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複雑な想い ①
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こうすることを選んだのは、湊自身だ。
コウタを手に入れる代わりに、亨の隣を手放した。
もう、俺があの場所に戻ることはない。
だから、誰が亨さんの隣にいようと、文句を言えるわけがない。
傷つく資格もない。
佑斗が亨さんの何なのかは、分からないけれど、俺が干渉していいことではない。
ただ、そう割り切るには、長すぎた。
亨さんの隣に、長く居すぎた。
自分が独占していた場所に、他の誰かがいるのを見ても、何も感じなくなる日は来るのだろうか?
亨さんが、誰かの隣で笑っていることを、喜ぶことができる日は来るのだろうか?
あの子は俺の後釜ではないと思うのは、もしかしたら、俺が、ただそう思いたいだけなのかもしれない。
今でも俺には、あの人は特別な人だし、あの人もそう思ってくれているだろうと思う。
だから、俺たちは昔の関係を解消しても、新しい関係を築くことができた。
でも今はまだ、亨さんが別のパートナーを持つことには、やはり、穏やかではいられない。
それは、亨さんにしたって同じことなのかもしれない。
だとしたら、俺がやっていることは、本当に自分勝手なことだよな。
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