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地下室③
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コウタには、これの何がいいのか全く分からなかったが、湊がいいと言えばいいのだ。
コウタに同意以外の反応ができるわけがない。
湊は今つけたばかりのそれを両手首から外すと、元通りに箱の中にしまって、チェストの上に置いた。
次に湊は二段目の引き出しを開けた。
「お前の好きなものも、ちゃんと用意した。全部ここに並べてごらん。」
湊はチェストの上をトンと指で示しながらコウタに命じた。
そこにあったのは、乗馬鞭と、細めのベルトほどの幅の皮製の鞭と、小指ほどの太さのケインだった。
これは… つまり、そういうことだよな?
湊さん…?
コウタは湊を見上げたが、湊は、ただ微笑んでコウタを見下ろすだけで、なにも言ってはくれない。
コウタは言われたとおりに、一つずつ取り出してチェストの上に几帳面に並べた。
この頃には、コウタの顔からはすっかり血の気が引いてしまい、もはや作り笑いを浮かべることもできなくなっていた。
「湊さん… これ… 」
「好きだろう?」
…好き? これが?
俺が好きなのは、湊さんだ。
「…はい。」
湊さんが好きなものが、俺の好きなものだ。
「全部、お前のためのものだ。お前のために、準備した。」
「…はい。」
お前のため… その言葉は、コウタにとって魔法の言葉だ。
俺のため… 。
湊さんが、俺のために… 準備してくれた…。
俺のために…。
湊さん、愛してるよ。
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