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ハニハニハネムーン
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side 冬夜
朝早く、信乃が布団から滑りでて行くのを感じてその細い手首を掴んだ。
「まだ早い。何処に行くんだ?」
「冬夜さんはまだ寝ていてください。俺はちょっとやることがあるので先に起きますね。」
そう言って信乃は俺の瞼をそっと綴じさせ、そこに軽いキスをした。
連日の激務で疲れきっていた身体は限界な様で、意識は再び闇の底へ沈んで行った。
「冬夜さん、そろそろ起きないと流石に飛行機の時間に間に合いませんよ!!」
先程の優しいキスとは正反対に叩き起される。
「せっかく初めて2人で旅行に行くんですよ!!朝ごはん作ったから、早く食べましょうーー」
「旅行じゃあねぇよ。」
仕様がなく起き上がりその勢いのまま信乃を抱き寄せ、耳元で囁く。
「ハネムーンだろう?」
信乃が柄にもなくソワソワとはしゃいでいたのはそう、これが原因だ。
その証拠に腕の中で真っ赤になっている。
そして体力気力共に自信のある俺が信乃に叩き起されるまで浮上しなかったのも、このハネムーン1週間分の休みを取るために、5日間完徹で仕事を片付けたからだった。
愛しい恋人、基、妻の為ならなんでもできてしまうとやってみたはいいが、やはり無理があったようだ。
「いい匂いがするな……。」
「ちょ?!冬夜さん?!しませんよ!!こんな朝っぱらから!しかも飛行機間に合わなくなっちゃう!」
「気にするな、疲れマラだ。それより、飯、作ってくれたんだろう?食べよう。一緒に。」
少し信乃をからかい、膨らんでしまったほっぺをつつく。
信乃の作った飯は相変わらず美味くて、俺は柄にもなく幸せだなんて思ってしまった。
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