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準備④
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「勝手に触らないでください。」
湊が、夏樹の手から、小箱を奪い返した。
「なんだよ。準備に手間取ってるみたいだから、手伝ってやるって言ってるだけだろ?」
「余計なお世話です。」
湊が、小箱から取り出したそれを、コウタの手首に丁寧に巻きつけた。
「きつくないか?」
「大丈夫です。」
コウタは、さっきのキスの余韻のなかにいるのか、とろけるような目で湊を見ている。
コウタの手首を、夏樹が確認するように手にとった。
「もう少し、きつめにしといたがいいな。」
「そうですか?」
「これ、今日初めて使うんだろ。少しのびるかもしれない。途中ですっぽ抜けたら、危ないぞ? コウタくんがどれくらい動くかも分からないし…。今日は、きつすぎるくらいにしておいたがいい。」
「あぁ… それもそうですね。 じゃあ…。」
湊は ベルト部分を外すと、キュッと締めて巻き直した。
「ちょっと痛いかもしれないけど、すぐ馴染むから。…大丈夫か?」
湊が、コウタの手の甲を撫でながら聞いた。
「はい。」
大丈夫に決まっている。
湊さんが、やってくれたんだから。
湊さんがやってくれることは、全部嬉しい。
痛くされても、ひどくされても、全部嬉しい。
それくらい、愛してるんだよ、湊さん…。
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