アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
◇ 初めて
-
ヒムルさんの家に来てから、初めての事がいっぱいだ。
ご飯はこの世のものかと思うくらい美味しかったし
ベッドなんて、離れたくないくらいだった。
お風呂に入るときはヒムルさんと一緒で、、、
思い出すだけで恥ずかしい。
ヒムルさんは僕の貧相な体つきを見る度に少し辛そうなお顔をされるけど、目が合うと優しく微笑んでくれる。優しいお方だ。
「さぁ寝ようか、リク。」
「はい」
「…リク。名前はさん付けから慣らしていくって話になったけど、敬語もいずれはなくすようにしようね」
「は、話し方までは難しいですが、
がんばってみます。」
「うん。じゃあ、おやすみ。」
口に暖かいもの……ヒムルさんの唇があたった。
「ーッおやすみ、なさい。」
さすがに僕でもこの行為の意味は理解している。
あぁ、この生活に慣れる日がくるのだろうか。
……いや、こないな、多分。
ーーーーーーーーーーーーーーー
朝、目が冷めると隣にはヒムルさんが眠っていた。
一緒のベッドで寝たから当たり前なんだけれど。
人の温もりはまた慣れない。でも、暖かくて気持ちがいい。
…さて、ヒムルさんには何もしなくていいと言われたけど、何もしないのは体が落ち着かない。
それに、少しでもいいからヒムルさんの役に立ちたいし。
何年かぶりの自分の脚は立つと少しふらつくが、
気づかれないようベッドから抜け出し、
部屋から出る。
ちゃんと来た道を覚えないと、迷子になりそうだ。
(えっと、確か、、この階段を………………)
「あの、今ヒムル国王の寝室から出てこられましたよね?」
いきなりの声に驚き振り替える。
「え、は、はい。」
「あぁ!ということは、あなた様がヒムル国王の選ばれたお方なんですね!なんと綺麗なエメラルドの瞳、流石ヒムル国王。見る目が…………」
ん、こくおう、?こくおうって、あの???
嘘、だよね、さすがに。。。。
「あ、あの、ヒムル国王ってことはヒムルさんは王さまなのでしょうか。」
「後存じなかったのですか!?!?!?
ヒムル国王はこの国の偉大なる若き国王。
国民からも愛されるあの性格は、本当に素晴らしいのですよ。頭脳明晰、運動に関しても護衛の者達にひけをとりません。まさか後存じなかったとは………いや、きっとヒムル国王はその事をふまえた上でこのお方を選ばれたのだろう……流石だ、、、」
目の前で話をしている人はとても綺麗な格好をしていて、たんたんとヒムルさんのことについて語っている。
「……ぇえ。そんなに凄い人と……僕……どうしよう」
情報が一気に頭の中へ流れ込んで来て……頭が……
しかも、こ、国王さま……
僕はフラっとして膝をついてしまいそうになった。
けどそれは、暖かい優しい手によって止められた。
「目が覚めたらいなくなってたからから驚いたよ、
リク?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 20