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(番外編)純愛>♎︎狂愛
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華南は、修二から何か聞いているんだろうか?
僕を見ても何も言わず、「久しぶり」って肩を叩かれた。
華南「俺、シャワー浴びるけど一緒に入る?」
僕とむつに向かって、ニカっと爽やかに笑ってるが、発言は完全なセクハラ目的。だから直ぐにむつが怒り出した。
むつ「おい華南。目の前で堂々と浮気宣言か?!」
華南「やだなぁ、男友達と風呂くらい入るだろ」
むつ「嘘だ!お前と入って無事だった試しがない!」
怒ってるけど、盛大な惚気を吐いてることに気付いてないむつ君。そんなむつ君を可愛いなぁって瞳で見つめる華南。
付き合って2年になるのに、新婚さんみたいにラブラブなまま。
華南は、益々優しく微笑むようになった。
むつは、相変わらずなところもあるけど前よりずっと人の気持ちを考えられるようになった。
修二は、凄く幸せそうに笑うし、強くなったと思う。悲しい仮面とかじゃなくて、キチッと向き合うための顔が出来るようになった。
しみじみ感じるココは僕の理想。
あったかい…
ココはいつ来ても温かい…
修二が帰ってきて、一緒にご飯の支度をした。4人で食卓を囲んでご飯を食べてると、この3人の関係性がよく分かる。修二はご飯作って、配膳して、食べる時はむつがご飯をポロポロこぼしてるのを拾って、嫌いな食材を避けようとするのをアーンして食べさせてあげたり。華南はお茶入れて、むつの世話焼く修二を気遣って取り分けてあげたり、僕に話をふったり。むつは、子供みたいにガツガツ食べて、口に頬張ったまま喋る。
まるで修二がお母さんで、華南がお父さんでむつが子供。
むつ「マキ、箸が全然進んでねぇーじゃん」
マキ「食べてるよ、凄く美味しいよ」
ご飯とお味噌汁以外は、大皿から取り分けて食べる感じで食事してたのに、むつは、僕がどのくらい食べてるか見てたみたい。
実際、どのおかずも一口二口程度で、進んでなかった。不味いとかじゃない、決して修二のせいじゃない、僕の食欲がないってだけ。でも、さっきむつのマッサージが効いてるのか、清史郎さんといた時より自分から箸を伸ばしてはいるんだけどな。
なんてかわそうか一瞬迷ったら、すかさず修二がフォローしてくれた。
修二「体調悪いんだから無理しなくて良いんだよ。むつも胃腸風邪ひいた時、何にも食べれなかったでしょ」
むつ「そうだけど、こいつのは…」
華南「おっ、むつ君ほっぺにソース付いてるぅ〜、拭かないと舐めちゃうぞ」
むつ「なっ!」
すかさず話題を変えた華南。それを見て、華南は僕の事情を知ってると確信した。
華南は、知ってるって仕草は見せない、気を使ってくれてるんだろうと思う仕草はあるけど、どれも自然で大人な感じだ。むつ君とは全くタイプの違うフォローの仕方。
華南「食後にスイカあるからな、その分空けとけよ」
マキ「うん」
柔らかく笑う華南を見ていると、なんだか胸がチクチクする。華南は百目鬼さんと背格好が似てる、百目鬼さんの方が大きいし、顔は似てないんだけど、なんだか思い出しちゃって、胸が切なくなる。
ご飯を食べ終わり、むつに誘われてゲームを始めた。パーティーゲームで、みんなで代わる代わるやってたんだけど、むつ君が僕に負けて熱くなっちゃって何回も何回も再戦。ゲームなのに結構動くから、汗掻いちゃった。結局、むつが勝つまで続いた。
スイカのデザートも食べ終わって、まったりしだした頃、修二がお風呂の支度を済ませ、声をかけてきた。
修二「お風呂の準備出来たよ。むつ入っといでよ」
むつ「おう」
むつは、着替えを取りに部屋に行き、1人でお風呂へ向かおうとした。
マキ「あれ?修二はむつと入らないの?僕がいるからって遠慮してない?」
修二「遠慮じゃないよ、いつも一緒じゃないし、華南はもう入ったし」
