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準備
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あれから萩野先輩から連絡があって、『集合は花火大会の会場の近くの駅前で夕方5時に』ということになりました。
花火大会は明後日に迫っています………
僕は慌ててお母さんにヘルプを頼みました。
僕「……お、お母さん…!着物……っ、じゃなくて浴衣ってある………?」
母「あらー?春もしかして……近所の花火大会に行くの……!?あんなに怖がってたのに……」
僕「え、えっと……、先輩に誘われて、もう大丈夫かなって………」
う、嘘ではない…………先輩だし………。
まだ、男の人と付き合ってるって言えないけど……いつかお母さんにも認めてもらいたいな……………
母「あら、最近春の話題に出てくる広瀬先輩って人かしら」
僕「えっと、その人じゃなくて…、もう1人の仲のいい先輩……」
母「えーと、はぎ……はぎ…萩原さん…、だったかしら……?」
僕「…………萩野先輩ね」
僕のお母さんは人の名前を覚えるのが少々苦手です……。
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母「あらー!やっぱり春は可愛いわねっ」
僕たちは浴衣を引っ張り出し、試着をしてみました。
お父さんの昔の浴衣ではありますが、現代に着ていても全然自然なくらい格好いい浴衣で僕は安心しました。
僕が着る前までは格好良く見えた浴衣が、なぜか今は格好良さが消えたのが不思議なくらいです。
僕「……………似合ってるかな……」
母「…………あら、春って可愛いって言われるの嫌じゃなかったっけー………?」
僕がボソッと言ったことに対して、お母さんはニヤニヤと面白そうなものを見つけた顔をしました。
僕「………え、べ、別にそんなんじゃないもん」
僕は決して、萩野先輩にも可愛いと思ってもらいたいと思っているなんて母にバレてはいけません。
少しツンツンした態度で対応しました。
母「……へーぇ、高校に入って何か変わったわねぇ………、それもその先輩のおかげだったりして………」
僕はその言葉にビクッとしました。
時々すごく鋭いところがあるのが本当に厄介です。
僕「……も、もういいから…っ、これ脱ぐ…!」
僕は急いでその場から立ち去りたくて帯を必死に引っ張りました。
母「はいはい。そんなんじゃ脱げませんよ。」
お母さんはそれでもまだニヤニヤと僕を見て笑っていました。
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