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そして愛になる
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少し冷たくなった風が吹く中で、二人想うのは互いの事だった。
互いの事なんて外見以外知らなかった。お見合いをして、いろんな話をして、理解していくうちに芽生えた新たな気持ち。
それを大事に大事に育てて、これから生きていくと誓い合った。
——そんなことが出来るようになるなんて、互いに思ってもいなかった。
「今日は何が食べたい?」
「久しぶりにイギリス料理が良いですね!」
「え、まじで?」
城島が眉を顰めたのを、ノアは見逃さない。
「食わず嫌いはダメですっ。ちゃんと食べられるのに」
「が、頑張る・・・」
母がやる気を出すと、またお腹がキリリと痛んだ。
我が子が応えたのを見て、ノアはまた笑顔になった。
懐かしい季節を感じながら、二人は幸せの中へと歩幅を合わせて進む。
これまで育った気持ちと、相手に芽生えた新たな感情。
それらをずっと、共に育んでいく。
終わり
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