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(裏)ー芽生えー8
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マキ「…じぃーんさぁーん、…だぁあい好き♪」
楽しくなってきたのか、酔っ払いマキは「ヘヘヘっ♪」っと、笑いながら、唇尖らせてもたれ掛かり、プヨプヨ喋りやがる。
マキ「じーんさん♪、…だぁいすぅきぃー♪」
百目鬼「…ワザとキレさせようとしてるだろ」
呆れるように聞くと、俺に抱っこされて肩にもたれかかってたマキがクスクス笑いながら、酔って艶っぽい正気じゃない瞳で見上げてくる。
マキ「ぼぉくはぁ、神さんがぁ、だぁあい好き」
百目鬼「…、その〝は〟ってーのは止めろ」
マキ「ふふふ♪神さんはズルいんだぁー」
百目鬼「何がだ?」
うっとりと酔いしれた瞳が妖しく艶を増す。
その感情は複雑で、その揺れた感情が溢れ出す。
マキ「じぃんさぁんはぁー、ぜぇーんぜぇーん素直じゃありませーん」
百目鬼「は?」
マキ「いーつーもぉー、ココにシワ寄せてぇー、かあいい顔していーっぱい色々考えてるんですぅー」
完全に呂律が回らなくなってきやがった。
俺の中の獰猛な猛獣が野放し放題になりそうで恐ろしい破壊力。
ウグググッ……
百目鬼「おい」
マキ「眉間のシワ、増えるたびにヨシヨシしてあげたくなるのぉー」
マキは俺の頭に手を伸ばし、俺の頭をヨシヨシ撫でて笑ってる。
破壊力抜群の糞蕩けたふにゃっ顔でッ!
マキ「最近、何を悩んでるのぉ?」
ッ!
バレてる?!
バレてる??
マキ「ほらぁ、またシワが寄ったぁー」
百目鬼「マキ…」
マキ「……みみちゃんの弟君と何かあったんでしょぉー」
ウグッ!…
マキ「ふふ♪シワが増えたぁ♪」
百目鬼「…あれも仕事だ」
マキ「ふふふ♪…翼君だっけ?、黒髪で可愛い子だよね」
百目鬼「おい」
マキ「……何を思い出した?」
百目鬼「は?」
マキ「ふふふ♪秘密ならそれでもいいけどぉー。ジェラシー感じちゃうなぁー、神さん可愛い子には優しいからぁ、すぐヨシヨシしてカッコいい顔してイケメンさんなんだからだぁー」
ハァアアーーッ!?
こいつの脳みそは何処まで壊れてんだ?!
俺みたいなのが可愛く見えるだけでも可笑しいのに!カッコいいだのイケメンだの!
マキ「じぃんさんが優しいのみんなが知ってくれるのは嬉しいけどぉー、モテちゃうのは嫌だなぁー」
モテ………、はぁあああああッッッ!?!
百目鬼「ッ…、お前ッ馬鹿じゃねぇのかッ?!」
心底驚いた。馬鹿だ馬鹿だと思っていたが、ここまで馬鹿で目まで腐ってたとは…。
マキは俺の言ったことが心底気に食わないと拗ねた顔して口を尖らせ、頬をプクッと膨らませてきやがるから俺の理性も限界だ。
マキ「馬鹿じゃないもん。神さんが好きなんだもん」
百目鬼「おい、それ言えばなんでも済むと思ってないか?」
マキ「大好きだもん」
百目鬼「おい…」
マキ「ギュッとして、怒っちゃ嫌、怒ってるのは僕なんだよ」
一緒にいる時間が長くなると、ペットは主人に似るというが……。マキもそうなんだろうか?
こいつは時々俺の口癖を真似る。
似ても似つかない。このクソ可愛いツラしやがって!
