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精一杯の
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そしてあの後かごを持って戻ってきた真と一緒に本を買って本屋さんを出た。
さすがにこの量の本を買うとなると荷物がかさばるが、半分こにして持つことにした。ここでも真は気を使って全部持とうとしてくれたけど、筋トレだからって言って半分こにした。僕に力がないって言ってもさすがにこのくらいは持てる。それに真に頼ってばっかりなのもよくないし。
「この後どうしよっか、」
「どうする?この辺に何があるのか全然わからないからなんとも言えないんだけど.......」
この辺の地形には詳しくない。
むしろ初めて来た。
「うーん....雑貨屋さんと飲食店、それから.......ゲーセンくらいかな?この辺にあるのは」
「へぇ.......雑貨屋さんはさっきも言ってたね」
「うん。雑貨屋さん見る?」
「そうしたいなぁ....部屋に置く小物が欲しいなって思ってるから」
「そっか、じゃあもう少し行った先にあるから行こう」
「うん」
そういってまた並んで歩き出す。
荷物が多くて手は繋げないけど、真が僕のことを内側の方で歩かせてくれてるのがわかって嬉しくなる。
偶然かもしれないけど、そういう可能性があるって思ったら嬉しいもんだよね。
好きだなぁって思って真の顔を見上げる。
「どうしたの?かわいい顔してこっちみて。」
「.......かわいくはない」
「かわいいよ。」
真剣な顔でそう言われる。
「も.......口説かれてるみたい....」
「口説いてないよ。だってもう僕の恋人でしょ?」
いつもより少し低音でそう言われてどきどきする。
いっ....いけめんめ....!
「このいけめんが....!かっこいいんだよ......!この....!!」
「ありがとう?ハルもかわいいよ」
「かわいいって言われても複雑だから....!!」
「だってかわいいし。」
当たり前でしょ。といった顔でそう言われる。
「そんな真顔のマジトーンで言わないでよ....!わかったから....!」
「わかればよろしい」
「もう....」
「ふふ、ほんと、かぁわい。.......ハルがかわいいのは僕だけが知ってたらいいの。」
最後の方だけ耳元でそっと囁かれて顔が熱くなる。
もう....!人いるのに!!
「ううっ.......いけめん....!!」
なんか悔しくなってきたな。
このひとなんでこんないけめんなの??
「そのイケメンを言い慣れてない感じがかわいいよ。ハル。」
「もうかわいい禁止!恥ずかしいからやめてください!!」
「ふふ、わかったわかった。」
本当だろうか..........でも、かわいいっていわれるの、嬉しいから全く言われないのはやだな.......
「....やっぱりうそ。2人だけの時はかわいいっていってもいい。」
「そっか、じゃあ家帰ったらいっぱい言うね。ほんと.......うん。」
「うん....?」
なにか言葉を飲み込んだ様子の真に疑問を覚えたが、まぁいいや。そう思って尋ねるのはやめた。
「.......大好きだよ。遥」
耳元でそう囁かれてびっくりする。
「っっ..........ふいうちずるいぃ....」
「ごめんね?ハルみてたら言いたくなっちゃった。」
しかも名前呼び.......心臓がぎゅんっってなるからやめて..........え、えっちのときおもいだしちゃうし.......
はずかしいはずかしいっておもいながらも、言ってもらったんだからちゃんと返さないとって思って、頑張って背伸びをして真の耳元に口を持っていく。
そして、
「ぼくもだいすき。」
最後の方は尻すぼみになりながらも、一生懸命伝える。
「うん。しってるよ。」
満面の笑みでそう言われてなんだか温かい気持ちになった。
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