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獣vs猛獣+マキ=(化学反応)2
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マキ「もぉー。むつ君のせいで百目鬼さん怒って電話切っちゃったじゃんかぁー」
むつ「はぁあ?怒る理由が分らねぇな、いくら嫉妬深いって言っても、マキの体のケアする時間を奪う権利はねぇだろが。あいつはただ我儘なだけだ、自分の思い通りにならないとキレるなんてガキ以下だぜ」
アハッ♪、それをむつが言っちゃう?
マキ「むつがいちいち喧嘩売るからでしょ」
むつ「あんな奴早く嫌いになれよ。お前にはもっと器のでっかい奴が似合うよ。男としても人間としてもスゲー大人な甘やかしてくれる人がさ」
マキ「もぉー。むつ君がそれ言うの?随分強引なやり方で僕と百目鬼さんのヨリを戻させたくせに」
むつ「だって、お前、百目鬼のこと泣くほど好きじゃん」
この子は、発言が真っ直ぐすぎる。
油断すると必ずやられるし、油断してなくてもど真ん中を射抜いてくる、
僕を泣き虫だなんて言う人そういない。
マキ「うん、好きだよ。百目鬼さんが居なきゃ死んじゃうくらい大好き♪♪」
むつ「…いい顔で笑いやがって。チェッ。お前には幸せになってもらいたいのに」
マキ「幸せだよ。百目鬼さん優しいし男らしいしマメだし、料理上手で僕の面倒全部見てくれるし♪」
むつ「優しくて男らしくて料理上手で面倒見いいなら、奏一さんの方が上だぜ。そんで男気あるし、カッコいいしみんなに好かれてるし」
そんなこと言ったら修二に怒られるよ。
…そりゃ、奏一さんは、魅力的で凄くカッコいくて好きだけどさ…。
僕と奏一さんなんて、修二が許すわけないじゃん。それに奏一さんピュアだし、僕が汚して搾り取っていいわけないじゃん。
むつ「まっ、それでも百目鬼がいいんだろうよ。お前が好きで幸せならそれでいいけどさ、あいつ気が利かないし男気ないし、お前はお前で泣き虫だから泣いてばっかだし」
マキ「泣き虫じゃないってば」
むつ「…、もし、この先、お前が百目鬼を好きじゃなくなったらいつでも言えよ。そしたら喜んで引き剥がしてあいつをボッコボコにしてやる」
マキ「そんな日は永遠に来ません」
むつ「あーあ、ホントこんなに百目鬼のことが好きなんてなぁ、あいつのどこがいいんだか。お前があいつを好きなうちは応援するけどよ。マジで自分を大事にしろよ」
マキ「大事にしてもらってるし、自分を大事にしてるよ♪♪だから定期的にむつ君の所に予約入れてるでしょぉー」
むつ「…ぉ…おう」
あっ、照れた。可愛い♪
マキ「だからぁ、むつ君の上達したスーパーテクで優しぃく解してよ。癒してくれるんでしょぉ?」
むつ「任しとけ!お前の腰をあっという間にトロトロに解してやる」
マキ「ンッ…、あぁ…それ気持ちいい」
ーピンポーン♪
マキ「…」
むつ「…」
突然の玄関のチャイムに、僕とむつの頭に同じ事が思い浮かびお互い目を見合わせた。
するとそれを肯定するかのように、玄関先が騒がしい。
ーピンポッピンポッピンポーン。
ードンドンドンドン!!
『腐れチビ!!さっさと開けねぇーと扉ぶっ壊すぞ!!』
……あの怒鳴り声…。
マキ「…」
むつ「……うわぁ…、電話切って1分位しか経ってなくね?あいつどんだけだよ…」
アハハッ…。
むつ君ってば超うんざり顔。
ってか、おかしいなぁ、神さんってむつの店の場所知ってたんだ。
それにしても…来るの早くない?仕事は?そもそもここって百目鬼事務所から徒歩10分のはずなんだけどなぁ…。1分で駆けつけるなんて神さんってワープ出来るのかなぁ…。
むつがマッサージする手を止めて、不機嫌に呆れた顔してインターフォン越しに神さんに怒鳴りつける。
むつ「うっせーなヤクザ野郎が!!ドアは開けねぇーよ!!うちは予約優先完全個室なんだよ!!マキのマッサージ中だから邪魔すんな!」
百目鬼『…ドアをブチ破るぞ』
むつ「やったら警察に通報するまでだ。テメェーはマキの下半身を労わることも出来ねぇのか!俺がマキを癒してんだからお前はすっこんでろ!このSEXマシーンが!」
百目鬼『ふざけんな糞エロガキ!!マキのことは俺が大事にしてんだ!』
あぁ…。駄目だこりゃ…。
むつ君てば客商売なのに入り口で揉めたら駄目だとかまったく考えてないんだからぁ。
もぉ、2人とも逆毛立ててガウガウ吠えちゃって可愛らしいのは十分分かったから、もう少し仲良くなんないかなぁ?
似たもん同士なのに…。
これ以上店の入り口はマズイので、一旦2人を止めて、とりあえず神さんに店の中に入ってもらった。
神さんは店の中に入るなり直ぐに僕の姿を確認。僕が服を着てるのを認識すると、ホッとしたように眉間のシワを緩めた。
マキ「もぉー、いったい何を想像したの?僕とむつが裸でイチャイチャしてるとでも思ったの?」
図星だったのか、百目鬼さんは、そこまで思ってないけど的に拗ねたように眉間にシワを寄せる。
どうやら、むつのマッサージをオイルマッサージだと思ってたみたい。僕が下着だけでむつにオイルを塗られてビクビク感じてるんじゃないかって卑猥な想像してたみたい。
百目鬼「…」
マキ「そんなわけないじゃん。むつは真面目にやってるんだから」
むつ「俺がマキを襲う?。馬鹿じゃねぇの襲えるわけねぇじゃん、マキ様に勝てるわけねぇじゃん。
まっ、俺はマキの裸は何度も見てるけどな」
せっかく、むつが真面目にマッサージしてるんだって神さんに教えてたのに!!、なんでむつ君はボソッと爆弾放り込むの!?
