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聖なる夜 6
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《司》
そっと病室に入る。
冬は起きていた。
「ふーゆ!寝なくちゃダメだろ!」
「…おかえりなさい…。」
笑顔の冬…でも!疲れてんの、ばればれだぞ?
寝たままの冬の頰を、そっと撫ぜる。
「冷たい…。気持ちいいです…。」
熱…まだ引かない…か。
「ごめんな…冬。
今回はクリスマスプレゼント、買えなくて…。
仕事、暇になったらそっこー買いに行くし!!
それまで待っててくれな。」
「ううん。こうして、側に居てくれたら、何も…。」
その側に居るだけの事が、なかなか出来ねー…。
うぅ…、俺が二人欲しい。
そしたら、一人は冬についてられんのに…。
「そーだ、冬、いいものあるんだ。」
「いいもの?」
「そ。ケーキ!」
ケーキと聞いて、冬はちょっとだけ困った顔し、それを打ち消すよーに笑顔になった…。
ケーキ、食べられるかなって思ってんの、バレてんだよ。
「…クリスマスだから…?」
「ん。雰囲気だけでも!と思って!」
「…ありがとう…司さん…。」
起き上がるのに手を貸して、上着を掛けてやる。
「目、閉じてみ?」
「……目?」
冬が素直に目を閉じた。
「そんまま、口、開けて?」
小さな口に、アイスを入れてやる。
「………どーだ?」
「…甘い…これ…アイスクリーム?」
「正解!目開けてみ。」
「……ケーキ?」
「アイスクリームケーキ!」
「…サンタの形してる…。」
嬉しそうに冬が笑った。
そして、見事に完食!
よっしゃー!!
山崎!感謝!
「アイスのケーキなんて始めて。」
「実は山崎が考えたんだ。食欲無いときでも食べられるケーキ探してたら、それならって!」
「あ…!ごめん…なさい…。心配掛けて…。」
「心配くらいさせてくれ。
それに全部食べられたし!」
「でも…!」
「いーから!」
「でも、僕….」
「えーい、ごちゃごちゃと!ありがとって踏ん反り返ってたらいーんだよ。」
「良くな…ぁ…!!」
無理矢理、口、唇で塞いだ。
「…ん……ぁ……、」
…心配くらい…させてくれよ…冬。
普段、側に居ないんだし…。
せめて…。
「………ふ…は…。」
長いキスのあと…冬が呆然自失で俺にしな垂れ掛かる。
……甘い…アイスクリーム味の….キス…。
うわ…。
我慢だ!俺!!
「…司さ…ん……。」
「ん。」
「………ありがと…。」
「.ん。」
「…ごめん…ね。」
「もー!謝るなって!もう一回キスすんぞ?!」
「……うん…して…?…してほしい…。」
我慢限界!!
も一度………ディープキス……した……。
……うん!
…これぞクリスマスイブ!!…だな!!
翌日______
俺は、泣く泣く出勤したけど、
冬のとこには、秋と亮を始め、俺の悪友達や、茉莉ちゃんや藍ちゃん、花ちゃんに山崎までやって来たんだそーだ。
先生に、高梨が何かしたんだろ!岩瀬が疲れる!!
って、大目玉を落とされちまった…。
…いや、別に俺は一部に、暇なら顔ちょっとだけ出してって言っただけ…。
それがこんなに、みんな勢揃いするとは…!
冬は案の定、疲れて、また熱出しちまった…。
うぅ…冬ごめんよー…。
…それでも冬は、……幸せそーに、笑ってる。
だから…まぁ……
ま、いいか…うん…。
( 注 茉莉…冬の異母妹
藍……茉莉の親友
花……先生の奥さんです)
聖なる夜 END
クリスマスどころか大晦日、新年になってしまいました(^^;)
すみませんm(_ _)m
皆様にとって、素敵な新年となりますように。
今年もよろしくお願い致します。
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