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◇7
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アイツが一人暮らしを始めてからなのか、それとも僕が気づいていなかっただけなのか。
アイツは浮気を繰り返した。
隠す気がないのか、アイツの部屋から女の艶めいた声が聞こえてきた時は、何が起きているのか理解が出来なかった。
泣きながら問い詰める僕を宥めながら
「1番は隆二だよ」
そんな言葉に僕は縋っていた。
今日も呼び出されたため、部屋に向かうとまた女の喘ぎ声が聞こえてきた。
(またか…)
繰り返される浮気に嫌でも慣れてきてしまっていた。
それでもやっぱりアイツが好きだ。
そんな事を思っている僕は馬鹿すぎる。
頭では分かっていても、心がついていかない。
こんな恋愛小説で使い古されたような言葉が、やけにしっくりくる現状だ。
慣れてしまっているとはいえ、傷つかないわけがない。
音を立てずに部屋を出て、自分の家へと足を進める。
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