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俺たちの道〜華南〜
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文化祭の当日は天気に恵まれ秋晴快晴。
ガラの悪い男子校の生徒達は、女の子のお客を引きつけようとどいつも必死だった。
正門が開いて1時間、11時を過ぎても、俺のクラスのメイド喫茶は、まばらな客がいるだけで、いっこうに席が埋まらなかった。しかも、客は友達とか兄弟とか、可愛い女の子は一人もいない。
隣のクラス、修二とむつのクレープ屋は、行列が出来ていてお客が切れない。
可愛い女の子達が、キャッキャ言いながら、さらに行列を長くする。
これには、決定的な理由がある。
俺のクラスは…、体育会系のゴツイ男が多い。メイド喫茶なんてウケ狙いだったが、ハッキリ言って、似合わない奴らばかりで看板娘がいない。
そうしてクラスの雰囲気が残念なことになってる時、小悪魔は襲来してきた。
マキ「ギャハハハハハハハ♪オールバックにメイド服って!♪超ウケるぅーーー(爆)」
ーカシャカシャ!
記者風の格好を意識したのか、大きな伊達眼鏡と、チェックのワイシャツにベスト、そしてトレードマークとなりつつある短すぎるホットパンツからスラリと伸びる色白の生足。
小悪魔マキが色気を振り撒いて降臨した。
メイド喫茶に、目立つ中性的モデル系美人が一眼レフのゴツイカメラのフラッシュをバシャバシャたいてシャッターを切る。
数組いたお客は、不快に思うどころか、マキを見ると、その容姿に見惚れた。
しかし、クラスのヤツらは、俺に爆笑しながらシャッターを切るマキに『あの命知らず誰?』と青ざめる。
俺は、この学校で暴君むつの右腕としてそれなりに恐がられてる存在だからだ。
華南「…マキ…、なんでお前ココにいる…」
何故マキが、文化祭の事を知っているのか…、ってか知ってたとしても、マキの大満足と言いたげなキラキラした瞳。絶対俺のメイドコスプレを知っていたと言った感じだ。
ーカシャカシャ!
マキは、俺が喋っててもお構いなしにシャッター切る。
マキ「ふふふ♪華南素敵☆。でもやるからには中途ハンパじゃなくてちゃんとやんなきゃぁー♪メイド服にオールバックって♪やる気ないなぁ…」
腰に手をやり、楽しげに呆れたマキ。
誰だ!?この小悪魔に俺のコスプレバラしたの!?
って!むつか!?むつだろ!
華南「お前みたいに綺麗なツラじゃないんだから、頑張ったところで無理があるだろうが」
マキ「キャッ♪誉められちゃった♪僕に惚れちゃった?」
華南「俺には心に決めた子がいるから」
マキ「あは♪カッコイイ台詞♪僕も言われてみたーい♪でも…メイド服…クックック…」
マキは終始ご機嫌でゲラゲラ笑う。
ああいいさ…どうせ似合ってないさ…
ってか、むつか修二が着るべきじゃね?
…。
ダメだ!!
可愛すぎだ!!!
マキ「僕が着たら一瞬で満席だよ♪」
華南「だったらマキ、お前が着てちょっと客入れてくれよ、何度か紛れてるんだからいいだろ?」
マキ「あは♪僕はお高いんだよ♪」
華南「金取るのかよ…」
マキ「ふふ、華南ならオマケして、むつか修二貸してくれたらサービスしてあげる♪」
華南「おい、ケダモノ。他の奴なら紹介してやるよ、克哉とか」
マキ「ブー。あの子じゃ、一晩楽しめないよ、好みじゃないし、めっちゃ早いでしょ。僕を満足させられないよ」
華南「なんで決めつけ?」
いや、克哉は確かに早いけど…
何故そんなこと分かるんだ…
マキ「僕の千里眼はなんでもお見通し♪」
超こえー。本当に千里眼持ってそうだし。
華南「ってかお前…一人で来たのか?泉さんは?」
マキ「やだなぁ、いるじゃん、泉じゃないけど♪」
マキがニコニコ指差す方を見ると、教室の入り口からこっちを覗く小動物…つよしが居た。
うおっ!?つよし!
ってかつよし!なんで恥ずかしそうにモジモジしてんだ!恥ずかしいのはこっちだ!!
華南「…つよし、何してんだ」
つよし「あっ!…、こ、こ、こんにちは、か、華南さん、か、可愛いですね」
つよしは、赤らめた顔をうつむいて隠す。
パッとしない長袖長ズボンの服装で、今日は前髪を斜めにしているが、ほとんど目元が隠れてた。
あれじゃあ、むつか克哉に見つかったらまた前髪切れて言われるだろうな…。
まぁ、こんな人のいるところで、チョンマゲにさせんのもかわいそうか…。
恥ずかしそうに顔を赤らめるつよし。
俺のメイド服に照れてるのか?
華南「そんな入り口にいないで入ってこいよ、席ガラガラだし、座ってけば?。まぁ、むさいメイドしかいないけど」
つよし「い、いえ。華南さん似合っててとても可愛らしいです」
嬉しくねぇー!!
お前みたいに可愛い系のやつに言われてもお世話MAXだし!こんなゴツイ俺がメイドって喜んでんのマキくらいだし!
こんなに恥をかいてるのに店は繁盛しねぇーし!ってかそもそも体育会系しかいない俺のクラスでメイド喫茶って無理があんだよ、一人でも可愛い系のむつみたいな看板娘がいればチョットは違ったかもしれねぇーが…
…ん?…可愛い系?
俺の視線が、教室の入り口にいるつよしを見つめる。
つよしは俺にジッと見られて、不思議そうに首を傾げた。
俺の視線で俺の考えを悟ったマキがニコニコしながら、言った。
マキ「…貸してあげてもいいけど…タダじゃ貸さないよ」
華南「…へー、貸してくれるんだ」
マキ「ふふッ♪泉が監視役であの子を相部屋に付けるから、僕、夜遊びに行けてないんだ。チョットは憂さ晴らしさせてもらわないと…」
華南「…お前、本当に悪いやつだな」
マキ「ウフ♪その代わり、つよしが恋した時は、優ぁーしく協力してあげるよ♪」
華南「お前、人の世話焼いてないで自分に優しく協力してやれよ」
マキ「う〜ん、だいたい見て回ったけど、修二と華南とむつ以外、気に入りそうな好みの子がいなくてさぁ…」
華南「そうじゃねーだろ…」
マキ「ふふ♪」
いたずらっ子みたいに笑うマキに、泉の苦労を察する。
マキには世話になってるから、いい奴がいれば紹介して協力やってもいいんだけど…。
マキの好みってどんなだ?
マキの肉食で自由奔放過ぎるとこと、ハイレベル過ぎるエロテク、こいつを落とすのはいったいどんな奴だろう…、難解すぎるマキの相手が務まる奴なんかこの世に存在するんだろうか?…想像も付かない…。
マキ「つよし♪華南がとても困ってるから手伝って欲しいんだって♪」
つよし「あ、はい。なんですか?ぼ、僕で良ければお手伝いします」
マキ「じゃぁ、つよし、脱ごっか?♪♪」
つよし「……………ぇ?」
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