マキ「ふーん、前は3人で入ってたじゃん」
修二「最近はそうでもないよ、夏だからね、汗かいたら入るよ」
マキ「汗かいたらね♪」
僕がニマッと笑うと、修二は僕が含んだ意味が分かって顔を真っ赤にした。ほんと修二はいつまでも初々しいまんまで可愛い。
むつ「修二、一緒に入るか?」
僕らの会話を聞いていたむつが、ニヤニヤしながら修二を誘うと、修二はさらに顔を赤くした。
修二「ちょっ、ふざけてないで入ってきなよ!なんならマキと一緒に入れば!」
マキ「僕もう入ったも〜ん」
修二「さっきのゲームで汗掻いたでしょ、むつに付き合わされて何度もやったから、むつに責任とってもらって背中流して貰えば?」
マキ「いや、それは…」
一緒に入るのは、色々とマズイからって言おうとしたら、むつ君が飛びついてきた。
むつ「そういやー、マキと風呂入ったこと一回あったよな、その時は世話になったから、今度は俺が世話してやるよ!」
マキ「にゃッ!」
突然、昔悪戯されたことを思い出したらしいむつは、僕をガシッと掴み、風呂場に引きずっていく、修二と華南に助けを求めたけど、ヒラヒラ手を振ってて助けてくれなかった。
マキ「あっ、ちょっ、ちょっと待って!」
むつ「問答無用!」
むつは、僕のスエットを剥ぎ取り、僕をお風呂に押し込んだ。
僕は背中を壁にぴったりつけて隠し、胸と下を手で隠したら、むつが眉間にしわを寄せた。
むつ「女じゃねぇーんだから胸隠すなよ」
マキ「あっ、そっか」
背中を隠すのでテンパって、思わず上下隠してしまったが、普通は、男友達と入ってこんな反応おかしいのか…
よく考えたら、友達とお風呂ってあまり回数がない、寮のお風呂は誰もいない時間に入るし、泉には後処理で洗ってもらうだけで、友達っていう普通に裸の付き合いってないかも…。
そう思って前側を隠すの止めてみた。そしたら、むつ君が僕の裸を見てビックリした顔をした。
むつ「うわっ!なんだお前の胸!ピンクじゃん!」
そう言われてハッとした。そういえば、僕はむつたちの裸もアソコもいっぱい見たけど、僕の裸って、しかも全裸って、むつ君たちは見たことなかったんだった。
むつ「しかもちょっと胸ある?」
マキ「ハハッ、それはないよ、平らだよ」
むつ「どれどれ?」
むつは、興味津々で僕の胸板をペタペタ触って確かめ、平らなのを確認したら、突然乳首を人差し指で突いてきた。
マキ「ぁん…。もう、突かないでよ」
不意打ちだったから思わず声が出ちゃったじゃんか、って思ってたら、むつは今度は自分の胸をペタペタ真剣な様子。
むつ「やっぱ全然違う…」
ちょっと残念そうなむつ。
むつ「いいなぁ、お前色白で綺麗なのに、胸んとこピンクだし、なんか乳首んとこ柔らかい」
突然シュンとしだしたむつ君、どうやら、自分が色黒で胸が男男しいと気にしてる様子。でも僕からしたら全然気にしなくても良いと思うんだけどな、色黒で乳首小っちゃいとか可愛いのに。
マキ「むつ君の胸も可愛いよ、なに?華南になんか言われたの?」
むつ「言われてねぇーけどさ、華南は元々ノーマルじゃん。修二は色白で綺麗だけど、俺、筋肉質だし色気とかもねーし」
確かにむつは、修二に比べたら色黒で、小柄だけど3人の中では一番強いだけあって小柄な割に男らしい体してる。華南は、ノーマルなのかもしれないけど、SEXする前から好きだったみたいだし、今更なんじゃないかな?
むつ「ってかさ、マキって下の毛が黒じゃないのな」
マキ「やん♪エッチ♪」
むつ「ちんこもピンクじゃね?」
むつは、マジマジと僕の下半身をノゾしてくる。エロい意味じゃないのは分かるんだけど、戸惑う。男なら普通、サイズとか形とかの話になるんだろうけど、僕にはこういうノリも経験もないし、僕にとって男の人の下半身は性的対象なわけで…
むつ「さっき胸触って思ったんだけどさ、マキの肌って赤ちゃんの肌みたいに柔らかくてすげー気持ちいいな」
そう言って、僕の体をペタペタ触りだす。
むつ君!むつ君!触りすぎ!!
