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Episode 13
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誰もいない家の扉を開け、眼前の光景に唖然とする。
嗚呼、どうしてこんな日に。
「こんな時間まで何やってるのよ!!!まだ男と寝てるんじゃないでしょうね!?」
常識を迎合した母親は、自分の「異常」を認めない。
例えば機械に生かされる兄だとか、例えば身体を売って生きるボクだとか。
ヒステリックで甲高い声は耳を劈く。
真っ赤なピンヒールは目の前の彼女の激情を示すように散らばっていた。
「普通じゃない息子を持つ私は周りに笑われるのよ!!汚いことで生きて、あの人について行ったあの子を生かして!!!」
こうして叫び散らかされるのは初めてではない。
寧ろ慣れきってしまうほどには、彼女の物差しで測ったボクは親不孝の異常者らしい。
彼女は浮気性のボクらの父親と離婚し、鴇の親権は父が、ボクの親権は彼女が持つ。
彼女は父親、果ては鴇すらも嫌う。
だから医療費を払わない。
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