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萩野という男 no side
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萩野犀夜は男気溢れるその見た目で、常に周りを魅了していた。
媚を売らない態度、寡黙で誠実さを彼は兼ね揃えている。
そんな彼に周りはどこか遠くから眺めるだけだった。
それだけ近づき難い人だと思われていた。
友達がいないというわけではないが、一目置かれていた。
そんな彼にも小さな恋人ができたことで少し変化が現れたのも周りは薄々気づいていた。
時折何処かを見つめてはひどく優しい顔をしたり、イラついた顔をしたり。
萩野のクラスメイトはみな彼を暖かく見守っていた。
そしてそんな優しいクラスメイトの一言で、萩野の新しい一面を見ることになる。
「なぁ……、萩野のお気に入りのあの可愛い後輩くんさ…、大丈夫なん?……またあいつら…、ほら理沙たち、がいじめてるっぽいけど……」
萩野「………………は?」
この時の顔を思い出すと今でもチビりそうになります。《クラスメイト談》
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それからの彼の動きは早かった。
もともと金高理沙は萩野に一目惚れし、意地でも自分のものにしようとした。
そのため近づいてくるやつは男女関係なく影で陥れ排除してきた。
だがその持ち前の容姿で、周りからもチヤホヤされていた。
そんな悪行も今となってはみんな承知の上で、金高理沙の見方をする人は侍らせている女子たちだけになっていた。
それを今まで無視してきた萩野だったが、今回の相手が悪かった。
普段は寡黙な彼だがその時はいろんな周りに情報を聞き出し、その後すぐには金高理沙たちは謹慎処分になった。
目撃証言も多発し、彼女らを擁護する人もいなかった。
その時に金高理沙は侍らせていた女子たちを先生に売り、自分だけ助かろうとしたことから謹慎が解けた後も1人になってしまった。
そんな1人の彼女に萩野は近づいて、笑顔でこう言った。
萩野「春のこと傷つけておいて、ただで済むとでも思ってたの?…………許すわけねぇじゃん」
そしてしばらくして、金高理沙は転校していった。
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