アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
22
-
「ただいま」
「ひっ、あ!え、たいしさん!?」
ノアの部屋は、城島の部屋の隣にある。結婚をしてからも、番になるまでは分けておいた方がいいのではと城島が提案した事だった。けれどもう、それはほぼ無くなったも同然で、大学から帰れば、城島が行くのはいつもノアの部屋だった。
「・・・なっ、なにしてんだよ」
「太史様。おかえりなさいませ!どうですか、かずま様のご衣裳!」
ドアを開ければ、そこにはウエディングドレスを身に纏ったノアの姿があった。着付けをしている侍女は大層ニヤついた表情で、城島の帰りを迎えた。
ベールまで付けられたノアは顔を真っ赤に染めて、あたふた混乱しているようだ。
「ち、違うんですたいしさん!これは、そのっ・・・」
「綺麗なんだから、心配すんな」
「・・・え?」
(俺の、運命)
そう心で呟いて、城島は愛しさで目を細める。
「・・・俺のところに来てくれてありがとう、ノア」
「たいし、さん・・・」
運命なんて——そう思っていた城島太史にとって、濱松和真もとい、ノア・セシル・ローランドの存在はとても大きいものだった。出逢ってすぐに運命の相手だと悟り、会話を重ね、共に過ごすうちに感じて、芽生えた気持ち。
それを、一生大事にしていこうと決めたのだ。
「・・・パーティーにはタキシード着てくれるか?」
「はっはい!勿論です!」
そう言い合い、二人笑顔になった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 31