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準備を整えて
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「....悠斗さんなにかされたり....してない....?」
「その辺は平気だったみたいだけどかなり怒ってた。仮にも自分の血縁者が大変な目にあっているのに薄情なものだな。って。何があったのかは具体的に聞かされたわけじゃないからわからないけど、あまりいい印象ではなかったのかな....」
「やっぱりか.......」
きっと、これ幸いと喜んで僕の身を引き取るように言ったんだろう。
昔からそういう人たちだったし、今更僕の面倒を見るとも思えない。
もし悠斗さんが僕を養子にして面倒を見てくれていなければ、もう高校生だし、自分でお金を稼ぐことも出来るのだから自分でどうにかしろと言われて大変な生活を送っていたのかもしれない。
そう考えると本当に救われた。
ただでさえ真と一緒にいれて幸せなのに家に住まわせてもらって食費などもほとんど悠斗さんが出してくれている。
その上、甘えなさいと言って旅行費まで出してくれている.......
正直甘えすぎな気がする。
将来大きくなってきちんとお金が稼げるようになったらかかったお金は全て返そう。それがいい。
「おーい、ハル?」
「っえ?なに?」
「ううん、なんか考え事してて返事がなかったから。」
「あ....ごめんね、悠斗さんには申し訳ないことしたなって考えてた。」
本当はそれだけではないが最終的に行き着いたのはそこだ。
「んー、父さんはそんなこと思ってないと思うよ?今度帰省した時1度話をしてみたらいい。」
「うん....そうしようかな。少し時間をもらおう。」
お礼も言わないとだし、詳しい話も聞きたい。
「そろそろ駅だけど電車の時間は?」
「このまま行けば丁度いい時間に電車が着くと思う。」
「了解.......今日はハルは壁際にいて?いい?」
「あ.......うん。」
そういえばこの前痴漢されたんだった。
壁際で前に真が立っていてくれれば安心だ。今日は嫌な思いはしたくないからね。
「あ、あとね、お花屋さんとか、お墓参りに必要な道具が売ってるお店も寄りたいの。いいかな....?」
「もちろん。むしろ寄らないのかな〜って思ってたぐらいだから全然問題ないよ。」
「そっか.......ならよかった。」
「うん、うちにはそういう道具はほとんどないから、買うしかないな〜って思ってた。荷物持ちくらいしか出来ないけどゆっくり選びな?」
あ....そっか、真の実家は関西の方だもんね....こっちの方でお墓参りとかする機会はほとんどないか....
「や.......そんな、荷物持ちなんて....」
「いいの。そんなに大荷物にはならないだろうけど大変だと思うからさ、こういう時くらい頑張らせて?」
「うん.......ありがとう」
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