アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
君の正しい愛し方 rbpe
-
rb目線
pe「…っ」
そして俺はまた鞭を振るう。
…愛してる
休むことなく、ただひたすらに鞭を振る。
…愛してる
手はとめない。止める気は…
…愛してる…
ぐしゃぐしゃになりながら、ひたすら。鞭が虚空を切る音。それが俺を現実に戻してはくれない。
愛してる。
それでも俺は………
***
rb「…おぇ…」
俺はトイレに突っ伏したまま、嘔吐物をぶちまけた。むせ返るような血の匂い。薄い肌から垣間見える肉。
それがたまらなく好きで───嫌いだった。
rb「…違う…これは俺じゃない…」
息を切らしながら。自分はまるで人間じゃないかのように。
これは俺の愛じゃない。
rb「違う…俺は愛したいんや!!!こんなの愛じゃない!!」
好きな人を殺人未遂しては、飯を与える。
やめなければ。そう思ってもやめられない。
最初は抵抗していた彼も、今はすっかり大人しくなって。されるがままにされていた。以前向けてきたあのギラギラとした憎しみの目も、今は1ミリも見ることはなくなった。
俺はずっと。ずっとずっと。あいつを愛していた。なのにあいつは夜遊びして、ゲイバーに入り浸って。あいつを愛してやれるのは俺だけだというのに、あいつは俺に見向きもしない。
だから、攫ってここに監禁した。
本当はこんなことしたくない。あいつを傷つけて、殺そうとするなんて。そんなことよりも、抱きたい気持ちの方が強いはずだ。それなのに俺は彼を痛めつけることで快感を得ていた。
愛し方が分からない。いや、分かれど実行することが出来ない。
俺はあいつを愛せてない。あいつに伝わるように、あいつを愛せたら。どんなに良いものか。
俺はまたすぐに吐き気を感じ、便器に突っ伏した。
pe目線
最近、これが彼の愛なのだと、理解するようになった。
鞭を振るうあいつは心底楽しそうな顔をする。でもその後ロボロは、心底悲しそうな顔をするんだ。
ロボロはいつも、行為が終わったあとにトイレで吐いている。そして『これは俺じゃない』と奇声を上げている。
あいつは、愛し方が他とは違うだけだ。
たまに言う、あいつの『愛してる』は、槍が突き刺さったように俺の心臓を痛めつけてくる。でもその時、『愛』を感じることが出来る。
俺は恋愛対象が同性だ。それに気づいたのは、早くも小学3年生のことで、どうすればいいかその時はまだ分からなかった。
だけど中学高校に上がるにつれ、友人との接し方を理解し、親が家にいないことを良しとしてゲイバーに入り浸るようになった。
幼なじみのロボロは、いつも俺を止めようとした。その時はその事を特段気にしてはいなかった。
でも、今はこういう事だったのだと理解することが出来る。
付き合いは一夜限りだった俺が、初めてずっと一緒にいたいと思った。
痛みは愛だ。愛は痛みだ。
確かに歪んだ愛かもしれない。だけど、あいつが俺を愛してくれていることには変わりないんだ。
今までずっと、鞭を振るわれていた時に言えなかったことを、俺は今日こそ言おうと思う。
今日こそ、『愛してる』と。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 33