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「あー、やっぱり気になるよね…」
「もし、聞いてよければ、知りたいです」
困った顔のまま、面白い話じゃないよ、といい隆二さんが続けた。
「誠司って言うのは…うーん…
僕の、恋人なんだ…」
覚悟はしていたけど、本人から直接言われるのはやっぱりショックだ。
「…聞いてわかるとおもうけど、男の人、なんだ…
気持ち悪い…よね…」
「気持ち悪いだなんて、思わないです!」
ブンブンと首を振りながら答える。
「本当?よかった
でね、その誠司がちょっと困った奴でね…
ずっと…浮気ってやつ?されちゃってて…」
言いづらそうに続ける。
「それで、美香が僕の事を心配してくれて、
こんな事になっちゃってるんだよね…」
なんて事だ。
こんないい人の恋人の座に居座るっている奴は、浮気をする最低な奴だなんて。
「失礼かもしれないんですけど、別れたり…しないんですか?」
「んー、それは今のところ考えてないかな…」
「そうなんですね…
あ、もしかして、あの日。
泣きながら歩いてたのって、それでですか?」
「あぁ、そうなんだ。
佐藤くんにはかっこ悪い所ばっかり見られちゃうね」
俺だったら、泣かせたり、しないのに。
子供みたいな想いが頭をよぎる。
「だからね、佐藤くんは今日のこと気にしないで、忘れてもらってもいいから」
遠回しに、これ以上関わるなって言われているのかな。
それでも、やっぱり、俺は…
「俺!
隆二さんと仲良くなりたいです!
後釜とか、なんかそう言うの無しにしても!
隆二さんの事を知りたいし、俺の事も知って欲しいです!」
驚いたように俺を見る瞳を真正面から見つめる。
「隆二さんが迷惑ではなければ、友達になってもらえませんか…?」
少したって、俺が言った言葉を理解したのか、少し頬を染め、微笑えんだ。
「こんな僕でよければ、喜んで」
望んでいた形ではないけれど、隆二さんと連絡先を交換することに成功したのだった。
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