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ところで、誰?
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メイ『…はい、その件につきましては資料が揃いました』
百目鬼「ありがとうございます。では明日はいつもの場所…ゥッッ!」
携帯電話での要件が済み、通話を切る寸前に、百目鬼のわずかな呻き声。
電話の向こう側の通話相手、メイちゃんこと椎名楓はその声に気づき心配そうに百目鬼に声をかけた。
メイ『百目鬼さん、どうされました?』
百目鬼「………ッいえ、猫に噛みつかれまして、気に……しないで下さい。ッ…では明日」
メイ『ああ、ミケちゃんですね、ヤンチャさんですね。ふふ。はい分かりました。では明日』
プッと通話が切れて、耳から離すなり百目鬼は携帯をベッドに放り投げて、怒鳴った。
百目鬼「おい!マキ!仕事の電話だぞ!!」
スーツ姿の百目鬼の股間に顔を埋めていたマキは、上目遣いで百目鬼を見上げイタズラっぽく笑う。マキはベッドの上で生まれたままの姿。百目鬼が電話してる間に全て脱いでしまっていた。
大きくて立派な百目鬼のものをマキはペロペロしながら可愛子ぶりっこする。
マキ「だぁってぇ〜、今からって時に電話に出ちゃうからぁ〜、ちっちゃくなっちゃったら困るし、フェラしてたんじゃん♪」
百目鬼「このエロガキが!お前はそればっかりだな、危なく椎名さんにバレるとこだったんだぞ!」
マキ「明日、メイちゃんと会うの?」
百目鬼「ああ、定期的な食事会だ」
マキ「ふーん♪」
例の食事会ね♪
あは♪♪いい事考えちゃった♪♪
百目鬼「なんか、良くないこと考えてないか?」
マキ「今晩何回できる数えてた♪もういいでしょ?おわずけ食らってる間、自分でほぐしておいたから、もう食べごろだよ、ね♪?」
マキは艶めかしく百目鬼の首に腕を絡めて対面座位で跨り、百目鬼を煽るようなわざとらしい仕草と流し目で腰を落とす。
顰められた百目鬼の複雑な表情は、直ぐに欲望という名の熱に変わる…
2人の夜は今日も朝まで続く…
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
翌日の夕方。
白と黒でほぼ統一されたら薄暗い店内。しっとりとピアノのクラッシックが生演奏されてる。まばらなテーブルに観葉植物が多数置かれ、仕切りの代わりになっていた。
そこで食事をしながら話しをしている百目鬼達。その席を、遠目からコソコソ覗く人物がいた。
胸元開いたカシュクールシフォンのクラシカルワンピース、大きめのカールが巻かれた髪は派手すぎずシックな大人の雰囲気を邪魔しない程度で、スタイルのいいモデルのような綺麗な美女。
美女は、百目鬼と同席している椎名の行動をつぶさに観察していた。
壁際の半個室の丸テーブルに、椎名は先生様と百目鬼と隣同士で、百目鬼の反対側に矢田と檸檬が座っていた。
美女がニヤニヤ観察をずっと続けていると、椎名が1人席を立ち、トイレに向かったのを見て、追いかけてトイレに向かう。
椎名はトイレの中で緊張から洗面台で頬を叩きながら、「普通に、普通に」と唱えていた。そして鏡に映った自分を確認し、手を洗って、トイレから出ると、トイレ前の廊下にニッコリ微笑む美女が立っていた。
メイ「えッ!?……マキ!!」
マキ「ハァーイ♪」
メイ「な、な、な、なんでこんなところに!?
だだ大学は?」
女装したマキの出現に驚いて取り乱す椎名、マキはニコニコしながら答えた。
マキ「えへ♪最後の授業が休講になったの♪」
ニコニコするマキに、椎名は今日のマキが現れた理由を悟り動揺を隠せないでいた。
メイ「もしかして」
マキ「いやぁー、メイちゃんが好きな人分かっちゃった♪」
メイ「あー…やっぱりぃー」
マキ「メイちゃんの好きな人は、矢田さんだったんだね♪」
メイ「ヤメテヤメテ!聞こえちゃいます!」
マキ「大丈夫聞こえないよ、でも、彼は難しいんじゃない?」
マキは、矢田が同性愛にあまりいい反応を示さないのを知っていた。
メイ「いいんです、彼はそこがいいんです」
マキ「そこってどこ?」
メイ「いくらアプローチしても全く気づかない鈍さが可愛いじゃないですか、それに普段の空気の読めなさとおっちょこちょいなところ…」
マゾなメイちゃんはどうやら放置プレイに目覚めたらしい。
マキは、片想いは普段だったら全力で応援してあげたいが、矢田の性格とメイちゃんの性格と性癖を考えて眉を寄せる。
マキ「…うーん」
メイ「あっ、ほっといて下さいよ。矢田さんの事は遠くから見ながらお慕いしてるだけでいいんですから!」
マキ「でもメイちゃん…」
メイ「いいんです、言ったでしょ、気になってるだけで、目の保養なんですから」
メイちゃんには、幸せになってもらいたい、だけど、どうやら今回のはなかなか叶えてあげられそうにない。他にいい人もいないしなぁ…とマキは悩む。
すると、そこへメイちゃんのマゾ心を喜ばせそうな低い低い声が聞こえてきた。
百目鬼「そうだな…、そうやって余計な事ばかりして、なんでも自分の手で引っ掻き回せばいいってもんじゃないなぁ…」
マキ「ッ!……えへへ♪…百目鬼さん♪」
笑って誤魔化しては見たものの、腕組みして仁王立ちの百目鬼は凄みを増すばかり、マキの隣で椎名がワタワタ慌ててた。
百目鬼は鋭い眼差しで女装してるマキを睨んで見下ろす。
百目鬼「何をやってる」
マキ「えへへ♪僕ってばメイちゃんの〝指導係〟だからぁ、メイちゃんのことが心配でぇ〜♪」
百目鬼「ほぉー」
超怒ってるぅ!!
百目鬼「俺が家まで送ってやるから、俺の用事が終わるまで、おとなしく店の端っこにいろよ」
マキ「…はぁー…い…」
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