずおずと口を開ける。しかし、マキの取った行動は、予想と違った。
わずかに開けた口に飛び込んできたのは、薬と、マキの舌。
修二「んん¨!!ん、んう!んー!!」
マキは手にした薬ではなく、舌に乗せた方の薬を僕の口に押し込んだ。
ちょっ、ちょっとぉ!!!
あう!やだ!あ、あ、
マキー!!!
薬のせいで、どんな事にも敏感になってるというのに、マキの舌技は麻薬のように頭の中が痺れるみたいに刺激されて、思考も、反撃するテクも無く、やりたい放題舐めまわされ吸われて、また、意識が飛びかけた。
マキ「んん、上手に飲み込めたね」
ペロッと上唇を舐めたマキは、満足そうに微笑んだ。はぁはぁと、肩で息して放心する僕ちゃんを、そのままベッドに仰向けに寝かせて、僕が息を整えていると、ガシッと足を掴んできた。
なっ、何!?
慌てて顔を上げると、マキはニッコリ微笑む。
マキ「怖くないよ、下の口にも薬入れるだけだから」
修二「ッ…」
マキ「ふふ、僕は痛いことしないよ、それに下から摂取したなら下からも中和剤が必要でしょう?お利口に、足を開いて」
修二「自分でやる」
マキ「僕の言うことは聞いといた方がいいよ?海でデートした時忠告したよね」
海…、海で会ったのは意図的?
修二「お前のツラ見りゃ分かる、何か企んでるだろ、自分でやるから、薬貸して」
マキ「聞き分けのない子だなぁ」
困ったように眉を寄せながら、楽しそうな口元。この状態を完全に面白がってるこいつに任せたら、後が怖い。
百目鬼「こいつは頑固だぜ、どんなに躾けたって言うこと聞かないね」
マキ「ふーん、…それってぇ、ただ単に躾方が下手なんじゃない?」
百目鬼「何だと…」
マキ「腕が無い人が間違った方法で躾たって、ダメ主人の犬はダメ犬になるだけ♪」
百目鬼「…修二を躾たのは、お前のとこの〝先生様〟だぜ」
マキ「フッ、先生が躾る前に、強烈なトラウマ植え付けといてよく言いますね」
百目鬼「ッ…」
マキ「でも、俺なら、容易に躾直せるね」
自信たっぷりに笑ったマキ。
百目鬼は苛立ちと不信の篭った目で睨みつけるが、マキはいつもみたいにヘラヘラと笑っていてる。元朱雀の右腕と恐れられた百目鬼に微塵も恐怖心を感じてない様子だった。
百目鬼「やれるもんならやってみろよ、泣いて欲しいと強請らすくらいじゃ駄目だぜ、だいぶキツイ薬使ってんだからなぁ」
マキ「そんなセコイこと言わないよ、『貴方の事が大好きです。ずっとそばにいてください』くらい言わすよ?」
百目鬼「はっ、あはは!そりゃ無理だ、こいつはそんなこと言わない」
マキの自信に満ちた台詞を笑った百目鬼。
悪いけど、僕ちゃんも百目鬼と、同意見だ。
僕ちゃんがそんなことを言うなんてあり得ない。
マキ「だー、かー、らー、躾方が間違ってるの♪お望み通り従順にしてあげるから、見学してて♪」
百目鬼「やれるもんならな」
勝手に話しを進める百目鬼とマキ。
マキは1度僕ちゃんから離れると、何処かへ電話し出した。
マキ「もしもし泉、仕事になったから、僕の仕事道具一式持ってきて、今から子犬ちゃんの修二君を躾けるから。特効薬よこして」
子犬ちゃん…
どう考えても、海で言ったことを遂行しようとしているとしか思えない笑みを浮かべるマキに、僕ちゃんは諦めのため息しか出ない。
僕ちゃん…もうダメかも…。
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