百目鬼「何を怒ってる?言ってくれなきゃ分かんらない」
マキ「罰として今日は何もしちゃダメ」
そう言って俺を抱きしめた手は、酒のせいか熱くなってて、普段の低い体温と違いすぎて少し気になったが、悪戯っぽく笑いながら切なげに笑い、その熱すぎる唇を重ねてきた。
マキ「…んっ…」
マキのことを考えて〝黙っていた〟が、マキには見透かされていたのか?それとも矢田がバラしちまったのか?
結局、言葉にしてもしなくても、不安にさせるってことか…。
マキ「ふふふ♪お仕置きしちゃうんだから」
百目鬼「そんなに酔っててか?」
マキ「ウフ♪マキ様をなめんなよ、直ぐに悶えさせてやるんだから♪」
百目鬼「…ふにゃふにゃしながらよく言うよ」
マキ「ニャンニャン♪してるぅ?♪」
猫のようにグゥの手で手招きしながら、可愛らしく首をかしげて舌なめずりしましたマキは、完全にエロスイッチ入って妖艶な小悪魔と化してやがる。
マキ「ニャンコが可愛いワンちゃんを可愛がってあげる♪」
可愛いのはテメーの方だと言いたかったが、俺の口はマキの唇に塞がれた。
酔ってるマキは、少しいつもと違ってて、慣れてるのかなたどたどしいようなキスをして、チューチュー子供みたいに吸い付いてくる。
酔いが回りきってフワフワするんだろう。クスクス子供みたいに笑いながら、俺に唇を重ねる。
エロガキニャンコを抱いたまま、俺は寝室に移動する。ふかふかのベッドに降ろそうとしたが、マキは俺にくっついたまま離れやしないから、俺と一緒に倒れ込んだ。
ベッドが軋んだ音に、興奮のスイッチが入ったみたいに荒い吐息を漏らしながら、マキが俺の上に跨る。
唇は離さず。
いつまでもねっとりと絡みついて、時々はんで可愛らしいキスを繰り返す。
マキ「神さんえっちだなぁー、ぼくぅー、キスしただけなのにこんなに熱くて硬くしてぇー」
マキは俺の股間の上でお尻を擦り付けるようにグリグリなすりつけ、悪戯っ子みたいに笑ってまたキスしてくる。
うっとりと酔いしれた瞳と、妖艶な顔した小悪魔。
エロエロな癖にキスが大好きな甘えたがり。
マキ「ふふふ♪期待しちゃったぁ?でもまだダメー。ぼくぅー、神さんといっぱいチューしてまだまだ抱っこして欲しいんだもん♪」
興奮した顔をしながら、可愛いキスばかり繰り返す。
堪らないって体をくねらせてる癖に、俺がキレるのを待ってるのか、キスして擦りつけることしかしてこない。
マキ「ギュってして♪」
百目鬼「…普段からもっと甘えてりゃいいのに、いちいち限界まで溜め込むなよ」
凶悪すぎる。
マキ「甘えてるよ、だからぁー、閉じ込めてぇ」
百目鬼「また……、俺相手じゃ冗談になんないんだぞ」
マキ「プゥー。じゃあ僕が閉じ込めるぅ」
細っこいマキの手が、俺を抱き込んで強く力を込める。
俺より小さい体で、俺より10も年下で、何度も、何度でも抱きしめて俺を救う。
マキ「僕だって神さんの〝ためだった〟なんだから」
百目鬼「…なぁ、さっきも言ってたが、〝ためだった〟ってなんだ?」
マキ「……」
百目鬼「なんだ…」
マキ「ムゥ、忘れちゃったなんて酷いぃー」
マキはムスッとリスみたいに頬を膨らませてプリプリ怒りながら、酔ったトロンとしたデッカい潤む瞳で、とんでもないことを言い出す。
マキ「じぃんさんのぉー、消したい過去もぉ、これから先もぉ、全部僕のものなんだよぉ。神さんがぁ、生まれてきたのはぁ、僕と出会う〝ためだった〟ってぇことなんだぞ」
百目鬼「…………………………………………」
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