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「ちょっと店員さーん?大丈夫ー?」
固まった俺に焦れたのか、
ひょこっと後ろから女性が顔を出す。
「隆二と知り合いなの?」
スラリと細身の、ショートボブの女性がその人に声をかける。
(あ、りゅうじさんって言うんだ…)
ようやく知れた名前を呟く。
「知り合いっていうか…ねぇ?」
困ったようにこちらを伺うその人に、またもや心臓が騒ぎ出す。
「ふーん…まあいいや!それより早く席に案内してー」
その言葉でようやく今がバイト中だと思い出す。
「大変失礼しました!お席ご案内します!」
騒ぎ出した心臓を無視して、営業スマイルを貼り付ける。
「ご注文お決まりになりましたら、こちらのベルでお呼びください」
ペコりとお辞儀をし、ようやく裏に戻る。
そこで大きく深呼吸をして心臓を落ち着ける。
(会いたいとは思ってたけど、突然すぎてびっくりした…)
まだどこか信じられずに、彼を通した席を伺う。
当たり前だが、そこにいる。
(夢じゃない…!!どうしよう、帰るまでになんとか話したいんだけど…!!!)
バイトが終わるまで約1時間。
密かに気合を入れ直したのだった。
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