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いけめん真くん
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お昼を終え教室に戻るとあまり面識のないクラスメイトの男子に声をかけられた。
「な、なぁ、櫻井」
「なに?」
「あのさ、お前彼女とかいんの?」
「う、ぇ....?彼女....」
どうしよう....「彼女」はいない....のだが....
「ハルは恋人いるみたいだよ?」
「おぉ、やっぱりか」
なんと答えるべきか返答に困っていると真が助け舟を出してくれた。
確かに「恋人」はいる....彼女ではなく彼氏だが....
「なぁんかさ、首にキスマついてるし?お前気だるげだし。彼女いるんじゃねって話になったんだ。ま、案の定か〜羨ましいな」
豪快に笑ってそのまま去っていったクラスメイトを見てやはりバレていたのか、と思った。
「真....」
「ごめんね。」
「....今助けてくれたから別にいいけど....」
「これからは痕付けないようにするよ。」
!?
「....そ、そういうことじゃ....なくて....」
言いづらさから言葉がどんどん尻すぼみになっていく。
「ん?」
「つけて....いい....から、言って....?つけるって....」
「ん、わかった。」
そう言ってかわいいなぁ、小さく呟きながら僕の頭を撫でる。
「....そうやってやればいいと思って....」
「ん?なんか言った?」
口から出た言葉は思いの外小さくて、よく聞こえなかったようだ。
「....べー....っだ。」
舌を出してそう呟き目をそらす。
自分でやっておいて恥ずかしくなった。
「....」
すると無言で真に頭を撫で回された。
そして僕の耳元に口を寄せてきた。
なに....?
「かわいいと襲うよ?遥。」
いつもよりも低音でゆっくりとそう囁いてきた真。
....え、えっちだ....
「っ....いけめんめ....」
そういってそそくさと自分の席の方へ逃げる。
真が追いかけようとしたタイミングでチャイムがなった。
....ラッキー。
その後は普通に授業を受けて、放課後になった。
「ハル、また後で」
「うん。校門でね」
そういって体育館前で分かれる。
....そういえば蒼は中学の時剣道部だったが高校に入ってからもやるのだろうか。
小学校から続けているとかなんとか言っていたが、僕は体育館部活だから彼が剣道をしている姿は見たことがない。
今なら休日も自由に出歩けるし、もし高校でも続けるなら大会とかに応援に行くのもいいかもしれないな。
後で聞いてみよう。
そんなことを思いながらアリーナの入口まで来て、お願いします。と言い中に入る。
先輩型に挨拶をして、荷物をおき、シューズを履いて準備を始めると、要先輩に朝同様話しかけられた。
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