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やだ
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僕「ふぇっ………」
僕はどうしたらいいかわからず、涙が浮かんできてしまいました。
僕「ちがっ……ぼ、ぼく……よわっ……」
ふるふると首を振りながら僕は少し後ずさりました。
萩野「ごめん。落ち着いて。大丈夫、大丈夫。」
後ずさった僕を気にせず、萩野先輩は寄ってきて、僕をぎゅっと抱きしめ背中をさすってくれました。
僕「うぇっ……ぐずっ……」
萩野「ごめんね、無責任だった。無理に言わなくていいから。」
ぽんぽんと一定のリズムで背中を叩かれると、
僕の気持ちもだんだん落ち着いてきました。
それとともに、かなりの羞恥心も襲ってきました…………。
僕「あぅっ……す、すみません…落ち着きました………」
僕はきっと真っ赤になりながら、なんとも情けない顔をしているに違いありません。
でも、なんだか萩野先輩になら話しても大丈夫な気がしてきました……。
今だにぽんぽんとしてくれている萩野先輩をチラッと見ながら、
僕「……あの…萩野先輩は…聞いてくれますか…?」
萩野「………ん、話してくれるの?」
僕「は、はい…萩野先輩になら……」
萩野「………本当?無理しなくていいからね。」
萩野先輩がそう言ってくださったので、
僕は話すことにしました。
僕「はっ、はい…え、えっと、僕……先輩の言う通り耳がすごく弱いんです……。日常生活には問題ないんですけど、触られたり…囁かれたりするとダメで………。」
萩野「………うん。」
僕「そっ、それで……僕の反応をみんなに知られたら、気持ち悪がられるんじゃないかって……不安で……」
萩野「………そっか。」
僕は一通り話して、萩野先輩の反応が不安になり、恐る恐る顔をあげました。
すると、そこには想像と全然違った表情をした萩野先輩がいて……
どっ、どうしてそんなに優しく見つめてくれるんですか………、こっちまでドキドキしちゃう………
僕「えっと…萩野先輩は気持ち悪いって思いますか………?」
萩野「んーー?なんで…?こんなに可愛いのに。」
僕「………かっ、かわっ……!?」
思ってもみなかったセリフが出てきて、僕はびっくりしてしまいました。
萩野「うん。可愛い。」
これまたとびっきりあまーーい顔で仰るものですから、僕のドキドキが抑えられません。
僕「………あぅっ……////」
可愛いなんてお世辞だとわかっていても、王子様に言われるとドキドキしてしまいます……
僕はおかしいのでしょうか………?
萩野「…………ほんと、かわい。(ボソッ」
萩野先輩が何かボソッといい、
僕の方に手を伸ばしてきました。
僕「………?………ひゃぅっ……!」
その動きをボーッと眺めていたら、
萩野先輩が急に僕の耳を撫でてきたのです。
僕「……んぅっ…せ、せんぱっ…?」
しかも続けて、サラッとまた撫でてきます。
先輩っ…!?ぼ、ぼく、耳が弱いって言いましたよね……!?
僕「あぅっ……んゃっ…!」
まだ撫でてきます。
しかも無言で、ただ口元に美しい微笑を湛えているのが、さらに謎を呼びます。
僕「……あっ…んっ…!」
ビクビクっと、体が震えてきて、本格的に僕の体が快感を拾い始めようとした時
ピタッとその手が止まりました。
僕は完全に思考を停止し、熱に浮かされたような顔で先輩を見上げました。
僕「………んぅ……せんぱ………?」
萩野「よしっ、じゃあ今日はこのくらいでいいんじゃないかな。俺がジョウロ片付けておくよ。」
萩野先輩は急に何事もなかったかのように、ぱっと手を離し、スクッと立ち上がり僕が落としたジョウロを拾い上げました。
口元にはまだ美しい微笑が残っています。
僕「……え……?……あっ……?…、っ……!!!は、はいっ。」
僕も時間差で正気を取り戻し、戸惑いながらも、なんとか片付けを始めました。
ちょっと落ち着いたせいで急激に恥ずかしさがきて……あれはなんだったんだろう、僕はどうしてしまったのだろう、と、
また1人で悶々としてしまいました………。
萩野先輩の不思議な微笑を残して、朝活動は
幕を閉じました。
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