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死にたい【首絞め描写有り】
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時計も何もないこの部屋
檻の中に閉じ込められてる僕
いつ、出られるんだろう…
いや、もう出られないかもしれない
ならもう死にたい
こんな所にずっと居たくない
神様なんていない
そんなの僕が一番知ってる
ここに助けてくれる人なんていない
それも知ってる
優しくしてくれる人もいない
それも、知ってる…
ここにいてもただ苦しいだけ
「ならもう死んでしまおうか…」
僕が死んでも誰も傷つかない
そもそも僕が死んだことに気づく人なんて身内しかいないんじゃないかな
ハルと過ごした3日間は天国みたいだった
それを思い出しながら死ぬのがいいかも…
この何も無い部屋で死ぬにはひたすら壁を頭にぶつけるしかないのかな…
痛いのは好きじゃない
一気に死ねるものがよかったけど仕方ない
死ぬにはこれしかないんだから
1度思いっきり頭をぶつけた
「ぃッ、たぁ!!!」
なにこれなにこれすごく痛い!
これを何度も続けるのは至難の業だろう
弱虫な僕は結局辞めてしまった
死ぬ覚悟はあったはずだけど、やっぱり僕はまだ生きたいのかな…
「なんだ、死ぬのやめちゃったの?面白かったのに…」
いつの間にかちさ兄がいた
毎度ながら思うけど、いつも僕の兄は静かに部屋に入ってくる
驚くからやめて欲しい…
でも全部見られてたんだ…
ちさ兄は檻の中に入ってくる
「僕が殺してあげようか?」
えっ
「南が死んでも誰も悲しまないよ?
このまま生きてても辛いでしょ?
僕ね、人が死ぬ瞬間を生で見てみたかったんだ〜!
ね、いいでしょ?死にたいんでしょ?」
嫌だ
まだ死にたくない
思えば、もうキタヤ先生の本が読めなくなるのは嫌だ
まだ生きたい…!!
「ッ嫌です…ッ!」
「…は?」
ちさ兄の目付きが変わった
「南さぁ、また約束忘れたの??
決して逆らわないことっつったじゃん
お前家出てからここでの生活忘れたの?とんだお気楽頭だな」
僕の首にちさ兄の手が忍び寄る
そして力強く首を絞める
一気に苦しくなった
「離して、ッくださッ……ッ!!!」
「ハッ、辞めるわけないじゃんばぁーか」
その時僕の瞳に映ったのは、ちさ兄の後ろにいる凶器を持った人だった…
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