アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
集合
-
僕「じ、じゃあ行ってきます………」
母「はい、変な男の人についていっちゃだめよ?」
今日は約束の花火大会の日です。僕は集合場所の駅に少し早く着くように合わせて家を出ようとしていました。
もちろんその身には着付けてもらった浴衣を装着しています。
僕「……む、僕だって男だよ?もう小さい子じゃないんだから…っ」
母「……………うーん、心配ねぇ……送って行こうかしら……」
僕の言葉にお母さんは顎に手を当てて悩み始めました。
僕「……もう…っ!行ってきます!!」
このままじゃ本当に送ってくれてしまいそうなので、僕は無理やり家を出ました。
_________________________________________
…………わぁ……っ、やっぱり花火大会だから人多いなぁ……
僕の最寄駅も浴衣を着た人でいっぱいでした。
その中でなんとかやってきた電車に乗って、花火大会が行われる駅へと向かいました。
………ふぅ、やっと着いた。
僕の駅からは二駅ほどでしたがそれでも人が多かったので少し疲れてしまいました。
萩野先輩との集合時間まであと20分くらいあります。
………ちょっと早く来すぎちゃったかな………
昨日から準備をしていたので今日手間取ることもなく、順調に来すぎてしまいました。
とりあえず、駅前の時計台の前で待つことにしました。
カランカランと下駄を鳴らしながら歩きます。
先輩に連絡を入れようかとも迷いましたが、今連絡をすると急かしているみたいで何か嫌なのでもう少し後に連絡することにしました。
…………大丈夫かな……、僕の浴衣今更だけど変じゃないよね………
僕は本当に今更ですが心配になってきました。
もう夕方なのでお昼よりは暑くありませんが、それでも少しジメッとしています。
そんな中待っていると、誰かの声が聞こえてきました。
「ねぇ、君ー」
…………?……まぁ、僕じゃないか。
そう思って無視していると「君だよ君」と、こんどは肩をポンと触られました。
急な衝撃にびっくりして肩を揺らしながらそっちを見ると、若い男の人が立っていました。
僕「…………?」
僕に用かと不思議に思い、首を傾げました。
「君1人?花火大会行くの?……じゃあさ、俺も行かない?」
僕「へ………?……えと、人が来るので…」
僕は変なお誘いにやんわりと断りました。
「えーー、でもさ、君みたいな子待たせるなんてそいつ絶対良くないって、ほら、行こうよ」
それでも粘ってくる男の人に不快感を覚えました。しかも、萩野先輩のこと良くないって…………
僕はムッとしたのが多分顔に出ていたと思います…。
僕「ごめんなさい、…あなたとは行きません」
僕は今度こそきっぱりと断りました。
すると、「………チッ…もういいから早く来いよっ」と、さっきヘラヘラとしていたのが嘘のように怖くなって、僕の腕を掴んできました。
僕「………っ!?や、やめてください……っ」
僕はその変わりように怖くなって、引っ張られる力に必死にふんばり抵抗しました。
僕「………や、やだ……っ」
「…ほら、…!」
だんだん男の人の掴む力が強くなってきて、痛みで顔をしかめてしまうと、急にふっとその痛みがなくなりました。
僕はえっ…と思い、その腕の先を見ると、男の人が急に青ざめていて、僕の後ろを見ていました。
萩野「…………おいてめぇ、何してんだよ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 107