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「あの、たいしさん・・・」
「ん?どうした?」
就任スピーチが終わった後、ステージ袖にはけていたノアは、両手で顔を覆っていた。ただ城島の名前を呟いては、恥ずかしさで震えていたのだ。
“この人と出会って、僕は変わることが出来ました”
“これから、城島家の当主として精一杯、励んでいきます”
心臓がバクバクいっているのが聞こえる。
顔が熱い。恥ずかしい。
ノアの顔にはそう書いてある。城島は表情を見ただけでそれを察した。大丈夫か?なんて声をかけて、ノアの肩をしっかり支える。
「たいしさん、あの」
「あと、やらなきゃいけない事がもう一つあるんだけど」
「え?」
城島家の当主になる——それは、城島にとって重大な事だった。それを成した今、彼がようやく出来ること。
それ、と城島が指を差したのはノアの首に巻かれたチョーカーだった。
「・・・お前と、番になるよ」
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