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(番外編)純愛♎︎狂愛13
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2度ヌいてお風呂を上がったら、洗面台に百目鬼さんの使ってるパジャマとパンツが置いてあった。
別に普通の紺のパジャマにボクサーパンツなんだけど、百目鬼さんのだと思うとドキドキする。
しないってわかってても、百目鬼さんの匂いがしないか嗅いでみたり…。
上を最初に羽織ってみたけど、身長が15センチも違うわけだから、その分ダボッとしてる訳で、手が隠れちゃうことにキュンとしてる、自分がアホらしい。
下を履く前に歯磨き。下を履くには結構な気合が必要で、一旦保留。幸いパジャマが大きくて下半身は隠れてる。新品の歯ブラシを出して歯磨き粉付けてゴシゴシ歯を磨きながら、この後のことを考えて1人で赤くなったり青くなったり忙しい。
そしてうがいまで終わってハタと気がついた。
あっ、この歯ブラシどうしよう……。
目の前には百目鬼さんの使ってる歯ブラシが洗面台の脇の収納スペースに刺さってる。
隣に歯ブラシを並べて置いとくことを想像して、一気に沸騰した。
ムリムリムリ!!置いとくとかムリだし!!
歯ブラシ並べるとか恥ずかしい!!同棲の定番じゃん!!百目鬼さんが絶対嫌がるよ!!
じゃあ捨てる?一回で捨てるとか勿体無いし…、せっかく百目鬼さんが出してくれたんだし…。そうだ!パッケージに戻して持って帰ろう♪百目鬼さんのと色違いだし♪お家で使おう♪そうしよう♪
一つ解決すると、また次の難題が…
百目鬼さんの使ってるパンツとかレベル高い!!
ドキドキしながらソロっとボクサーパンツを手に取って広げた。
その瞬間、ある事に気が付いた。
マキ「折り目がついてる、これ新品だ…」
使用済みだとばかり思って、ドキドキバクバクしてたから、拍子抜け。
って!使用済みを期待していたわけじゃないんだけど、それはそれで、いくら洗濯してあっても心臓に悪いというか何と言うか。
なんか童貞の男の子が初めて女の子のパンツを手に取って悶々としてるみたいに滑稽なことしてる気がする…。
自分に反省しながら新品のボクサーパンツを履いてパジャマのズボンを履いた。
もちろんどっちもぶかぶか。
ぶかぶかのパジャマの袖を握りしめ、顔を埋めて深呼吸。洗剤のいい匂い。
よし、こっからが勝負だ。
僕は絶対百目鬼さんに跨ったりしない!大丈夫!百目鬼さんがお風呂に入ってる間に寝ちゃえばいいんだ!!
気持ちを固めて、いざ出陣。
ーガチャ!
マキ「お風呂お先に頂きましたぁ♪♪」
百目鬼「コラコラ、頭が拭けてない」
ギクッ!早速急接近!
あれー。おかしいなぁ、ちゃんと拭いたのにぃー。
百目鬼「仕方ないやつだな、拭いてやるから来い」
マキ「えっ、いいよ、ドライヤーで乾かしちゃうから♪♪百目鬼さんもお風呂入っちゃいなよ♪♪」
髪を撫でる百目鬼さんの指が気持ちよすぎるから…
百目鬼「……」
ギャッ!!
何々!!なんでそんな悲しそうな顔するの!?
百目鬼「…怒ってるのか?」
マキ「ええッ!?怒ってない!怒るって何で!?」
百目鬼「なら、拭かせろよ」
ジトッと、困ったような、いじけなような、なんとも言えない表情をしてこっちを睨む百目鬼さんに、僕は脳内パニック!!
イヤーーーーー!!!!
ライオンがシュンとして剥れてるぅー!!!
何このこの子!!いつそんな技覚えたの!!
この子僕を殺す気だ!!萌え殺す気だ!!
今日の百目鬼さん絶対おかしいよ!!
何なの!?雪哉さんは一体何言ったの!?
僕の理性が持たないんですけど!!!
心の中は大パニックだけど、僕は顔に出すなんてバカなことはしないと誓った。
マキ「えへ♪、じゃあ拭いてもらおっかな♪♪」
大人しく百目鬼さんに拭かれて、ドライヤーで乾かしてもらいました。
その間、半勃ちだったことは必死に隠した。
やっと解放されて百目鬼さんがお風呂に入りに行ってる間に、僕は急いで寝室のベッドに潜り込む。
何としてでも、百目鬼さんが出て来るまでに寝なければ!!
