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5 桃姫生活の始まり
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「じゃあ純。ご飯食べようか。」
あ、そうだった。ご飯食べないといけないんだった!
14時30分集合って言ってたから、まあまだ大丈夫だね!ゆっくり食べれる!
「えっと、これが八、、じゃなくてりゅうの分ね。」
俺はお弁当をりゅうに渡した。
「うん、ありがとう。」
コンビニのおにぎりをビニール袋から取り出した響くんが、おにぎりを握りつぶす勢いで身を乗り出してきた。
「、、、は?え、ももくんりゅうにお弁当作ってやってんの?」
「あー、うん、そーなんだよ。」
生徒会役員として入学式前から校舎に来て働いていた俺とりゅうは毎日お昼ご飯を一緒に食べていたのだが、りゅうはなんと三日連続10秒チャージしていたので、流石に良くないと思った。
お弁当を一人分増やすくらいなら、別に大して苦労もしないので俺はりゅうの分のお弁当を作ることを提案した。
「俺も申し訳ないから断ろうと思ったんだけど、純の作るご飯美味しすぎて、欲に負けちゃったんだわ。」
「でも、りゅういつもジュース奢ってくれるからウィン・ウィンの関係って奴だな。」
「いや、どこが!?どこがウィン・ウィンの関係なの!?ねえ、まさか夕飯まで作ってたりしないよね!?」
「夕飯はコンビニ弁当って言ってたから、一緒に食べてるよ。部屋隣だしね。お弁当はもうお弁当箱ないから作ってあげれないけど、夕飯なら響くんも今度一緒に食べようよ。食材の提供必須だけどね。」
「いやいやいや!夫婦じゃん!それもはや夫婦じゃん!!何してんの!?あ、今晩うどん持ってくんで、お鍋とかどうでしょうか、ももくん。」
「響もちゃっかり食べようとしてんじゃねーか。」
だって考えてみてくれ。
あんな食生活だったら、この美しいりゅうの肌も荒れてしまうだろ!
この美貌は俺が守らねば、、、
王子の食生活は俺が守るのさ!
「あ、お鍋ね。簡単だからすぐ出来るよー。俺は401号室だから、6時30分くらいに来なよ。」
「え!!ももくんと俺向かいの部屋だ!!おれ407だから!ももくんの部屋いっぱい遊びに行こー」
「響、ちゃんと空気読んでよ。」
「聞こえませーん。知りませーん。空気ってなんですかー。」
夕飯キムチ鍋にしようかなー。あ、みそもいいなー。まだ白菜あったかな、、?
「でも、ももくんなんでそんなに料理できるの?」
「んー、あー、まあ料理上手な人に習ったって感じかなー。あーそれより、キムチとみそどっちがいい??」
「キムチで!」
言えない。実は中学のとき叔父のとこでバイトしてて習ったとか、、、言えない。
夜11時くらいまで働いたこともあるとか絶対言えない。
警察に引っかかりかけても、甥っ子を家に送ってるだけですって上手く言い逃れてたなんて言えない。
俺は全力でごまかした。
ちなみに。
俺達の昼食風景をもはや隠れることなく堂々と見ていたクラスの人たちによって、「姫はすでに王子の胃袋ゲット」という噂が次の日までに伝わった。
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