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(…ぜんっぜん話かけられない…!!!)
勝手に決めた、バイト中に話かけるという目標を果たすべく、タイミングをはかってはいるが、店自体が落ち着かず声をかけられずにいた。
「あ、佐藤くーん!今日はホールありがとうね。時間だからもう上がっていいよ」
店長からついに声がかかった。
「…はぁい、お疲れさまでーす…」
やる気のない声が出た。
最後にあの人の席を見ると、まだ友達と話をしており席を立つ気配はない。
(…どうしよう…でも、今日ダメだったら一生会えないかもしれない…)
ロッカーで着替えをしながら悶々と考える。
「じゃーな!佐藤、おつかれー」
バイトの同僚達に声をかけられ、はっとし、顔を上げた。
「お疲れ様でーす!」
(ここで考えてたってしょうがないし、とりあえず店でよ…)
時計を見ると21時15分を指していた。
考え事をしていたため、時間が思ったより早く進んでいる。
最後にあの人の姿を見ようと、物陰に隠れ席を見る。
(…!!!!いないじゃんかっ!!!!!)
先程まで談笑していた彼の姿は、俺が悶々としていた間に消えていた。
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