マキ「んッ…ちょっ、むつ、そんな触ったら僕、勃っちゃうよ!」
むつ「マジ?マキって敏感なんだな、修二もすげー敏感だけど、マキより早いぜ。触っただけで直ぐ真っ赤になるし勃つし、キスしたらイっちゃうし、どうやったらそんな風にエロくなれるんだ?」
それは!修二がむつや華南にメロメロだからだよ!
むつはまるで勉強するみたいに真剣な顔して聞いてくる。いつもだったら、僕が悪戯する側なのに…
マキ「さ、触りすぎ!」
流石にまずいと思ってむつを押し返したら、むつは見つけてしまった。
むつ「ん?マキ、脇腹のとこ赤くなってる」
マキ「こ、これは…」
直ぐに脇を締めて隠したけど、むつが僕を無理やりひっくり返した。
むつ「なッ!なんだこれ!!」
マキ「あはは…、ただのプレイの後だよ、全然痛くないし」
僕の背中には、まだ消えきってない傷がいくつかあった。背中だから僕は見えないけど…
むつ「プレ…、百目鬼か?!」
マキ「違う違う!」
むつ「じゃあ瀧本!…」
マキ「シーッシーッ、修二と華南に聞こえる」
もう手遅れだろうと知りながら、むつに声を落とすようにお願いした。痛いとかないし、そのうち消えるからって言ったら、むつは奥歯をギリギリ噛み締めてなんとか怒りを鎮めようとしてくれた。
マキ「ね?ね?せっかく一緒に入ったんだから、洗いっこしよう?僕、友達と洗いっこしたことないから、むつ君とが初記念♪」
僕がヘラヘラ笑うと、むつは、何かを思ったのか、怒りを沈めて僕と洗いっこしてくれた。背中に触る時、恐る恐るだったけど、僕は痛がらないし、さっきマッサージで触られてもなんともなかったのもむつは知ってる。
全部洗い終わって、湯船で向かい合って入った。むつは、先ほどまでのはしゃいでた感じじゃなくなってて、ちょっとどうしようか迷ってたら、むつが、うつむいたまま質問してきた。
むつ「あのさ…、聞きてーんだけど」
マキ「何?」
むつ「百目鬼じゃなきゃダメなの?」
マキ「…」
むつ「マキが心の整理がついたら、俺の友達紹介とかできるし、あいつより優しくてお前のことちゃんと守れるような奴がいると思うんだけど…」
マキ「…むつは、修二や華南以外の人とか考えられる?」
むつ「ッ……、考えらんねぇ…」
マキ「ふふ…、僕も♪」
ニコッと笑ったら、むつは僕を見て悲しそうな顔した。
むつ「お前は、百目鬼が良いんだな」
マキ「うん」
むつ「…俺は、百目鬼が大っ嫌いだ。修二が許しても許したくない。それにお前を泣かした。だけど、百目鬼がいないと、お前、泣いちゃうんだよな。…お前がそうしたいなら、俺は、最後まで応援するから」
そう言って、ギュッと抱きしめてくれた。
マキ「むつ…」
むつ「お前が諦めないなら、俺は応援する。俺たちはお前の友達だからな」
不思議だった。裸で抱きしめられてるのに、全然エッチな気分にならない。さっきむつにペタペタ触られた時は、ドキッとしたのに、今、裸でぴったりくっついてても、それは性欲に繋がらなかった。
むつに裸で抱きしめられてとても気持ち良いのに、その気持ち良いは、いつも感じてる気持ち良いと違ってる。
マキ「ありがと…むつ、でも、今は、何もしないで…、こうやって一緒にいてくれるだけで、元気になるし、癒されるから…、今は、このままで…、僕の気持ちが追いつくまでは、何もしないで…」
むつ「…あぁ」
マキ「ありがとうむつ君、大好き」
むつの体を抱き返すと、むつは一層強く、僕を抱きしめてくれた。
むつはあったかい…
熱いくらいだけど…
むつと修二と華南
僕にとって、理想の人たち…
むつは、マキの弱々しくなった体をギュっと抱きしめた。
むつ(マキ、安心しろ。お前が泣かないで済むように、俺が、必ずなんとかしてやるから!)
そう、心に誓って。
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