幸いベッドは百目鬼さんの匂いで埋め尽くされてる。
だがしかし、やっぱり人肌が無いとそんなに直ぐに眠れない。
というか、只今絶賛興奮中の僕は、眠れる訳もない…。
あっという間に百目鬼さんが出てきてしまいました。
こうなったら寝たふりだ!!それしかない!!
僕の分の掛け布団をめいいっぱい手繰り寄せて抱き枕みたいにしてベッドの端に、いつもより大分右端に丸まって寝たフリ。
百目鬼さんが寝室に入ってきて、僕のいる方じゃない方が軋んだ。
僕はそっぽを向いたまま必死の寝たフリ。
すると百目鬼さんは、僕の頭を優しく撫でてきた。
百目鬼「起きてるだろ」
ここは無視したいところだけど、無視したら百目鬼さんに変に思われちゃう。
マキ「………うん」
百目鬼「寝る時も腕時計して痛くないのか?」
マキ「うん」
百目鬼「…端っこにいないでこっち来い」
マキ「うん…」
心の中は渋々。
拷問だ…
百目鬼さんの腕枕。ギュッと抱きしめられて、胸が高鳴る。嬉しくてチクチクして、バカな僕は欲情する。
百目鬼「休みが出来たら、また好きなとこ連れてってやるから」
マキ「…うん」
百目鬼「今度はどこがいい?」
マキ「…動物園」
百目鬼「…またヌイグルミ買うのか」
マキ「……ダメ?」
マグカップに入ったライオンに友達を買ってあげたい…
百目鬼「駄目とは言ってないが、そろそろベッドサイドもいっぱいだぞ、置くとこないのにそのうち寝室にいっぱいにするんじゃないか?」
え?
百目鬼「俺の顔で、寝室がヌイグルミだらけとかヤバイだろ、矢田や賢史に見つかったらなんて言いふらされるか気が気じゃない」
…。
百目鬼「まぁ、もう奴らを部屋に入れる気は無いがな」
百目鬼さん…、今、自分が何言ってるかちゃんと分かって発言してる?
百目鬼「ほどほどにして。他のものに変えてくれよ」
マキ「…う、うん」
百目鬼「あー…、それでな…マキ」
何故か緊張気味に言った百目鬼さんは、ベッドサイドの引き出しから、小さな箱を取り出した。
百目鬼「…その…、首につけてるやつ。ボロボロだろ…、代わりと言っちゃなんだけど、こっちをつけないか?」
え?
瞳を瞬いて、百目鬼さんの手の中の小さな箱を見ると、百目鬼さんがぶっきらぼうに手渡してきた。
ええッ!?
百目鬼「開けてみろ」
マキ「あ、うん」
そっとフタを開けると、そこにはネックレスが入っていた。
青いキラキラした丸い天然石が、2センチくらいの羽根の形の籠の中に収まっていて、羽根の真ん中には鍵穴が、よく見ると、南京錠風だった。
マキ「どうしたのコレ」
百目鬼「……つけてやるから」
百目鬼さんは僕の質問をはぐらかし、僕の今つけてるネックレスを外して箱にしまい、その羽根籠に青い天然石の光る小さなネックレスを僕の首に付けた。
マキ「……」
驚きが勝ってなんて言っていいかわからないでいたら、百目鬼さんはネックレスを付けてる僕を見て、満足そうに笑った。
百目鬼「よし」
よし?よしって?ってか、今日の百目鬼さん変すぎる!
百目鬼「まぁ、入学祝いってことにしてくれ」
マキ「え…、もうすぐ7月だけど…」
百目鬼「あ、それと。来年の誕生日の行きたいところが決まったら、いつでもいいから言ってくれよ、じゃないと勝手に決めるぞ、本場のオーロラ見るか?」
マキ「…」
百目鬼さんは冗談ぽく笑って、僕の頭を撫でた。
その表情は、優し過ぎて…
誤解しそうになる…
一体百目鬼さんに何があったの?
百目鬼「さっ、寝るぞ…」
マキ「……うん」
百目鬼さんが電気を消して、横になった。もちろん僕は百目鬼さんの腕の中。
新しいネックレスが、なんだか擽ったい。
ドキドキと早いばかりの心臓に、眠れそうにない。
ねぇ百目鬼さん、一体どおしちゃったの?
来年の誕生日の話とか、ネックレスとか…
それに…
寝室がヌイグルミで埋まるほど、これからもどこかに連れてってくれるの?
僕が跨らなかったら、そうなる?
ねぇ百目鬼さん、そういう風に捉えてもいい?
寝室が埋まるくらい一緒に居てくれるって思ってても…、いいの?
エッチしないで、こうやって抱き合って眠れるようになったら、それは叶う?
ねぇ百目鬼さん、僕のことどう思ってる?
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