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チームメイト
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それからしばらく何の変哲もない平和な日々が過ぎていった。
学校生活にも慣れ、勉強に励みつつ部活に精を出す。
中学校と大して変わらないようにも思ったがよく考えたら楽しみの度合いが違いすぎる。
部活はもちろんのこと、授業を受けるのもお昼を食べるのも真や蒼と一緒にいられてとても楽しい。
高校に上がる前はこんなに楽しくなるなんて想像もしてなかったのになぁ....
まだ完全に叔父たちと縁が切れたわけではないが、悠斗さんがほとんどやってくれているおかげでほぼ全く接触はない。
本当に感謝してもしきれない。
そしてある日の放課後。
今日は真も蒼部活がない日で、僕だけが遅くまで残ることになっていたから2人には先に帰るように言って、僕だけ1人で帰る予定だった。
....それがいけなかった。
部活が終わり、帰ろうとしたところで、理人に声をかけられた。
「遥〜、今日一緒に帰んない?」
「ん、いいよ。帰ろっか」
練習している中で理人がいいやつなのはわかっていたし、割と話も合うから一緒にいても苦じゃない。
それにたまには真や蒼以外とも帰ってみたい気がした。
「いや〜、遥と2人で話したいなって思ってたんだよね〜」
「え、そうなの?なんで?」
「いや、上手だしさ。僕も遥みたいになりたいなって言うのもあるんだけど、ちょっと心配でさ。」
「心配....?」
「要先輩に気に入られてるから大丈夫かなって。」
気に入られてる自覚はある。
実際、ここ数日でもかなり話かけられてるしなにかと休みの日も会おうとしてくる。
「ん....それは....どういう....」
「あの人....ゲイ....だから....僕自身そういうのに偏見ないし、恋愛はご自由にどうぞ〜って感じなんだけど、遥を見る目が怖いからさ。それに中学の時の噂がちょっとよくなくて....だからね、気をつけて欲しいの。」
話を聞いて驚いた。
そういう目で見られていたのは知っているし、なるべく避けるようにはしていたのだが....それより中学の時の噂....?
「噂って....?」
「んーと、同じ部活の後輩のストーカーしてたって。僕ね、実は要先輩と中学一緒なんだ。その時に僕と同じ学年の子がひとり転校していったんだけど、それの原因がどうも要先輩のストーカー行為だったらしくて..........同じ部活の子で、遥と同じような雰囲気の綺麗な子だったの。だから、心配。」
「....綺麗な子って....男の子....だよね....?」
「あ、うん。遥みたいに少し小柄で華奢で、顔の整った綺麗な子。まぁ、割と気は強い子だったけどね....」
「そうなんだ....気を付けないと....」
「うん、そうして。あとね、それもあるけど単純に遥と仲良くなりたかったんだ。」
「僕....と....?」
「うん、あんまりいるもんじゃないでしょ?同性が好きな子。」
うん。
....うん?
.......うん???
「え、ぁ....え....?ど、どどどいういう....」
「あ、ごめん。 遥同じクラスの一ノ瀬と付き合ってるでしょ。だからさ。」
「え、な、なんでしって....」
「2人の雰囲気....?」
「え、え、えぇ....」
「ふふ、かわいいね。でも安心して。誰にもばらさないから。むしろ僕の相談相手になって欲しいくらい。」
「相談相手....?」
「うん。ま、それはまた今度話すよ、」
「う、うん....?」
そんな感じで色々な話をしつつ家へ向かって歩いていた。
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