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事件
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※胸糞悪い表現があります
僕「…………はぁ………」
最近犀夜さんのことを避けてしまっています……
あんなに負けてたまるかと思っていたのに、
あれから廊下で女の先輩たちに会うたびに、通りすがりに何かを言われるようになってしまいました。
しかも大袈裟なものではないので、地味にしかし確実に僕の神経を削っていっていました。
……………あ、犀夜さん…………と、女の先輩……
僕が販売機にジュースを買いに行くと、遠目に2人の姿が見えました。
僕「…………っ、大丈夫…っ、大丈夫、」
……犀夜さんは何でもないって言ってた……っ、
ストーカーだって言ってた………っ
僕が口をキュッと結んで見つめていると、女の先輩がこちらに気づきました。
そして、犀夜さんに少し近づいて、口の端だけ器用に上げて自慢げに笑ってくるのです。
僕「…………………っ」
僕はその様子に悲しさと怒りといろいろな感情がごちゃまぜになりましたが、女の先輩にそんな姿は見せたくないと思い、フイッと顔を背け元来た道を戻りました。
そんな僕の後ろ姿を女の先輩が忌々しげに見ていたのも知らずに。
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僕「…………こんにちは〜……」
今日は久しぶりに園芸部の活動があります。
いつものように僕は温室から挨拶をしました。
広瀬「……あ…っ、春くんちょっと待って…!」
広瀬先輩の制止する声が聞こえましたが、僕はもうすでに温室に足を踏み入れ、その仲の様子を見てしまっていました。
僕「……………………………………………………………………………………………………………え………っ?」
地面には花壇の土が散乱し、花壇の花たちはぐちゃぐちゃに踏み荒らされていました。
………………なに…………こ、れ………
広瀬「………酷いよね………、誰がこんなことしたんだろ…………」
広瀬先輩は本当に悲しそうに、花壇に植わっていた花たちを触っていました。
………………もしかして、僕のせい…………?
………あの先輩たち………?僕が犀夜さんと付き合ったからこんなことになっちゃったの………?
僕の頭の中で一瞬にしていろいろな可能性が出てきて、それは最近の出来事もあり全て僕のせいとしか思えなくなってしまいました。
………なんで……、なんでこんなことになっちゃったの…………っ、
僕「……………ぁ……っ、ご…めんなさ……っ、ごめんなさい………、ごめんなさい……っ」
僕は全てが悲しくて、もう涙を堪えることができず、その場でわっと泣き崩れてしまいました。
広瀬「……ちょ、春くん……っ!?なんで春くんが謝るのっ」
広瀬先輩はしゃがみ込んだ僕のもとに駆けつけました。
僕「………う…っ、ごめんなさいっ…、ぼ、くのせいなんです……っ、僕が……っ、ふぇ…っ」
広瀬「……え…?どういうこと?」
広瀬先輩は訳がわからないというようにワタワタと混乱していました。
僕「ごめんなさい…………っ、ふっ、僕が、僕が好きなんて言っちゃったから………っ、グズっ………」
ここ1週間溜め込んでいたものがとうとう溢れ出しました。
広瀬「………え、……えっ……?」
…………まだ僕だけなら耐えられたのに……………なんで、なんで……っ、お花さんたちがこんな目に合わないといけないの………っ、
僕「…………ふぇ……ぇ、もう…やだよぉ…っ、」
僕が泣き崩れていると、温室から犀夜さんの声が聞こえた気がしました。
萩野「………………春っ………!!」
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