アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
◇ 変化
-
翌日、今日もヒムルさんより早く目を覚ました。
ふわふわのベッドは気持ちが良いけれど、正直まだ自分がここにいていい存在だとは思えていない。
こっそりとベッドから抜け出して足をつく。
「ーーぃッ」
痛い、なんだろ。足首 ?
体重をかけないぶんには大丈夫だけど、
歩くには少し痛かった。
(これは誰かに言うべき?………………いや、)
ここに来てから痛みを与えられてないだけで
前までは ほぼ毎日鞭打たれてたんだ……大丈夫、
こんな痛み、助けを求める程でも。
死にたいと思う程のものでもない。
歩いてドアを開ける。
「リクさん、おはようございます。」
「あ、おはようございます。」
セレンさんだった。……あれ?呼び方変わってる!
「よ、呼び方……」
「あぁ!昨日の夜中、係りの者達が集められて
ヒムル国王から直々に言われたんだよ『リクには
丁寧語などはやめてやって下さい』ってね、」
そうだったんだ
後でヒムルさんに再度お礼を言わないとな。
「なら呼び方もリク、と呼び捨てにされないのですか?」
「それがね、係りの者達が皆して
『呼び捨てなんてできません』って声をあげたから
さん付けになったんだよ。」
笑いながら話をするセレンさんは昨日よりもずっと親しみやすくて、話すのが楽しかった。
「そろそろ朝食の準備をするけど、一緒にする?」
「はい!やらせて下さい」
今日も作らせてもらえる。厨房の立ち回りかたは大体わかったから、昨日よりは沢山手伝えるはず。
ーー厨房に入ってからも昨日みたいな居心地の悪さはさほど感じなくなっていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 20