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『切り裂きジャックが出るらしいぞ。確かこの路地裏じゃなかったか?』
『だったら道を変えるか』
『そうだな!』
男達の声と足音が遠ざかる。
その近くには薄汚れた布を被って眠って居たのか、横たわっている一人の少年。
「切り裂き…、ジャック?」
少年はどこかで聞いたことがあるような気がして、思考を巡らせた。
「最近、切り裂きジャックが出るらしいな」
彼の名前はルカス。普通の街に暮らす少年だ。
ルカスと少年は住む世界は違えど友人同士なのだ。
「切り裂きジャック?」
「昔、イギリスのロンドンで起きた猟奇的殺人の名前。切り裂きジャック」
「……」
「切り裂きジャックに会ったら、髪を切ってもらえよ」
「え?」
「そうしたら、少しはまともな見た目になるだろうさ」
「…そう、かな」
「そうさ!探してみるのも良いかもな」
少年は友人ルカスの言葉を思い出した。
切り裂きジャックに会って、自分の髪を切ってもらおうと少年は立ち上がり声を張った。
「切り裂きジャックさん!切り裂きジャックさん!」
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