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お披露目⑤
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そこまで考えて、俺は自分の馬鹿さ加減に、つい笑ってしまった。
佑斗にコウタを使わせたくないのは、本当にコウタのためか?
俺が佑斗に嫉妬してるだけなんじゃないのか?
今日は、本当は、亨さんの隣に座ってコウタを見ていたかった。
今、亨さんの隣にいるのは、俺のはずだった。
それなのに、その場所を佑斗に奪われて、がっかりしたのは確かだ。
亨さんは、それを分かっていて、佑斗をここに呼んだに違いない。
ちょっとした俺への意地悪のつもりなのか、俺を試しているのか…。
自分から離れておいて、いつまでも、亨さんにこだわっている自分の身勝手さがおかしくて、ふふっと笑い声が漏れてしまった。
「湊?楽しそうだな? なに笑ってんだよ?」
夏樹さんが俺を振り返った。
「楽しいですよ。当然でしょう?」
夏樹さんは、ちょっと眉を上げて笑ってから、コウタに向き直った。
「君の大切な湊さん… ずいぶん楽しそうだよ。」
そう言うと、夏樹さんはコウタに 軽くキスをしてから、抱き寄せて、さっき俺が噛み痕をつけた耳タブを、チュッ チュッ と 音を出して舐め上げている。
これは、コウタもたまらないだろうな。
絶対、好きなはずだ。
コウタは、眉間にしわを寄せて、身体をよじらせている。
夏樹さんが顔を上げた時、コウタの耳にあった赤い痕は、綺麗になくなっていた。
あぁ… ムカつくな。
小さな嫉妬が、嵐のように胸の中で暴れ出す。
今すぐ、コウタをメチャクチャにしてしまいたい。
「せっかくだから、俺たちも頑張って、もっと楽しませてあげような?」
夏樹さんはコウタにそう言ってから、もう一度、俺を振り返った。
「何かNGある?」
「いえ。特にありません。どうぞ、お好きなように。」
「本当に?」
「えぇ。どうぞ。」
それを聞いて、夏樹さんは、楽しそうに笑った。
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