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痛み
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僕はその様子を見ながら、自分の胸がジクジクと痛みだしたのを感じました。
痛い………どうしてこんなにチクチクするの…?
僕の胸が、……心が痛い
高橋「おーい、透?」
立ち止まった僕を不思議に思い、透くんが声をかけてきています。
ですが、僕はそれもどこか遠くに聞こえていました。
いたい………
萩野先輩に笑いかける女の先輩を遠目に見たとき、僕は痛みに耐えられず、自分の胸元をギュッと握りました。
僕「………は…………いたいっ……」
なんで………?どうしてこんなに胸がチクチクするの…?
ですが、その光景を見たくないのは確かでした。
高橋「どうした?具合悪くなった?」
動かない僕を不審がり、透くんは近づいてきました。
そして、ポンと僕の肩に手をかけた時、僕はやっと意識を戻しました。
僕「……あっ……ご、ごめんっ、大丈夫だよっ、……行こうっ…」
僕はとにかくその場を離れようと、透くんと一緒に教室に戻りました。
戻る時もちらっと先輩たちを見てしまい、勝手に後悔してしまいました。
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僕はお昼の間は透くんに変な心配をかけないように、精一杯普段通りを装いました。
ですが多分、透くんは僕の異変に気付いていたと思います……。
それでもそっとしておいてくれたので、本当にいいお友達を持ったなぁ……と思いました。
午後の授業は全然集中できませんでした。
お昼の光景を思い出しては、また胸がチクチクして……
何か病気になってしまったのでしょうかと、不安に思いました。
ですが、前にも胸がチクチク痛くなったことがあるのです……
たしか、萩野先輩がその……告白されたと知った時………
ふぇ………ダメだ……またチクチクしてきちゃった…
萩野先輩のことを考えると、暖かくて…ポワポワして……キラキラします……
でも、、……今はチクチクします………
僕は不意に泣きそうになってしまいました。
いてもたってもいられず、チャイムが鳴ると同時に席を立ち、急いで温室に向かって走りだしました。
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