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ゲスト⑦
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コウタが湊のモノをしまい終えた、ちょうどその時、ガチャンとドアのガキが開けられる音がして、ゆっくり扉が開いた。
ゲストの到着を悟って、コウタは、再び身体が硬直した。
湊の股間から顔を上げ、恐る恐る、開けられたドアを振り返ると、そこには、ひとりの男が立っていた。
「亨さん!」
湊はその男の姿を見るなり、コウタを突き飛ばす勢いで立ちあがって、部屋の入り口に立つその男の下へ走り寄った。
置き去りにされたコウタは、呆然と、ドア付近の二人を見つめた。
ふたりが親しげに言葉を交わしている様子に、コウタは胸をぎゅっと締め付けられたような気がして、自分の胸元に手をあてた。
息が… 苦しい。
ほんの数分前まで、湊のモノを与えてもらってすごく幸せな気持ちになっていたのに、この男の登場で、全てが一変した。
湊は、いつになくはしゃいでいる。
甘えるようにその男の腕に手をまわしたりしていて、それは、コウタが見ているいつもの湊からは、とうてい考えられない振る舞いだ。
…湊さん? どうしたの?
コウタは胸の奥がズキンと痛んだ。
湊さん…?
湊さんの、あんな笑顔は、初めて見た。
あれは… 誰なんだ?
コウタの中に、嫉妬というより、憎しみに近い感情が渦巻いた。
なんなんだ、あの人は?
あの人は、好きじゃない…。
俺は、湊さんのものだ。
でも、あの人は違うだろう?
それなのに、なんで、そんなに湊さんに笑いかけてもらえるんだ?
コウタは、胸の奥に、黒いものがどんどん流れ込んできて落ち着かない。
「コウタ、おいで。」
湊に呼ばれて、ふたりの元へ行くと、湊がコウタをその男に紹介した。
湊が亨さんと呼ぶその男は、40代前半くらいだろうか… 穏やかで上品そうな雰囲気の男性で、コウタの目にも高級だとわかる、仕立ての良いスーツに身を包んでいた。
「良いピアスをしているね。」
亨はコウタに笑いかけながらそう言った。
コウタはピアスなんてしていない。
この人は何を言っているのだろうか。
コウタは意味が分からず一瞬戸惑ったが、すぐに、さっき湊に噛まれた痕のことを言われているのだと気がついて、赤面して俯いた。
「おや。かわいいね。今夜は楽しめそうだ。」
亨はクスクス笑った。
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