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卒業式
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受付は9時から50分まで。
光太郎が母親に手渡す前にスマホのカメラで撮っておいた書類を転送してもらって確認する。
10時開会か。
体育館に向かいながら、普段入る事のない「学校」という特殊な機関に懐かしさを覚えながら息を吸い込んだ。
ざわめく雰囲気が、あぁ、こんな感じだったなと周囲を見回した。
制服の女の子たちが走っていく。
保護者が笑いさざめきながら体育館へ歩いていく。
光太郎の父親とLINEで確認すると、どうしても式の最初からは出席できないと言っていた。
『遅刻するかもしれませんが、必ず行きます。』
親父さん、間に合うといいが。
『妻は先に到着しています。』
ふぅん。
まあ、お相手致しましょうか。
保護者席を見ていく。
あぁ、大吾くんも連れて来たのか。
そうだよな、兄の晴れ舞台だ。
チビはまだ分からないかもしれないが、光太郎が喜ぶ。
体育館特有の雰囲気を楽しみながら、挨拶に向かった。
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