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ミルクティー色の、
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「いや〜、なんとなく予想はしてたけど…」
そりゃないってばよ…まあ、寝顔可愛いからいいけどさあ
寝ている伊澄さんの隣に腰掛けてみるが起きる気配はない
つんつんとほっぺをつついてみてもまるで反応がなかった
ほっぺふにふにだ。
めっちゃ気持ちいい…
しばらくそうして遊んでると嫌そうに眉根を寄せる伊澄さん
「んん、」
「伊澄さーん、お風呂はいっちゃいなよ〜そのままだと風邪ひくよー」
ゴロンと寝がいりを打って仰向けだった顔が俺の方に向く
すんすんと鼻を鳴らしてふにゃっと笑うもんだから心臓がどきっと鳴る
なになになにその顔!?
え、俺の匂い嗅いでそうなったの!?
え、え、伊澄さん可愛過ぎない!?!?俺死ぬ!?
暴れだしたい気持ちを必死に抑えて深呼吸する。
落ち着け俺
金井翔太、二十歳、君は我慢強い男だ。
キャラ崩壊もいいところだが、そんなこと気にしてられない
足を投げ出して横向きに眠る伊澄さん。
ふと、伊澄さんの綺麗な手が目に入る
俺の隣に投げ出された手にそっと触れてみれば握り返されたそれ
そしてさっきよりも幾分か柔らかくなる表情に心臓を鷲掴みにされる
そっと、近くにある自分の鞄からカメラを取り出す
手にピントを合わせれば俺のと伊澄さんの手の違いがよくわかる
良くも悪くも男の手とわかる俺のそれ。
伊澄さんのはそれとはちょっと違って、痩せてるのもあってどこか女性っぽさを感じるのだ。
まあ、女の子からしたら男の人って感じなんだろうけどね
カシャっとシャッターを切ればその音に眉根を寄せる夢の中の君
早く起きてよ、と思うもまだこのままでと矛盾した感情に少し戸惑う
キュッと握る手に力を込めればそれに応えるように握り返された、きがした。
カメラを鞄にしまって本格的に伊澄さんを起こすことにする
無防備な伊澄さんは可愛いけど、そろそろ俺が我慢できない気がするからね
「ほーら、伊澄さんおきて!」
「ン」
漏れる吐息は聞かなかったことにしたい。
いや、ほんとやめてそういうの!心臓に悪い!!!
このままだと俺がやばいので、少し乱暴に伊澄さんを揺する
「伊澄さん!」
「んあ?かな、い?」
明かりが眩しいのか握っていた手は離され顔の前で影を作る
ぱちぱちと何度か瞬きを繰り返してすこし舌っ足らずに俺の名前を呼ぶ伊澄さん
簡単に離された手に少し寂しさを覚えるがドキリとまた心臓が鳴る
俺は偉いと思う。
自分がとても偉いと思うよ?
普通こういう時はさ、我慢できず狼になっちゃいました!な展開なのに俺はとても偉い。
自分を褒めてないとやってられない。
無防備にも程があるよ!
「もー、寝ちゃダメじゃん!早くシャワー浴びておいで」
「しゃ、わー…」
だめだ、寝起きの伊澄さんってこんなに無防備だったっけ!?
前は…あ、でも前は伊澄さんが先に起きてたんだっけ…
「そう、ほら、シャワー浴びたらすぐベッド入れるから!」
「しゃわーあびて、すぐべっど…金井のえっち」
はい?あなたはだれですか???
金井の、えっち?ん?んんんん!?!?
とろーんと今にもまた夢の世界に行きそうな目をしてるのは俺の恋人
そう、俺の恋人
煽られてるとしか思えないね?
プツンと我慢していた何かが切れる音がした。
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