埒があかない犬猿さ…。
あわやブチ切れるかと思った神さんは、むつをギロッと睨んではいたが無言。ちょっと間があってから、その怒りに満ちてたはずの瞳は、なんだか呆れたような不思議な表情に変わる。
神さんはいったい何を言おうと…、アッ!…。
僕も数秒遅れて神さんの考えに気がつき、慌てて神さんに向かって〝そんなこと言っちゃ駄目だよ!〟と首を振る。
神さんはきっと、むつの言葉にムッとした時、頭の中で『それを言うなら、俺も修二の裸を何度も見てる』…なんて思ったんだろうけど、流石に大人な神さん、それを口にする事は無かった。
子供っぽい言い合いをしてるかと思えば、急に大人に戻ったり、神さんは不器用で忙しくて可愛い。
むつと神さんはお互い相手を睨み殺さんばかりに火花を散らし、ココがリラクゼーションの空間だとはとても思えないような臨戦状態。
マキ「もぉ、2人とも仲良くしてよ。ここはリラックスする空間なんだから。…ってか神さん、むつの店の場所知ってたんだね」
百目鬼「そんなもんとっくに調べた。お前の行きそうなところは全部知ってる。それに今どこにいるかなんて携帯のGPSですぐわ分かるんだぞ」
神さんが当たり前のように言う。
僕は、神さんが僕の携帯を探せるようにしてるのを知ってたからなんとも思わなかったんだけど、むつは信じられないって益々不機嫌になった。
むつ「はあ!?お前どんだけストーカーなんだよ!」
百目鬼「ストーカー?、マキは元々俺のもんだ」
むつ「お前の〝物〟じゃない!マキはマキだ!マキの自由を奪うんじゃねぇよ!」
百目鬼「奪ってはいない、マキは自由だ」
むつ「自由じゃねぇだろ!お前が何でもかんでも制限しやがって」
百目鬼「制限してたら貴様がやってらるこんな店になんか来させない」
むつ「なんだとッ!?」
まったくもう…
マキ「はいストップ。神さん、人が一生懸命やってる仕事にケチつけるなんて良くないよ」
百目鬼「ッ…」
マキ「むつはちゃんと一年勉強して資格とって、今も新しいマッサージの資格取るためにお店やりながら勉強してるし、この店の評判は良いんだよ。そりゃベテランではないけど、お客様にまっすぐ向き合うちゃんとした職人さんなんだよ。〝調べた〟なら知ってるでしょ?」
むつ店の場所を知ってるなら、店の評判も調べたんだろうし。何よりむつのお客は、神さんの良く知るお姉様方なんだから聞き込みするのは楽勝でしょう。
僕に窘められた神さんは、ばつが悪そうに眉を下げ、やっと喧嘩腰をやめて小さいな声で「すまん」と謝ったけど、それは僕に向かってだったから、むつ君に言わなきゃ駄目でしょって〝めっ〟て睨んだら、渋々むつに向かって謝った。
百目鬼「すまない」
神さんが頭を下げたのを、むつはビックリ目を丸めて驚いてる。
むつ「……。流石マキ、百目鬼ですら手なずけてるのか…」
ってまた余計な一言を…
百目鬼「……」
また喧嘩になると思ったけど、神さんは押し黙り、反省してるみたい。
でも、反省はしたけど、納得はいってないその表情は、拗ねた子供みたいで可愛い♪
そんな神さんを見て、むつはフーンって言いながらニヤニヤ。
面白がってるけど、むつにはもう少し大人になって欲しいんだけどなぁ…。
マキ「そうだ!、神さんもむつ君にマッサージしてもらいなよ♪♪」
百目鬼・むつ「「ハァアッ!?」」
あら、神さんとむつ君息ピッタリ♪♪
マキ「むつ君この後予約ないでしょ」
むつ「まぁ…」
マキ「むつ君のそのゴットハンドを百目鬼さんにも体験してもらって、百目鬼さんも疲れが取れるしむつ君の仕事ぶりも分かるし一石二鳥じゃん♪♪」
良いこと思いついたってウインクしたら、むつは褒められて調子にのったからまぁまぁみたいな反応とけど、神さんは心底嫌そうにそっぽを向いた。
百目鬼「……俺は忙しい」
マキ「僕、忙しい神さんが心配なんだぁ。どうせ杏さんに休憩貰ってきたんでしょ?30分くらい良いじゃん♪ね?むつ君のマッサージ気持ち良いよ♪」
百目鬼「……」
マキ「僕がもっと料理とか出来て神さんを手伝えたら良かったんだけどぉ…」
百目鬼「ッ……」
マキ「神さんここ数ヶ月ずっと休みないし、僕が甘えてばっかりで疲れてるし…、少しでも恩返しが出来ればって思ったんだけどぉ…」
百目鬼「ッッッ……」
僕はわざとしおらしいぶりっ子の可愛らしい仕草で、うるうる上目遣いして見つめたら。
心の優しい優しい神さんは、ギリギリ歯ぎしりしながら困り眉で眉間にシワいっぱい作って葛藤して、悩みに悩み。
たとえ黒い瞳でも、僕のうるうるした瞳には勝てずにガックリ折れた。
百目鬼「ッ………分かった…」
マキ「うふっ♪よかったぁ♪♪」
むつ「…………………なんか、あんたも大変だな…」
百目鬼「………」
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